長嶋有のレビュー一覧

  • ご本、出しときますね?

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    同名のテレビ番組の書籍版。対談番組なので普通の対談本として読める。内容は若林×小説家2人の対談。読んだことない人も多かったけどどの人も面白くてみんな読んでみたくなったし、小説家の皆さんのとがり方は自分とは違くて自分はやっぱ作家ではないな、とも思った。

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    2022年12月04日
  • ご本、出しときますね?

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    面白すぎてあっという間に完読。
    物書きの皆さんは日々何を考えてるんだろうって気になって仕方なかったので、得にしかならない!と鼻息荒めで読んだ。
    勉強になったのは、森鴎外の行き着いた哲学が
    【諦め】ということ。
    対談されていた作家さんの本や、処方された本など読みたい本が増えたので何を読んだらいいかわからない人にもオススメ。
    若林くん、佐久間さん、素晴らしい企画をありがとうございます。

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    2022年11月08日
  • 佐渡の三人

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    長嶋有▶佐渡の三人(講談社文庫)2015

    自分はエッセイスト、おばあちゃんの指示で隣のおばちゃんのお骨を佐渡の墓に納骨する珍道中。弟とお父さんの三人旅。弟は引きこもりで祖父母の家に住み、祖父母はL 字形に寝たきりになっている。

    納骨の話が短編で4話で一冊。テーマというか、納骨があるから読者は登場人物を順次知ることができる。納骨には葬式もつきものだから焼香する日常の人、非日常に突如登場する人。人々の人柄や行動、セリフがおかしい。全くのナンセンスでもない。


    そもそも最初から喋り続ける「自分」が男か女かさえわからなかった。僕が知ったのは、…思い出せない。今更、いつ女と知ったか、調べるためにだ

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    2022年08月25日
  • 猛スピードで母は

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    「サイドカーに犬」の洋子さんは強かで恰好良い人だと思った。音もなくひとりで泣く所、すぐに泣き止んで散歩に行く所、私と接する時も無邪気でいる所が魅力的に感じた。
    粛々と物語は進んでいくけれど、軽さはなく、きちんと心に入ってくる感覚。

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    2022年08月13日
  • 猛スピードで母は

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    111108さん、ようやく長嶋有さん読みました!
    良い小説でした…。

    ・サイドカーに犬
    母が家出し、小学生女子の薫が、父と、一風変わった父の愛人の洋子さんと、弟と、父の仕事仲間たちと過ごした一夏の物語。
    淡々と綴られていく気だるい夏のエピソード、父の不祥事によって意外に派手にバタバタと幕を閉じるラスト、偽造硬貨で鳴り響く「夏休みの終わりを告げるベル」に、大切なものがなくなる前の最後のきらめきとノスタルジーを感じた。
    何より、大人になった薫が、洋子さんを思い出して「そろそろなんじゃないか」と、人生が劇的に変わる何かを予感するような最終ページが、すごく良かった。

    子供の目から描いているからこそ

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    2022年07月27日
  • 東京マッハ

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    俳句漫画「ほしとんで」で句会というものを知った。あの学生たちの句会もたのしかったけど、「東京マッハ」の大人たちの句会も相当おもしろい!!いつか会場で見てみたいなぁ。

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    2022年03月16日
  • 猛スピードで母は

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    麦チョコ食べたい、ボーリング場の跡のスーパー楽しそう、コーヒーカップで我が家も緑茶飲んでるわ、洋子さんのチャリ、洋子さんが薫の年齢聞くタイミング、トド見たいなぁ、慎の心情の移ろい、須藤くんが「トド鳴かなくなったね」と言ったところ、慎の新担任に対する慎の向き合い方、祖母の棺桶に宝石のチラシ、薫の別の何かが「そろそろなんじゃないか」の最後の一文、色々な感情スクラップアンドビルドの連続。うまく感想を言語化できず印象に残ってるところを羅列しただけ。一気に読んだ。

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    2022年02月26日
  • ぼくは落ち着きがない

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    中学生の時に読んでめちゃくちゃ好きだった本。
    入手してもう一度読み直す。

    こういう人、いる。そして部内で流行もあり、頻繁に変わる。わかる。

    望美の精神というかテンションというか、当時の私も今の私もなんだか彼女と波長があっている。だから余計に好き。

    登場人物全員魅力的だけどナス先輩、部長、頼子はもう合戦モノ。
    みんなこの3人の誰かしら好きでしょ。
    私は片岡哲生も好き。樫尾もいいな〜!選べん!

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    2022年01月16日
  • 泣かない女はいない

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    読書開始日:2022年1月13日
    読書終了日:2022年1月15日
    所感
    【泣かない女はいない】
    とても好き。
    最後のシーンがなんともいい。
    まさに樋川さんがいう「泣かない女はいない」だ。
    睦美が四郎に、樋川さんへの気持ちを伝えた部分は潔癖なんかではなく甘え。本当の潔癖なら自分にも相手にも綺麗さっぱりな状態をもたらすべき。
    樋川さんはたくさん女の子を知らない間に泣かせてきたのだろう。いい意味で。
    同じ女どもと、睦美を区別していた部分も、睦美には大きく響いていたはず。
    なんだかとても良かった。
    ここ最近で1番好きだ。
    【センスなし】
    保子は感情の発現が遅い。
    自ら遅くしているのではないか。
    その

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    2022年01月15日
  • もう生まれたくない

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    一言でいえば、「死を扱った小説」ということになろう。

    そのうえで長嶋有らしいなと思ったのは、物語の中で特にクローズアップされているのが「著名人の訃報に触れた(知った)瞬間」「大規模な災害で亡くなった人(とそれを知った瞬間)」というところ。
    私たち一般人は、著名人の訃報を、それも、名前だけ知っているといったような人のそれを最初に知った時、何を思うのか。時代を象徴したような人、有名な出来事の渦中だった人、または同じ一般人だけれど、突然の事故でその命を奪われてしまった人など。
    簡単に「R.I.P」と「発信」出来るようになったところも時代の大きな変化だし、それを少し皮肉な視点で描いているのもとても共

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    2021年11月18日
  • 猛スピードで母は

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    「サイドカーに犬」5…小4女子と父の愛人・洋子さんとの交流。著者と同世代だから余計そう感じるのかもしれないが、完全に精神がタイムスリップした。

    「猛スピードで母は」4…母子家庭の小6男子の淡々とした日常。子供の思考描写がすっと納得してしまうような生々しさがある。

    どちらの作品も「破天荒なオトナ」により閉鎖空間に楔を打ち込まれたときの子供たちの衝撃が描かれていた。
    自分は幸か不幸か周囲が真っ当な(?)大人ばかりだったので、このパラダイムシフトがめちゃくちゃ遅かった。それがコンプレックスでもあり、20代の放蕩生活の遠因になったと思っている。

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    2021年08月22日
  • 夕子ちゃんの近道

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    ネタバレ

    長嶋先生の書く女の子の淡々とした魅力、朝子さん、夕子さんの描写で改めて上手いなぁ!って思う。ちょっと年上の女性たち、瑞枝さん、フランソワーズさんも。

    さりげなく自分をこのフラココ屋のアルバイトに据えながらそして尚且つ正体不明の男にしておきながらも皆から嫌われずかといって愛されもせず確固たる位置を占める人物にしているところ、相変わらず、長嶋先生の人生の楽しみ方を振り返り振り返り見てしまう。
    この本を読むのは多分三度目。

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    2021年03月29日
  • 三の隣は五号室

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    谷崎賞受賞作ってことで。そこまで文学文学してなくて、マルチ目線形式ってのも自分好み。しかも、同時代的横の繋がりじゃなく、時代を超越した縦の繋がりで描かれるのも、ちょっと斬新で良い感じ。マンションの同居人を色んな目線で書いた物語とか、家族三代にわたる物語とか、そういうのはちょくちょく目にするけど、本作のようなのはなかなかない気がする。知らんだけかも、だけど。何の気なしに過ごしてきたけど、賃貸物件って、確かに色んな謎の痕跡があるかも。そんなことをボヤっと考えながら楽しませてもらいました。

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    2020年01月07日
  • 佐渡の三人

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    初めての文体。
    軽快だ!トカ、リズム感がイイ!トカいうのではない。
    優しく働きかけてくる感じ。
    "働きかけ"だから、頭も使わないと。
    そこがお気に入りかも。

    家族の在りかたは、その渦中にいる人でないとわからない。
    多かれ少なかれ、どの一家にも抱えているものはある。
    ただ、そこに共感できたりできなかったりはある。
    佐渡の三人を取り巻く一族にも"何か"は確実にある。
    でも、この一族の在り方には共感できるところもある。ある意味羨ましい部分も。

    人は前を向いて歩いて行かなければならない。
    苦境だろうが、逆境だろうが、間違っていようが、不安でたまらなかろうが…

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    2018年12月09日
  • 夕子ちゃんの近道

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    「夕子ちゃんの近道」(長嶋有)[電子書籍版]を読んだ。このムニャムニャした?ちょっと違う、モサモサ?違う!う〜、とにかく一粒一粒がしっかり立っていてそれでいて全体としてはもっちり感のある独特なテイストがとても良いです。長嶋有さんの作品は初めてだな。これはもっと読まねばなるまい。

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    2018年07月05日
  • パラレル

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    長嶋有初挑戦。視点は主人公のものに統一されているけど、時代背景とか女性関係とかがパラレルに進行していく物語。あまり周りとは馴染めないけど、唯一気の置けない親友がいたり、つい最近まで結婚していたりっていう、人物背景は比較的ありふれたものだと思われるけど、その転がし方がワザありでした。この親友が書くといっている本、読んでみたいです。

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    2018年02月26日
  • ぼくは落ち着きがない

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    どこかで誰かがこの本を読んで「なるほど、本は役に立つなあ」と思っている瞬間が存在するなら、それだけで嬉しいな

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    2017年10月06日
  • ぼくは落ち着きがない

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    本を読むということの(いろいろひっくるめてすごく簡単に要約すると)面白さが、ものすごくたくさん詰まっていて、書かれていて、読みながらずっと読んでいることにうれしくなる小説だった。

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    2017年09月08日
  • タンノイのエジンバラ

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    短編集、どれもたいへんよろしく、読んでるうちはそれが一番おもしろいと思ってたのに、最終的にはぜんぶおもしろい。
    自由気ままに生きているような人をたくさんかいておいて、「なんでもかんでも自分の意志で選んで生きてこられたわけがないでしょう」って言うの、お前がゆうなやって怒りたくなるくらい大事な一冊になった。

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    2015年12月15日
  • 泣かない女はいない

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    かっこいい男(樋川さん)を書かせたら実は長嶋先生の右に出る者はなかなかおらぬのではという程のキュンがある表題作。牧歌的な職場やパッとしないシャトルの描写、ありそうでなさそうであたたかな場所にもキュン。再々読。

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    2015年07月25日