長嶋有のレビュー一覧
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初めて読んだ長嶋有さんの長編。
感想難しいなぁ…というのが読後最初に思ったこと。面白さを楽しむ系統ではないし、ハラハラドキドキもしないし、ときめく系統でもないし、謎解きもないし。
言葉や登場人物の台詞が印象に残る系統、とでも言えばいいのか。
主人公の失職と妻の浮気がきっかけで(どちらが先か?という問いもあり)離婚した主人公夫婦。だけど離婚後も元妻から毎日連絡が来て、2人は頻繁に会っている。
昔からの友人の津田はプレイボーイで、日々女の子を取っ替え引っ替えしているところが逆に厭世的に見える。主人公はプレイボーイではないものの、時々若い女の子と一夜を共にしたりする。
主人公と津田の会話が俗っぽく -
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祖父と祖母、その隣に住む大叔父と大叔母が相次いで亡くなり、孫の道子と家族、親族たちが、それぞれの遺骨をお墓のある佐渡まで納骨に行くというだけの話。
たったそれだけ、3度の納骨という出来事だけでこれだけの作品が描けるのが本当にすごい。
「焦らずたゆまずな」が口癖の祖母・みつこも、ヒネている時期が長かったから友達と会話する自分を「よかったよかった」みたいな目で見られるのが鬱陶しくて平坦を装うひきこもりの弟も、通夜の席で道子たちに「ドストエフスキーは・・・」と文学論をさんざん説諭したあと「・・・なんつって」と締めくくり皆を脱力させるブンガク老人の大叔父も、みんな可愛くて、優しくて、愛おしい。
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ネタバレ「結婚は文化であります。
夫婦のようになった、と感じる時、その二人の間には確かに文化が芽生えているのです。(それ、がなにかわかる、建具を開ける力の入れ具合を二人だけが会得している)そういう些細なものの集合体は全て文化で、外側の人には得られないものなのです。
籍を入れずに同棲することを選カップルもいます。恋人のままでいいじゃないか、と。だけれども、これは断言しても良いですが、文化のない場所に人間は長くいられません。
お二人は夫婦という文化に守られるのではなく、結婚によって自分たちを守る文化を築いていってください。」
「物語が終わるのは「悲しい」だけど、文化がなくなるのは「怖い」なんだ」
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長嶋有の短編集。淡々と何が起こってどうしたということが流れるように書かれており、伏線や表現など何も考えなくていい作品。
公園で突然1万円を渡され、隣家の娘を世話するように依頼される。ステーキを焼き、家で一緒に食べ、娘の持ってきたCDを聴いてみる。聴くのは、祖父の遺品のオーディオシステムだ。
短編が4篇。全編にに特徴的なのは表題作のとおり、固有名詞やそれぞれの特徴がこれでもかと描かれていること。小川洋子「原稿零枚日記」のときに感じた、今の小説に不足している点が、固有名詞が少なすぎる問題だが、この作品群に感じることはない。
それぞれの作品で、情景はサラッとではあるがかなり細かく描かれる。逆に -
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これは割とつまらんぞな。次元大介の言葉を借りるなら、つまらんものを読んでしまった、ってやつだ。五衛門先生か。
まぁ何がつまらんって、盛り上がりにかけるというか、なんかこう、もっとあるあろう、と。なんもないところにも煙を立たせる、みたいなみのもんた的な煽りが欲しかったわけですよ。
とは言えこの話の中のいろんな人の生き方は共感できるというか、こんな風に生きたい、というか死に様というか、だいたい墓に骨を埋める話ばっかりなんで、ゆるゆると死後の雑事をこなしていくのが、イイネ!つける感じだけど、それを語られてもつまらんのよ。
まぁそれとこれとは別って話なわけね。 -
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同じ団地の隣家に住む風変わりな女の子の世話を押しつけられた男と彼女との、ひと晩の交感を描いた「タンノイのエジンバラ」。3人姉弟と義理の母親との確執を描いた「夜のあぐら」。半年前に結婚した主人公と妻、半年前に離婚した主人公の姉の3人組によるバルセロナ観光の物語「バルセロナの印象」。そして、パチンコ屋の景品係としてアルバイトをする主人公女性のバイト仲間との日常にスポットを当てた「三十歳」。現代家族と個人の関係のありようが、長嶋有ならではの独特の視点と状況設定によって描かれる。
作者の筆が描き出すのは、失業中の男と少女の束の間の疑似家族的な関係であり、普段は疎遠の姉弟が目的を達成するために -
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(個人的に)長嶋有さんブーム再来のいま、読んでない作品を買ってきました。
何気なく読んでて、「あれ?これってそれはなんでしょう、だ」。
「ねたあとに」という小説に出てきたゲームで、おもしろそうと思っていたら、そう、確かに長嶋さんはツイッターでやっていた!!
何を隠そうこの私も、たった1回だけそのツイッターでのゲームに参加したことがあったんです。
たいしておもしろい回答も出来なかったのですが、その後どなたかにうまいこと解釈してもらったことだけ覚えています。
そしてそのあとは、常連さんたちの仲の良さに、なんとなく気後れしてしまって離れてしまったのですが……。
まさかあのツイッターでのゲームから -
Posted by ブクログ
4篇とも30歳前後の、人生というマラソンで集団から遅れていて、尚且つその状況を諦めの境地で受け入れている様子の人物が主人公になっている。とても共感できた。この作家は子どもから大人、女から男まで年齢性別を問わず「生身の人間」を描き出すのが本当に上手くて感心してしまう。文字を読んでいるだけで、人物像が確かな肉体を持って浮かび上がるような感じがする。特にその人の歩んできた歴史がありありと感じられるのがすごいと思う。
どの話も面白くて順位をつけるのは難しい。似たような主人公を設定しながら、それぞれ違う味わいがある。けれど強いて言えば『三十歳』が一番好きだろうか。人生における一歩を踏み出す物語がなんだか -
Posted by ブクログ
久々に。好き嫌いが分かれそう。
というか、読んでいて、繋がっていくようなバラバラなような、で読みにくかった。
Twitter大喜利?
で絡んでいくという視点は、面白い。
みんな、結局、関係ないようなお題を、自分に関係付けて答えているんだな。
そういう意味で、自分を捨てきることはきっと、見えない世界でも出来ないのかな、と思う。
離婚した友達に、本当の意味で共感できはしないのに、必要とされる分だけ慰めて、見送って、その間だけ流れる悲しい空気みたいなフワッとしたものを一緒に感じ取る。
こんな関わり方は、心からの何かではないのだろうし、お互い暗黙のギブアンドテイクで成り立っているんだろう。
でも