池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「わかりやすい」を心がけ、「わかりやすいといえば池上さん」と世間的に認識された著者だからこそ説得力があった。
まず、池上さんがなぜこのようにわかりやすく私たちに伝えることができるのか。
物事の本質がわかっていないと、噛み砕いて説明することはできない。
大量のニュース、大量の本、そして現場での体験があってこそ、池上さんのわかりやすさが実現できたのだと理解できた。
私たちは、わかりやすいことをいいことだと思っている。
もちろん、わかりやすくあることは大切なことだ。
しかし、発信者から情報を受け取るばかりで、自分たちで調べたり、疑問をもったりせず、受け身になっていたように思う。
そうしたスーパー受け身な人々ばかりになってしまったことに、警鐘を鳴らすのが本書である。
もうわかったんでいいっす。
ネット見ればわかるんで。
などと、思考停止に陥ってはいないだろうか。
よく調べもせず、ネットの情報は優れたものと一途に思い続けていた過去の黒歴史を思い出しつつ、自分自身も短絡的思考に陥っていたことをまずは恥じた。
本書では、情報の正確性についても語られている。
新聞、テレビがなぜネットであがる情報を流さないのか。
その理由の一つとして、不確実性の高い情報は、校閲が必要だからだそう。
ネットでは、ある情報が流れてきたら、それが噂レベルであってもどんどん拡散されてしまうが、プロは正確性を高めるためにさまざまな人の目を通してから情報を流すらしい。
誰でも情報提供者となれる時代だからこそ、わかりやすい情報や、面白いだけの情報に飛びつく危険性がよくわかる。
このような状況を打破するために、ネット以外の情報源が重要となる。
本の価値、新聞の価値は、池上さんが繰り返しその価値を述べているところだけど、池上さんが自らの足でベトナムとラオスを訪れたとき読書傾向の違いがその国の発展とリンクするのではないかと肌で感じた話は面白かった。
ジャーナリストの池上さんだからこその知の広げ方が垣間見えて面白い。
自らの足を使い現場に立つことで、その人だけのものが獲得できる。
わかりやすさを支えるインプットの話と、わかったつもりを無くすためのアウトプットの話も述べられている。 -
Posted by ブクログ
雑誌で紹介されていたので、読んでみた。
テレビにもよく出ている、池上彰と増田ユリヤの対談形式で世界恐慌など過去のいろいろな危機をひもとき、コロナ危機の現状について解説している。
出版から1年経っているので、既に状況が変わっているが、びっくりするぐらい変わっていない状況もある。
オリンピックが、緊急事態宣言の中行われるとは誰も想定していなかっただろうし、いまだに旅行にも行けない。
アメリカなどがあれほど死者を出しながらもワクチン接種のスピードが速く、既にほぼコロナ前に戻っているというのを見るとやはり日本もワクチン接種をもっと早く進められればこんな状況にはならなかっただろう。やはり危機的事態に直面したときには、政治家の力が問われるということなのだろう。
個人的にはできることを淡々とやりながら、この時期を乗り切るしかない。 -
Posted by ブクログ
10年近く前に書かれています。
ちょうどブータンの国王が来日されたころです。
幸せとは何か? そんなことが話題となりました。
GDPを国の豊かさ基準とするのではなく、それに幸福度も加味すべきだ。
なんとも、そうですね。
国民幸福度指数(北朝鮮調べ)によると、世界1位は中国、2位は北朝鮮。
幸せを知らない、教育されれていないという現実に加え、「幸せだ」、と回答しなければ粛清されアンケート母数から除かれますし。。。
「ブラックジョークなのか・・・」と結ばれていましたが笑えない。
ミャンマーブームが湧き起ったのもこのころです。
池上さんは急激な民主化に対して、「また軍部がクーデターを起こすようなことがなければいいのですが」と述べられています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の信じる正義と他人の信じる正義がぶつかる時に争いがおこると私は思っていて、その信じているものが“自分で考えたもの”なのか“周りに影響されたもの”なのかは分かりませんが、それぞれがそれを信じている。そこで一方を押しつけるのも違うと思う。
私は吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』を全部読んでないし、歴史も全然覚えてないけど、“欲”って怖いなと思いました。
でも、“欲”は消えない。だから、歴史は繰り返す。
そう、考えました。
“自分ばかりを中心にして、物事を判断してゆくと、世の中の本当のことも、ついに知ることが出来ないでしまう。”
…という文章があったように、今の私では自分を中心にしてしか物事を判断できないので、ちゃんと勉強してから吉野源三郎さんの本を読んでみようかな…