長嶋有のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙の絵がどうにも好みでないのと、うーん高校生の部活の話かーとか思ってたのとでちょっと敬遠していたんだけど、読んでみたら、まったく違和感なく、おもしろく読めた。長嶋有が描く高校生だからかなあ。べつに高校生じゃなくてもいいというか、身分にかかわらず、共感できる。主人公の、じっと観察してて、あれこれ考えちゃうところが、だからって実際なにかするわけじゃない、っていうような感じがすごーくよくわかる。だれもが生きにくさをかかえている、っていうのも、なんだかすごくよくわかる。こういうのって、思春期にかぎらず、感じる人はずっと感じつづけることなのかも。なにかが起きてがらっとなにかが変わったりしないところもリアルな感じがしてよかった。それにしても、ともかく、高校時代こんな図書部があったら入りたかった!!やっぱり長嶋有の作品って好きかも。
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Posted by ブクログ
「皆、誰かに期待なんかしないで、皆、勝手に生きててよ。」
高校の、図書部のおはなし。
タイトルの「ぼくは落ち着きがない」は、むかし図書部にいた先生が書く、次回作のタイトル。
おそらく、図書室につながる両開きのドア(西部劇なんかにあるやつ)を擬人化して「ぼく」としているのではないだろうか。
私は、作中の先生が書いた同タイトルの小説を読みたい、と思ったのだけど、これを読み終わることでその願いはかなってるのか、なんて厨二みたいなこと考えました。
青春小説特有のかる~い会話劇が私はもんのすごく苦手なんだけど
長嶋先生はやはりセンスがあります。
滑り知らずというわけではないけれど薄ら寒くもない、あーわかるわかる、があるから安心して読めるんだ。
雑多に登場人物が出てきて
思い思いしゃべって
ときどき気になる人もいて
事件もことごとく地味、なんだけど、それがいい。
高校生の自分をおもいださせてくれるのが、青春小説の醍醐味かも。 -
Posted by ブクログ
「 忙しいんだね、いいじゃない。そういおうとしたが、やっぱりやめて
『トロントってカナダだっけ』にする。」
この、
そういおうとしたが、やっぱりやめて
「 ~ 」にする。
って感じがすごく、しっくりくる。
いかにも昔付き合ってた子との会話って感じがする。
昔みたいな軽口をたたこうとしたけど、どこまで踏み込んでいいかわからず思いとどまるみたいな。
そういう自分の感覚と妙にマッチした表現。
「やっぱりやめて~にする。」
やっぱりこの表現好き。
あのときそばにいた人がいなくなるのは悲しい。
単純なことだけど、
でも、あのときいたことは変わらない。
かわらない友情と、かわっていく愛情。
友情物語は、不変性を期待させるから惹かれるのかな。 -
Posted by ブクログ
まず、カテゴライズに悩んだ一冊でした。「書評」としてもよかったのだろうけど、それは何だか違うだろうと。書評という軸を持った私小説だろうと判断したので、私小説としました。
AV監督である主人公が離婚調停中の妻への気持ちと我が子への想いを、調停などの過程に沿って綴ったものです。ひとつひとつのチャプタごとに一冊の本を取り上げて進んでいきます。あくまでフィクションとして。
町山智浩の解説までぜひ読んでほしいです。
ふと思ったことは、穂村弘はモテ、枡野浩一は非モテだということ。
暗い気持ちになるし、離婚のごたごたばっかり文章にしやがって、という気持ちもあって、評価に悩みました。でも、それだと読まなきゃいいだけの話ですし、歌人が自分の心情を文章にせずにどうすんだと思ったので、評価は読んで面白かった分だけつけました。