長嶋有のレビュー一覧

  • 結婚失格

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     ひどくバランスが悪いようでいて、絶妙にバランスがとれていると思った。
     やばい、こういう人好きだなぁ。と思ってしまった。
     

     この本を読んで、主人公のことを好きだと思っていられるうちは、自分は自分と向き合えている気がする。


     解説が素晴らしい。それで、この解説を載せたってことがすべてだと思う。

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    2010年08月21日
  • 泣かない女はいない

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    ネタバレ

    自分はめったな事では泣かないと思っているあなたへ
    どうぞ泣いて下さい。泣けて・・・初めて自分の思いに気付いたりしますよね~!

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    2012年01月08日
  • タンノイのエジンバラ

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    何がどう面白いか、とても説明が難しいのですが、何かとっても腑に落ちるというか、満足な読後感がある。これは何だ。

    私は表題作よりも、「夜のあぐら」と「三十歳」が好きなのだけれど、共感までいかないけど、登場人物が微妙に生きる速度がゆっくり、なのがいいのかも知れない。自分はとてもセカセカしてしまっているので、なんか落ち着く。

    純文学系はパワーを持ってかれるので、忙しい最近は意図的に読むのを回避していましたが、この人のは面白いかも知れない。ちょっと他も読んでみよう。

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    2010年03月21日
  • タンノイのエジンバラ

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    表題作を含む4つの短編集。
    長嶋有の小説は好きなのだが、どこがどういう風に、とレビューとして書くのは、いつも難しい。
    何か大きな事件が起きる訳でもなく、何かを暗示するような象徴的な出来事がある訳でもなく、その登場人物たちの日常に起きたちょっとした事(このちょっとした事というのが重要なのだが)が丹念に描かれているように思う。
    私が一番好きなのは、『三十歳』という話。
    上司との不倫で、勤めていたピアノ教室を辞めた秋子は、せまい部屋にグランドピアノを置いている。そして働き始めたのはパチンコ屋の景品係。そこで年下の安藤という男と親しくなっていく。
    この秋子の激昂するでもない、淡々とした感情が、不思議とリアリティがあるように思う。

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    2010年01月12日
  • タンノイのエジンバラ

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    表題作/夜のあぐら/バルセロナの印象/三十歳、の四篇。
    路傍に潜む心の引っ掛かりは、あるものとして、在り続ける。「どこか」を、目を開いたまま無意識に渇望する常態。
    かすめるのは、漫画について思わず判を押したように反応してしまう世代感だったり、聞きなれない電化製品のネーミングとの距離感だったり、何かを発する人や土地と居場所へ腑に落ちるまでの時間だったり、人の少しだけずれた行動に気がついた時のひそやかさが逆に安定させる高揚だったり。
    やっぱり好きだなぁ、長嶋さんの文章。描かれた佇まいがふんわり浮かぶ。それはきっと人それぞれで。さらりとしてるのに切実。零れ落ちるものたちの、容赦なさと優しさ。呆然と泰然と、どこか持て余している生理。その生々しさに驚かされます。

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    2009年12月23日
  • タンノイのエジンバラ

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    性別も年齢も超えて、何にだってなれる作家、長嶋有。静かなんだけど、静かだからこそ、ガーッて心が大きく揺れるときの表現は、もう読んでてヒリヒリ響いてくる。

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    2009年10月12日
  • 夕子ちゃんの近道

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    いつまでもいつまでも話の続きを読んでいたい、と思った。この物語のなかに入っちゃって、登場人物たちと知り合いになりたい、とかさえ思うような。感動するような、ぐっとくるような、まして泣けるようなセリフがないところがまたよくて。物語中でも、「ここは会話のハイライトだぞ」と主人公が思いつつ、気のきいたことが言えないって場面があるんだけれど、いいなーと思った。普通の小説だったら、いいセリフがきそうなところにこないのがいい。で、なんとなく流れてすぎていくんだけれど、なんとなくなんとかなっていくという。こんな日常にあこがれるような。

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    2011年09月18日
  • タンノイのエジンバラ

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    隣家の女の子を押しつけられたり、実家の金庫を盗みに行くはめになったり。人生には、そんな日がめぐってくるのだ。話題の芥川賞作家、待望の最新短篇集。

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    2010年05月24日
  • 泣かない女はいない

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    劇的なものはないゆるやかに流れる日常の中の社内での片思い。
    長嶋有の凄さは人物描写のさじ加減で、出すぎることなく好感の持てる人物を描き出している。
    まいったなーと連呼させずにはいられない作品。

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    2011年05月16日
  • 泣かない女はいない

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    「泣かない女はいない」と「センスなし」という中篇がふたつ。「泣かない〜」が景気悪そうな小さい会社の事務職に就職したOLの話、「センスなし」が夫に愛人ができて離婚しそうな主婦の話。どちらにも、雪の日が出てくる。長嶋有の小説はやっぱり好きだなと思った。なんだかすごく淡々としている感じとか。なのに、妙なところですごく細かい部分にこだわるようなところとか。(「センスなし」で主人公がデーモン小暮のファンってことで、やけに詳しい話がおもしろかったり。)主人公がいろんなところでわかっているようなわかっていないようなあやふやな感じとか、結論らしいものがないところとか。でも、なんとなくさわやかなようなところとか。うまく説明はできないけれど。わたしは長嶋有の小説の主人公を嫌いと思うことはないような気がする。

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    2011年09月18日
  • 結婚失格

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    読んでいて、非常に辛い私小説でした。何で離婚されたのか分からない、それがひたすら書いてあるからダメージをくらい、休み休みでないと読み進められませんでした。ずっと、元妻は何がイヤだったのかと分からないままだったのですが、最後の解説を読んでハッとしました。私はずっと主人公の立場でいたから分からなかったのですが、一般の人はみんなとっくに気づいていたのだと。私も主人公と同じで、思春期の中学生でした。

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    2026年09月18日
  • 七、八月のストローク

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    夏を感じるのは、マンションにある子供用プールでの話だからだろうか…。

    このプールだけではなく市民プールを利用する人の話もあるのだが、ひと夏を描いた物語はちょっとだけ暑さを軽減できた気がした。

    今日も茹だるような暑さ…
    お盆も過ぎたのにいつまで続くのだろうか…
    そんな日にこの表紙のプールを見ていると、さて私はいったい、いつからプールに入っていないのだろうかと。
    小学生の頃は、夏休みでも学校のプールが開放されていて、地域ごとに決められた日に通っていた。
    そんなことを思いだしながら、こうも暑ければ日中に炎天下でのプールなど禁止しているところもあるだろうと思う。

    この物語のように労朽化し利用者も減り、プール廃止の危機が迫る中、監視員のバイトをしている女子高生二人が、ナイトプールを考えつくのだが…

    未来のことを考えると何が良いのか、どうすれば良くなるのか、課題はまだまだあるかもと思った。






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    2026年08月21日
  • 七、八月のストローク

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    最後の展開はなるほどと思ったんだが、ちょっと話が散ってる感ありあんまり楽しめなかった。
    プールの維持管理て大変なんだよね…

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    2026年07月30日
  • 七、八月のストローク

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    “なにかをやめるというふるまいは一つだが形は分岐する。やめてなくなるものと、やめても残るものとある。”(p.35)

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    2026年07月21日
  • 七、八月のストローク

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    夏に読んで正解だった。何かが劇的に変わるわけではないけど、小さな一歩を踏み出すことが希望になる、そんなプールにまつわるままならないそれぞれの日常の物語。小学生の頃に通ったスイミングスクールの帰りに食べるアイスボックスの美味しさとか、夏休みにチャリで学校の開放されたプールに行って友達と遊んだことだとか、プールの後の授業の心地の良い気怠さと塩素の匂いだとか、あのかつての夏を懐かしく思い出しながら読み進めた。「皆が知らない幻想的なほどの景色を知っていることの優越は、たとえば勉強ができるとかインフルエンサーになるとかよりも、はるかに人を強くするものなのではないか。」日常に溢れるうつくしい瞬間を切り取って大切にできる人になりたい。

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    2026年07月15日
  • 七、八月のストローク

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    みんなそれぞれ悩みを持っている。
    それを少しでも解消しようと頑張っている。
    頑張った先にはなにがあるか?
    そんな小説で、読後、僕は元気をもらいました。

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    2026年07月14日
  • 俳句は入門できる

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    多くの句集は著者買取(何百冊の献本用買取)で採算を合わせているらしい。世知辛いけどなんか想像つくなぁ。。
    天の川銀河発電所はとてもいい趣旨の企画だと個人的には思っているので、あまり編者の佐藤さんのことをちゃかしたりみみっちいこと言ったりしないで、純粋に協力さしあげればいいのにーと思いました。

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    2026年06月15日
  • 七、八月のストローク

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    プールのあるマンションってすごい。なんか夏という感じで入ってみたくなった。時代の流れとともに流行るものも変わっていくのだろうな。

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    2026年06月13日
  • 今も未来も変わらない

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    『婦人公論』連載だったせいか、特定の世代に刺さる固有名詞や話題が盛りだくさん

    40代女性と20代男性の恋愛は「そんなにうまくいくかな?」と思ったけれど、それは自分が男だからかも
    男女が逆なら、願望込みですんなり受け入れていた気もする

    映画やカラオケ、温泉などを楽しむ大人たちの姿が魅力的で、「大人ももっと人生を楽しまないと」と思わせてくれる一冊だった

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    2026年06月11日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    七十二侯を題にとり、春夏の三十六のなかから十二の掌編を集めた掌編集。
    作家の個性がよくわかる。
    特に長嶋有とか村田沙耶香とか。よく読んでいたからか。季節賛美とか、情景の小説なのかと思えばそうでもなく、その言葉から感じたものを小説に仕立てているようにも感じる。
    野人になった姉を持ち、ルームシェアした友人と赤ん坊のシェアを考える、ドライなのか突き放しているのか不思議な感覚になる土脉潤起。
    襤褸から、昔住んでいた家に働きにくる山村の少女たちの継ぎ接ぎと寒さについて思いをたどる雷乃発声、

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    2026年06月05日