長嶋有のレビュー一覧

  • 結婚失格

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    「あるきかたがただしくない」と違って、離婚後のことが著者の心情も含め、小説という形を取ってはいるが詳細に書いてある。書評がとってつけた感があって白々しいが案外読んでみたくなった。裁判所によって身に覚えのないDV夫と見なされ、月一回という裁定が決められるところは詳細でよい。

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    2014年08月12日
  • パラレル

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    やっぱり長嶋有さん好きだな!そして、男同士ってさっぱりしているけどお互い思ってていいな。男同士っていうか、長嶋有さんだからかな?

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    2014年04月04日
  • 夕子ちゃんの近道

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    インパクトのある事件が起こるわけでもなく、どんな話?って聞かれたら困る…けどなぜか、たまに読みたくなるお話。この世界の住人になりたくて。登場人物たちが周りにいてくれたら、少し優しく生きられる気がする。

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    2014年03月01日
  • 結婚失格

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    書評と言いながら書評をあまりしていない。

    離婚という場面に遭遇した男の苦痛の姿がリアルに描かれている。
    不条理さにもがく姿は、解説で、幼稚だと痛烈に批判されるてるけど、そういう風に考えてもがいてしまう時期はすごくあると思う。

    法律家たちの冷たい姿もおもしろい。
    たしかに法律家の対応って理不尽なところあるよなー
    そうなっちゃうのは、仕方ないとこもあるんだけど。


    「とにかくだれかに好かれるのは幸せなことだ、それだけはたしかだ」

    「そのことを忘れるために今はただ小さいことにくよくよしたい」

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    2014年02月03日
  • 夕子ちゃんの近道

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    遠回りが、案外一番の近道なんじゃないかと思える。立ち止まって考える時間。ちょっと空っぽになってみる自分。でも、やっぱり「今まで」は残っている私。
    人生、織り込まれて生きているね、私たち。色合いはどんな仕上がりになるだろう。

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    2013年12月07日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    背表紙に惹かれて購入。
    以前にタイトル買いして読んだ小説も長嶋有の『猛スピードで母は』。
    この人のタイトルのセンスは自分に合うのかもしれない。
    映画の話題で茶の味とか、カウリスマキやら、自分の趣味と合う部分もあり面白かった。

    エッセイを読んではじめて、自分と波長が合う部分が見えてきた。
    こういうものの見方をしているから、こういう文章が書けて、
    こういうところに自分が惹かれていたのだと。
    小説のアイデアの源泉もちりばめられていて、
    末尾の補遺では筆者自ら解説してくれていて、
    もっと長嶋作品を読んでいけば、より味わえるエッセイだと思う。

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    2013年09月26日
  • 夕子ちゃんの近道

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    なんだかぼやぼやした主人公と、個性的な周りの人びと。古道具屋を中心に淡々と話が進みます。
    長嶋さんの、主人公を通したぼやきともつぶやきとも言える描写が大好きで、普段生活で感じるくだらない発見やモヤモヤが物語のあちこちで出て来る度ニヤニヤしてしまいます。
    巻末に大江健三郎賞受賞時の大江氏の選評が載ってます。凄く的を得て魅力が分析されていて、あぁやっぱり良いなと再確認できました。

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    2013年06月30日
  • 結婚失格

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    一冊を通して、様々な視点から著者の人柄を見つけることの出来る本。
    そのことが本人は意図してなさそうに見えるのも面白い。

    辛辣な解説も見もの。個人的には全面的に感情移入して読んでいたので、なんだか覆されてしまったような読後感。著者を見る目が、ひいては自分自身を見る目が変わることにもなるような印象を受けた。
    それを踏まえてどちら側に立つか、これがこの本を味わうのに必要なことかも知れない。

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    2013年06月21日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    長嶋有とはこんな人なんだということがよく分かるエッセイ集。
    リベラマイルドのCMは、私にも衝撃的で不必要なのに、映像も音楽も記憶に残る。
    ちなみに、当時、近鉄の外国人にリベラという選手がいて、活躍した翌日のスポーツ新聞に「リベラ、マイルドな働き」という、よく意味が分からない見出しが載った。これも不必要な記憶だなぁ。

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    2013年05月26日
  • 夕子ちゃんの近道

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    穏やかな日常と近所づきあい。

    盛り上がる何かがあるでもないけど
    不思議感漂う温度と色合いがよかったでした。

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    2013年03月17日
  • 電化文学列伝

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    電化製品の出てくる文学作品/映画/マンガについて、そこで占める電化製品の役割を語りつくす、という面白い書評集。
    読む価値あり。

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    2013年02月11日
  • 夕子ちゃんの近道

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    よろず扱う骨董屋「フラココ屋」に集うふつうの人たちの、ふつうの日々。
    それが小説家の手に掛かれば、こんなに面白くて、こんなに愛おしいものになってしまう。

    それぞれ中心となる人物を入れ替えた6(+1)編からなる連作短編集。骨董屋の2階から定点観測された彼らはふつうのようで、でもどこか変わっているところもあって、それがとても魅力的に目に映る。
    本を読みながら私は実際に彼らに出逢い、フラココ屋の店先でお茶を飲み、夕子ちゃんに連れられて近道を辿り、朝子さんの卒業制作を眺めた。瑞枝さんの原付の音を聞いた。
    まるで彼らのことが「前から分かっていた」みたいに、身近に感じた。幸福な読書体験だった。

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    2012年10月03日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    「ねたあとに」にハマり、どっぷり長嶋有の作品に浸かっていた今日この頃。気が付いたらこの本で既刊のものはすべて読み終わったことになる。

    なんというか、妄想が堆く折り重なっているようで、読んでいて楽しい。
    本作にも登場している穂村弘さんのエッセイもすごく好きだが、なんとなく、似ている。気がする。
    「一日長嶋有」とか、ほんとうにやってくれそうだ。

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    2012年09月30日
  • パラレル

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    映画化された「ジャージの二人」と関係するようなしないような、離婚して失職したオッサンの日常。結婚式に出たり、キャバクラ行ったり、元妻と会ったり、女を口説いたり、キャバ嬢と京都観光したりと、列挙すると小説っぽいのか小説っぽくないのか、どーでも良い出来事の羅列だが、実際に読んでみると「これが小説なんだ」と思えなくもない。なんとも曖昧なのだが、感情の起伏のない、文章と微妙な距離感と、ちょっとした感情のフックで読ませるタイプの小説なので、退屈な人には退屈だろうし、面白い人には面白いとしか言えないのだな、うん。

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    2012年09月02日
  • 泣かない女はいない

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    主人公の変に冷めてる感じと、周囲の人のちょっと変な感じとが、妙になまなましいというかなんというか。
    出てくる人たちは「きらきら」してない。特別に大きな幸福も不幸も無い。絶妙な「普通」に生きている人たち。
    物語に登場するからにはなにかしら、こう、「きらきら」していてもよさそうだが、全然「きらきら」しない。
    ので、日常にすんなり溶け込んでくる。

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    2012年08月15日
  • 夕子ちゃんの近道

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    こういうゆるゆるな大人同士の会話、好きだな。
    たまに話し方が女っぽくなる店長とか。
    「コンシーラー」「アイシャドー」とか、ついつい笑ってしまった。

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    2012年07月30日
  • 電化文学列伝

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    電化製品が登場する小説、まんが、映画等々についてのエッセイ。
    川上弘美の「センセイの鞄」とか、吉田修一の「日曜日たち」とか。
    既読のものもあったが、まだ未読のものも、もちろんあって。
    好きになった作家さんのエッセイを読むと、自分の読書界の視野が広がって、うれしい。特にこういう、本についてのエッセイだったりすると。

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    2012年07月21日
  • 夕子ちゃんの近道

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    ネタバレ

    もしかして、夕子ちゃんはこの世のいろんなことがもどかしいなあと思っているのかもしれないけど、本当は最初からできているんだよ。君は、この僕が恐れ敬う数少ない人なんだから、どんな時も泣いたりしないでよ。

    夕子ちゃんは作中でほとんど主人公と会話をしない。強いて言うなら知り合いの知り合い、という感じ。なのになぜ上記のようなセリフが出てくるのか。そこが正直分からなかった。
    けど、勝手に人を尊敬して憧れを持って、だからこそ泣いてほしくない、負けてほしくないという自分勝手な感情をこんなに綺麗にすっきりと表現した文章は見たことがなかったし、
    本当は最初からできているんだよ、というところにこめられた優しさがす

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    2012年06月26日
  • パラレル

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    時系列をぐちゃぐちゃにして、「パラで走る」2人の男の友情物語。

    長嶋さんの小説はスルメのようで、だらだらくちゃくちゃいつまでも噛んでいられる。
    でも一気に全部食べよう(読もう)とすると、アゴがつかれるし、お腹も痛くなる。
    なので、ちょっとずつ、読んだ。
    いつでも、どこにいても、本をひらけばスッと世界に入っていけるのは
    まちがいなく「世界」のある小説の証だろう。
    「世界」を構成するのに重要な登場人物たちのセリフがすごく上手。
    いかにも「この人なら言いそう!」って言葉がバシバシきまる。
    そのセリフの中に金言になりそうなのもあったりして、油断ならない(笑)


    登場人物だれひとり、さほど好きな人間

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    2012年06月19日
  • 夕子ちゃんの近道

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    特に何が起こるというわけでもないのに、夢中で読み進めてしまった。
    長嶋さんの他の作品も読んでみようかな。

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    2012年05月06日