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どこにでもある日常が、どうしてこんなに愛おしいんだろう。かけがえのない「今日」を描く、芥川賞・大江賞作家の最新作。
夫婦と5歳の息子が暮らす築50年の大型マンションに、今日もささやかな事件が降りかかる――。日本に「住む」すべての人へ、エールを送るマンション小説!
「しゅっ」「ぱーつ!」――5歳の息子コースケと僕たち夫婦は、今日も小さな冒険の旅に出る。子育てのため、郊外にある大規模マンション「Rグランハイツ」に引っ越してきた美春と恵示。管理組合の理事になった妻とリモートワークの夫は、築50年のマンションに集まり住む住人たちとともに、どこにでもあるけれど、かけがえのない日々を重ねていく。
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Posted by ブクログ
男の子をもつ父と母。特に何にも事件があるわけじゃなく(あっても完全なる傍観者)、悩みや困難や痛みがあるわけじゃなく(あっても日々の雑事)、将来への希望や不安があるわけじゃなく(あってもやっぱり日々の雑事)、つまり、どこにでもある日常の生活の繰り返しをただ切り取って描いているだけなのに、
長嶋先生の手にかかると小説になる。
ほのぼのとも違うし、まったり、という言葉とも一味違う。この大きなマンションの隣ではなく違う棟に私も住んで時々これからもこのご家族と世間話をしたい気になる。
「あらぁコースケちゃん、今度小学校なのね〜」
『舟』こちらも普通の女子高生の何でもない日常。
なのに、この短編小説も長嶋先生らしさに満たされている。言葉の選び方やつまらない(?)面白さをみつけるのが絶妙!
図らずも自分自身の高校生時代に逆戻りして、友人の日記帳を見ちゃた感じ。そこに世代間のジェネレーションは感じるが(笑)
Posted by ブクログ
中編「トゥデイズ」と短編「舟」。どちらも良かった。3.5。
前作「ルーティーンズ」に続き「ズ」がつくのも、何か意図があるのか。
「トゥデイズ」はマンションで起きた飛び降り事件をきっかけに、何かが起きる、、、ことはなくそれぞれの日常が淡々とユーモラスに進んでいって、でも、小さな一つ一つの出来事は少しづつ生活に影響を与えてるような、いないような、という作者の真骨頂。それにしても今回は何も起きな過ぎな気もするけど。
「Battery Low」とか「ゴアテックス」とか日常に聞く言葉もちゃんと立ち止まると楽しいということを毎回ながら再認識させられる。
「ゴアテックスというドスの利いた呼び名のその素材にも信をおいた」とか、
寝かしつけのときに「寝ないと朝が来ないよ」と言うのも素敵だと思った。
今回も「要約では意味がない、とにかく全部読まないと良さがわからない、読んでも時々わからない」、という素晴らしい体験が出来た。再読したい。
「舟」は「水平リーベ、僕の舟」というなんだか「言いたい」フレーズから始まる短編だった。コロナ禍の高校生が読んでもリアルな感じなのかな?と高校生を遠く離れた自分は思った。
同じ作者の「僕は落ち着きがない」とかを思わせる学校小説。
Posted by ブクログ
久しぶりの長嶋さん、随分楽しめました。
中編「トゥデイズ」と短編「舟」の2編。
「トゥデイズ」はちょっと古いけど大きなマンション群に暮らす一家を描いた作品。冒頭が同じ棟で起きた飛び降り自殺という不穏なスタートですが、やんっちゃ盛りの5歳の息子を見守るごく普通の夫婦の日常を描いた作品です。
長嶋さんらしく、特に何か大きな事件など起こるわけでは無いのですが、読むにつれどんどん引き込まれて行きます。同じように大きなマンション群に住み2歳の息子を育てている娘夫婦のことなど思い出しながら、「そうだよな~」「そうなんだろうな~」と思いつつ読み終えました。
一方「舟」はコロナ下で歯列矯正に通う女子高校生の恋とも言えないような淡いときめきを描いた作品です。やや古風なタイプにも思えますが、多分普通の女の子ってこんなものなのかな。なんかホッとする短編でした。
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小説・文芸
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