長嶋有のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
両開きのドアを押して入るとカウンターがある。
そこは西部劇の酒場…ではなく図書室だった。
桜ヶ丘高校の図書部員・望美は今日も朝一番に部室へ行く。
そこには不機嫌な頼子、柔道部と掛け持ちの幸治など様々な面々が揃っている。
決して事件は起こらない。
でも、高校生だからこその悩み、友情、そして恋―すべてが詰まった話題の不可資議学園小説が文庫化。
[ 目次 ]
[ POP ]
ベニヤの壁で仕切られた図書室の奥の小さな空間を舞台に、図書部員の高校生たちの日々をゆるやかにかつ生き生きと描く青春小説。
友達が不登校を宣言したり部長と顧問が噂になったりドラマになりそうな出来事もあるけれど、変なあだ名や部室で飲むお茶、何気ない昼休みの会話の積み重ねこそが彼らを変えていく。
ひねりの効いた文体が楽しい。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きな歌人、枡野浩一さんが長嶋さんについて本の中でふれたり、対談が掲載されていたのをきっかけに読んでみました。
初めて読む作家さん、気になっていた作家さん。
さてさて。
会社を辞め、離婚した七郎。
プレイボーイの友人・津田、別れても連絡をまめによこす元・妻…過去と現在、様々な人間関係が交錯する物語。
物語が進む、時間が進む…と思ったら、戻る…そして、また一度は進んだ時に戻る…不思議な流れを持った作品です。
慣れぬ内はちょっと目が回る、私は特に反射神経が鈍いから。
題名と表紙の雰囲気などからくる勝手なイメージでほんわかしたお話なのだと思い込んでいたら、内容自体は不可思議ではない。
非常に現実味を帯びたお話。
だからこそ、物語の進み方が錯綜していることが引き立つのかな。
文章も会話文が地の文にたくさん入り込んでいる、今まで読んだ作家さんの中では一番入り込んでいるかも。
主人公は三十代、男性、バツイチ、元・ゲームデザイナー。
ラブとジョブ。あと、友情、これがけっこうぐっときてしまいました。
主人公も、他の登場人物も、それぞれが山あり谷ありの人生を送っていて、右往左往している。
一見器用そうな津田だって、一見不器用そうな七郎だって、同じ。
そして、いつか、光が射す。
希望の物語。
ただ、正直、三十代男性にもうひとつ感情移入はできず…残念。
けして広くはない世界の中での物語、丁寧な描写をされる作家さんだという印象は残りました。