長嶋有のレビュー一覧

  • 猛スピードで母は

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ⚫︎感想
    離婚しそうな、またはシングルの親を持つ設定の2篇。どちらもタイトルにインパクトがあり、同じく大人との距離と自立がテーマだと思った。
    「サイドカーに犬」母の家出後、洋子さんという父の愛人と暮らすことになる。母とは全く違うタイプで自由な女性。「猛スピードで母は」は彼氏はできるが長続きせず、そんな母を見ながら育つ少年。
    どちらも、スカッとしたカッコいい女性像でありながら、100%そういうわけでもない一面を見て、少年少女は彼らの生活を通しながら、少しずつ少しずつ精神的に大人になる。母に大きな出来事が起こっても、冷静な自分を発見し、驚くという場面が二作ともあった。そこがまた、現実味がある気がし

    0
    2024年04月29日
  • トゥデイズ

    Posted by ブクログ

    日常という感じが好き。他人の生活も自分の生活もさほど変わらない。なんでもない日の積み重ねなんだろうな。

    0
    2024年04月25日
  • 夕子ちゃんの近道

    Posted by ブクログ

    アンティークというよりも古道具屋然としたフラココ屋。その2階の倉庫に居候する主人公の"僕"は、ほとんど売れない店番をしながら、どのような客が訪れたかをメモしている。のほほんとして商売気のない店長、毎日訪れてはお気に入りの長椅子に座っていく瑞枝さん、裏に住む大家の孫で、いつもノコギリで木を切っている美大生の朝子さん、時々フラココ屋の掃除などを手伝ってくれる、定時制高校生で朝子さんの妹の夕子さんとのちょっとした日常を綴るアンソロジー作品。

    作中の登場人物にも直接指摘される「透明な」主人公は、何の欲もなくとにかく流されていく。元金持ちだという瑞枝さんには風呂の道具を押し付けられ

    0
    2024年03月25日
  • 泣かない女はいない

    Posted by ブクログ

    好きな小説だった!
    文章に余計な装飾がなく、美しくて読みやすい
    表題作の『泣かない女はいない』と『センスなし』の中編2作が入っていて、私は泣かない〜の方が圧倒的に好きでした
    睦美の目からみたときの樋川さんの些細な仕草や行動、言葉が本当に魅力的で私も樋川さんがかなり好きになってしまった
    『泣かない女はいない』という訳し方もまたいいんだ
    何だか分からないけど、目で追ってしまうような、存在を意識してしまうような、恋と自覚する前の睦美の心の動きがとても良い
    最後のシーンでぐっとくる
    女泣くな 女泣くな
    それにしても99年ってこういう年だったのか、生きていたけど記憶にないことが多かった
    『センスなし』の

    0
    2024年03月20日
  • 猛スピードで母は

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    芥川賞受賞の表題作+文學界新人賞受賞のサイドカーに犬 の2作品が収録されている。
    いずれの作品も、主人公の目線で、自由で強くてでもちょっと悲しい女性が丁寧に描かれて、なんとなくブルーな世界に落ちていく感じ。

    0
    2024年03月10日
  • トゥデイズ

    Posted by ブクログ

    久しぶりの長嶋さん、随分楽しめました。
    中編「トゥデイズ」と短編「舟」の2編。
    「トゥデイズ」はちょっと古いけど大きなマンション群に暮らす一家を描いた作品。冒頭が同じ棟で起きた飛び降り自殺という不穏なスタートですが、やんっちゃ盛りの5歳の息子を見守るごく普通の夫婦の日常を描いた作品です。
    長嶋さんらしく、特に何か大きな事件など起こるわけでは無いのですが、読むにつれどんどん引き込まれて行きます。同じように大きなマンション群に住み2歳の息子を育てている娘夫婦のことなど思い出しながら、「そうだよな~」「そうなんだろうな~」と思いつつ読み終えました。
    一方「舟」はコロナ下で歯列矯正に通う女子高校生の恋

    0
    2024年02月29日
  • トゥデイズ

    Posted by ブクログ

    大きな出来事が起きるわけではないけれどなんてことない、でも味わいのある人々の生活を書くのが本当に上手い。
    くだらないことも重要なことも同じ頭で考えていると思うと人間って愛おしいなとしみじみ思い、クスッと笑いながらもなぜか同時に少し泣きそうにもなる。
    そんな物語。

    0
    2024年02月13日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

    Posted by ブクログ

    面白く読みました。何度も声が出そうになるくらい笑いがこぼれて来ました。
    こんなふうに愉快な文章書ける作家さんが大好きです。
    他の作品も気になります。

    0
    2024年02月08日
  • トゥデイズ

    Posted by ブクログ

    おもしろい!似たような状況あるあるってところがいくつもあって、最後まで気になる。
    ねかしつけのくだりなどは、よくこんなに言えて妙な描写ができるなぁと、羨ましくおもった。この言語化力で、日記をつけられたら、読み返しても楽しめる日記が書けるだろうなぁ。日記続いたことないけど。
    読み終えるのがもったいなくて、いつまでも続きを読んでいたいって思いながら、大切に読んでます。

    0
    2024年01月11日
  • パラレル

    Posted by ブクログ

    妻に浮気され離婚したゲームデザイナーの七郎は、9月のはじめに津田の同僚の大輔の結婚式に呼ばれる。結婚式後にキャバクラで津田のお気に入りのサオリと同僚のゲームマニアの娘に気に入られる。ゲーム制作から離れた七郎は、気に入っていた過去の会社と妻への愛着から離れられないが…。

    長嶋有のぼんやりした話で、9月からの日々と津田と妻との思い出とを交錯しつつ語る長編。津田のパラレルで平行に進む女性関係を描きつつ、七郎の妻や津田、サオリとの交わりかけては交わらない人間関係など、ダブル、トリプルミーニングのタイトルに繋がっていく。

    数年前なら「掴みどころがないぼんやりした作品」とレビューしていただろうが、さす

    0
    2023年11月06日
  • 東京マッハ

    Posted by ブクログ

    俳句の句会がどういうものか面白おかしく知れる本。戯曲形式で、四人とゲストの掛け合いに臨場感があって良いです。

    0
    2023年11月03日
  • ご本、出しときますね?

    Posted by ブクログ

    読書芸人の若林が小説家と対談する番組の書籍化らしい。
    常々小説大好きな人の気持ちを知りたいと思っていたが、この対談で多くの気づきを得られた。
    自分自身は現実的なビジネス書や、心理学、脳生理学などの役に立つ本を好んでいたので、なにゆえ個人の脳内で創作されたフィクションが好まれるのか不思議であった。
    本書や小説家(書くほう)の視点の言葉が多いが、彼らは読書家でもあるので示唆に富む会話が飛び交っている。

    ・「弱者」って言葉を言い換えると「大多数」のこと
    ・登場人物が自分の身代わりになってくれるような気がした

    0
    2023年10月05日
  • タンノイのエジンバラ

    Posted by ブクログ

    好きな作家・長嶋有さんの作品、久々に読んだことのない作品を…と手に取った本作。

    いやぁぁぁーーー、この作品めっちゃ素敵ですねーーー( ̄∇ ̄)

    長嶋有さんは何作か読みましたけど、一番最初に読んだ「猛スピードで母は」を読んだときの衝動を思い出させてもらった気がしました…
    そうそう、長嶋有さんの良さはコレだよなぁ…と。

    一言で表すと「もう空気感最高過ぎ」なのかなと…(´∀`)
    個人的には「エモ写実主義」ってワードが浮かびました、けっこう気に入ったんだけどどうだろう…(笑)

    潔い装飾しすぎない文章、密度が濃すぎず作品全体に漂う程良いヌケ感、けっして現実を美化し過ぎない(自分はそこがとても写実的

    0
    2023年08月20日
  • もう生まれたくない

    Posted by ブクログ

    読み応えがある。ずるずる惹き込まれる。年によって立場が変わっていって、それも当たり前なんだけど、面白い。

    0
    2023年08月08日
  • ご本、出しときますね?

    Posted by ブクログ

    3.7面白かった。二人づつなのが良。ラジオとかで続いてくれないかな。その方が出てくれる作家さん増えそうだし。

    0
    2023年06月20日
  • もう生まれたくない

    Posted by ブクログ

    文庫本を買ったので再読。単行本を2回読んでいたので3回目。
    現実やフィクションの、さまざまな死と訃報を通じて、、通じて、何を描きたいのかな。
    ひとまず文庫の裏にあるような「死を見つめることで、生の大切さを描いた感動作」ではないことは確か。でも、色々な距離感がとても良いです。
    全体的には感動しないけど、ちょっとした一つ一つの文に感動、というかしみじみします。

    ジョン・レノン、スティーブ・ジョブズから、X JapanのTaiji、声優さん、登場人物の持ってるマックまでいろんな人が亡くなる。

    新年早々読む本でもないな、と思いつつも読んでて、で、この本を読んでる1月15日に、高橋幸宏の訃報があって

    0
    2023年01月17日
  • 俳句は入門できる

    Posted by ブクログ

    他の方の感想でも述べられている通り、この一冊で入門できるかというと、できない。ただ俳句をちょっと新しい形でやり始めた一例としては、とても面白かった。

    お勧めする人
    ・句会に参加したことがある(軽い気持ちでやってるとなおよし)とエンジョイしている感じを共有できて楽しいと思う

    お勧めしない人
    ・俳句初心者には得るものはあまりないかも
    ・俳句こうあるべき派にもお勧めしない

    初めて著者の文章を読んだが、さすがのセンスを感じた。視点や語りが私には目新しく、また気持ちよい。個人的には、できれば、そうだな、「ひとり同人」とか、そんなテーマで続きを読みたい。

    0
    2023年01月14日
  • 猛スピードで母は

    Posted by ブクログ

    借り物。
    コインロッカー・ベイビーズが途中だったけれど、そちらがかなり重く、心身が疲れきっていたので、こちらを読んでみた。

    短編が2つ。軽くて穏やかな文章。こういう大人でいいんだよと思った。

    0
    2022年12月01日
  • 夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    元々、制作する楽曲の多くが、過去の文学作品を礎にしている人間椅子、彼らの作品が今度は小説のモチーフになったということで、いわば音楽界から文芸界への逆輸入、という発想がまず面白い。
    そして、そのような出自であるからして、彼らの楽曲がノヴェライズのベースとして馴染まない訳がない。
    まず選ばれた5曲を見てみると、1つは筋肉少女帯との共作だが、残り4作はすべて和嶋慎治氏の手による詞、ということに少し驚いた。
    また、著名な代表曲ばかりということはまったくなく、むしろコアなファン以外にはすぐにピンとこないであろう作品も。

    口火を切る大槻ケンヂ氏の「地獄のアロハ」、イカ天をリアルタイムで観ていた世代にとっ

    0
    2022年11月26日
  • ご本、出しときますね?

    Posted by ブクログ

    西加奈子、朝井リョウ、長嶋有…。小説家は普段何を考え、どうやって作品を生み出しているのか。無類の本好き芸人・オードリー若林正恭と作家たちが“自分のルール”を語りつくす。BSジャパンの同名番組を書籍化。

    作家が何を考えているかがうかがえて面白い。

    0
    2022年10月14日