長嶋有のレビュー一覧

  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    長嶋有とはこんな人なんだということがよく分かるエッセイ集。
    リベラマイルドのCMは、私にも衝撃的で不必要なのに、映像も音楽も記憶に残る。
    ちなみに、当時、近鉄の外国人にリベラという選手がいて、活躍した翌日のスポーツ新聞に「リベラ、マイルドな働き」という、よく意味が分からない見出しが載った。これも不必要な記憶だなぁ。

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    2013年05月26日
  • 夕子ちゃんの近道

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    穏やかな日常と近所づきあい。

    盛り上がる何かがあるでもないけど
    不思議感漂う温度と色合いがよかったでした。

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    2013年03月17日
  • 電化文学列伝

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    電化製品の出てくる文学作品/映画/マンガについて、そこで占める電化製品の役割を語りつくす、という面白い書評集。
    読む価値あり。

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    2013年02月11日
  • 夕子ちゃんの近道

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    よろず扱う骨董屋「フラココ屋」に集うふつうの人たちの、ふつうの日々。
    それが小説家の手に掛かれば、こんなに面白くて、こんなに愛おしいものになってしまう。

    それぞれ中心となる人物を入れ替えた6(+1)編からなる連作短編集。骨董屋の2階から定点観測された彼らはふつうのようで、でもどこか変わっているところもあって、それがとても魅力的に目に映る。
    本を読みながら私は実際に彼らに出逢い、フラココ屋の店先でお茶を飲み、夕子ちゃんに連れられて近道を辿り、朝子さんの卒業制作を眺めた。瑞枝さんの原付の音を聞いた。
    まるで彼らのことが「前から分かっていた」みたいに、身近に感じた。幸福な読書体験だった。

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    2012年10月03日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    「ねたあとに」にハマり、どっぷり長嶋有の作品に浸かっていた今日この頃。気が付いたらこの本で既刊のものはすべて読み終わったことになる。

    なんというか、妄想が堆く折り重なっているようで、読んでいて楽しい。
    本作にも登場している穂村弘さんのエッセイもすごく好きだが、なんとなく、似ている。気がする。
    「一日長嶋有」とか、ほんとうにやってくれそうだ。

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    2012年09月30日
  • パラレル

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    映画化された「ジャージの二人」と関係するようなしないような、離婚して失職したオッサンの日常。結婚式に出たり、キャバクラ行ったり、元妻と会ったり、女を口説いたり、キャバ嬢と京都観光したりと、列挙すると小説っぽいのか小説っぽくないのか、どーでも良い出来事の羅列だが、実際に読んでみると「これが小説なんだ」と思えなくもない。なんとも曖昧なのだが、感情の起伏のない、文章と微妙な距離感と、ちょっとした感情のフックで読ませるタイプの小説なので、退屈な人には退屈だろうし、面白い人には面白いとしか言えないのだな、うん。

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    2012年09月02日
  • 泣かない女はいない

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    主人公の変に冷めてる感じと、周囲の人のちょっと変な感じとが、妙になまなましいというかなんというか。
    出てくる人たちは「きらきら」してない。特別に大きな幸福も不幸も無い。絶妙な「普通」に生きている人たち。
    物語に登場するからにはなにかしら、こう、「きらきら」していてもよさそうだが、全然「きらきら」しない。
    ので、日常にすんなり溶け込んでくる。

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    2012年08月15日
  • 夕子ちゃんの近道

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    こういうゆるゆるな大人同士の会話、好きだな。
    たまに話し方が女っぽくなる店長とか。
    「コンシーラー」「アイシャドー」とか、ついつい笑ってしまった。

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    2012年07月30日
  • 電化文学列伝

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    電化製品が登場する小説、まんが、映画等々についてのエッセイ。
    川上弘美の「センセイの鞄」とか、吉田修一の「日曜日たち」とか。
    既読のものもあったが、まだ未読のものも、もちろんあって。
    好きになった作家さんのエッセイを読むと、自分の読書界の視野が広がって、うれしい。特にこういう、本についてのエッセイだったりすると。

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    2012年07月21日
  • 夕子ちゃんの近道

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    ネタバレ

    もしかして、夕子ちゃんはこの世のいろんなことがもどかしいなあと思っているのかもしれないけど、本当は最初からできているんだよ。君は、この僕が恐れ敬う数少ない人なんだから、どんな時も泣いたりしないでよ。

    夕子ちゃんは作中でほとんど主人公と会話をしない。強いて言うなら知り合いの知り合い、という感じ。なのになぜ上記のようなセリフが出てくるのか。そこが正直分からなかった。
    けど、勝手に人を尊敬して憧れを持って、だからこそ泣いてほしくない、負けてほしくないという自分勝手な感情をこんなに綺麗にすっきりと表現した文章は見たことがなかったし、
    本当は最初からできているんだよ、というところにこめられた優しさがすごく好き。
    あと、上記の文章こそが作者が伝えたかったことなのかなと思う。
    だとしたらそれまでの淡々とした日常とかも生きてくる?のかな?
    表現とかはすごい好きな作者さんでした。

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    2012年06月26日
  • パラレル

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    時系列をぐちゃぐちゃにして、「パラで走る」2人の男の友情物語。

    長嶋さんの小説はスルメのようで、だらだらくちゃくちゃいつまでも噛んでいられる。
    でも一気に全部食べよう(読もう)とすると、アゴがつかれるし、お腹も痛くなる。
    なので、ちょっとずつ、読んだ。
    いつでも、どこにいても、本をひらけばスッと世界に入っていけるのは
    まちがいなく「世界」のある小説の証だろう。
    「世界」を構成するのに重要な登場人物たちのセリフがすごく上手。
    いかにも「この人なら言いそう!」って言葉がバシバシきまる。
    そのセリフの中に金言になりそうなのもあったりして、油断ならない(笑)


    登場人物だれひとり、さほど好きな人間はいないのに、
    「世界」に生きているその人達のいきざまをついつい見たくなって
    最後まで読んだ。

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    2012年06月19日
  • 夕子ちゃんの近道

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    特に何が起こるというわけでもないのに、夢中で読み進めてしまった。
    長嶋さんの他の作品も読んでみようかな。

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    2012年05月06日
  • 夕子ちゃんの近道

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    本作のように特に大きなハプニングが起こるわけではなく、淡々とした日常を描いていながらもどこか温かい作品が何故か好き。
    興奮はないものの、読んでいてゆったりした気持ちになれます。
    長嶋氏の他には吉田修一氏の作品にもたまにこんなのがありますよね。

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    2012年03月30日
  • 夕子ちゃんの近道

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    なんといったらいいのでしょうか?
    平凡な日常を、さらりと味わい深くかかれています。読み始めに掴みはないけれど、徐徐に長嶋ワールドにはまってしまいます。
    少しだけ現実逃避をして得たものは、人との繋がりで、旅をしているという表現は的をえている、と思った

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    2012年02月14日
  • 電化文学列伝

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    小説、漫画、映画などの作中の電化製品について語りながら、実は文学そのものを語っている。軽妙な文章でいて読みごたえ十分。

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    2012年02月10日
  • パラレル

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    『猛スピードで母は』につづいて長嶋有作品2作目。
    前回の作品で感じた、ピンと張り詰めた透明度の高い空気感、それをもう一度味わいたいと思い本書を手に取った。

    はたして、その心地よい空気感は本作でも感じることができた。
    しかも前作より尺が長いので存分に浸ることができた。

    話は男女間の関係(結婚・離婚・再婚)を軸に進む。
    それは「サイドカーに犬」、「猛スピードで母は」と同じだが、
    前2作では小学生の目線で一歩おいて描かれていたのに対し、
    本作では主人公本人も当事者としてそこに加わる。
    前2作との距離感の違いが面白い。

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    2012年01月31日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    面白かった!好きだ。

    言葉について考え込める人。
    人にどう見られるか考え込んじゃう人。
    映画も音楽も話せる人。
    いかにも下らないどうでもいい話題。

    そういうエッセイは好きです。
    ほむらさんにも触れてあって、その評がしっくりきて面白かった。

    「言葉の打率」のくだりが印象的で、その比喩はつまり、言葉がバッターだということで、安易に考えると作家が投手で読者が打者で言葉はボールになってしまうんだろうけど、言葉自体の能動性にどきりとした。
    わたしの方がボールなのかもしれないし、フィールドなのかもしれない。
    作家は監督かしら…そんな想像が膨らむ表現。
    読み飛ばせるだろう言葉にもきちんと意味を付与できる、最大限の読みをしたい打たれたい。勝手に共鳴。

    次は『タンノイのエジンバラ』を読み始める。

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    2011年11月26日
  • タンノイのエジンバラ

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    身近な人とのやり取りが坦々と描かれる同じテンションの短編集。長嶋有は本当に場面描写において会話、しぐさ、気になる固有名詞のミックスが上手すぎる。

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    2011年11月21日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    以前『猛スピードで母は』を読んだが、それ以降、この作家さんの小説は手にしていなかった。

    今回、新刊ということでエッセイを手に取った。

    なんだ、なんだ、面白い!
    (私の笑いの沸点が低いのかもしれないが)
    自室で声を上げて笑った本はおそらく初めてだと思う。

    そんな自分がはしたないと思えるほどだったので、後半は職場の休み時間に読むことにした。

    ……噴出してしまった。

    私は現在20代後半だが、これまで読んだエッセイ集に出てくるアイコンはリアルタイムでは知らないものばかりであった。
    でも、長嶋氏のエッセイではリアルタイムで「知っている」アイコンに出会うことが出来たことも笑いに結びついたのかもしれない。

    チョコエッグ……。

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    2011年10月31日
  • いろんな気持ちが本当の気持ち

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    なんなのだろう、この感触。長嶋有のエッセイは「ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ」以来。彼の書くエッセイは、家のなかに置いてある箪笥と壁の間にいる小さな虫からの視点、という感じ。
    最近、お笑いでもなんでも、おもしろいとか、興味深い“ネタ”は、微細なことがら(日頃誰もが感じていながらも、なかなかことばにするまでに至らない思いや出来事)をどう「調理」するか、という技、あるいは視点の角度の良し悪し、センスの有る無し、が判断基準のように思うけれど(ぼくはその姿勢を支持しながらも、さみしい気がする。「やすきよ」的お笑いに憧れる)、長嶋有の“ネタ”も、その枠に入りながらも、大きく逸脱している。
    つまり、小手先のようで、小手先でない。
    ぼくは、この作品をすべて、朝夕の通勤電車(地下鉄)の車内で読んだ。とても心地よかった。吹き出しそうにもなった。ちょっとセンチメンタルに行きかけると、本を閉じたりもしながら。そーゆーの、求めてなかったのに、いきなりだったから。
    どれも好きなエッセイだけど、「1(章?)」は、原田宗典を彷彿とさせ、懐かしかったし(「片思ってしまう」)、「黒田硫黄の擬音と女」、「うちたそう」が好き。
    長嶋有は、Wordとかソフト使った文書ではなく、テキストファイル、「.txt」的だと思う。
    この感想も、携帯のテキストファイルで書きました。

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    2011年10月13日