池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
元NHK記者・ニュースキャスターで、現在は東工大特命教授も務めるフリージャーナリストの池上彰が、日本国憲法について、一読ではわかりにくい部分の超訳(口語訳)を含め、解説したものである。
新潮社の月刊誌「波」への2013年4月~2015年1月の連載をもとに2015年4月に出版されたが、連載が始まる直前の2012年12月に、改憲に強い意欲を示す安倍晋三氏が二度目の首相に就任しており、連載のきっかけは安倍首相就任だったと思われ、事実、憲法改正論議に関わる説明が相対的に丁寧になされている。
また、それ以外の部分についても、我々が日々見聞きするニュース報道等の大前提となっている、立法(国会)、行政(内閣 -
Posted by ブクログ
フランス革命を1789年と1792年の2段階として捉え、
日本での明治維新だったり発行された時期の日本の政治が抱える問題をテーマにすすめられる対談。
フランス革命が失敗とは認めつつもフルサイズの革命というものに希望を抱いた形で締めくくられていたけど、
革命といった今までのやり方をなかったことにして新たな下地でいちからというよりは、少しずついい方向に変えていけるやり方の方がというか、その下地はあるとおもうけど。
少しずつ悪い方向に進んでいっている気もするけど。
社会が熟成してきたのが、重量を増してきたと捉えるなら動いているのに急旋回するのは難しいから、ゆっくりかじ取りするしかないのかなって気 -
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1.バブルはなぜ生まれ弾けたか
土地の高騰により、みんなが金持ちになったと勘違いした。一般の人が持ち家を持てなくなり、政府が不動産会社にこれ以上融資を禁じた(総量規制)。また、土地の0.3%に地価税をかけたため、土地の売買が減り土地を持っている人が裕福である神話が崩れた。
2.円高と空洞化
3.年金はもらえるか
4.リーマンショックとは
サブプライムローン:信用の低い人のローン。
サブプライムローンが際限なく広がり、危機感を感じて国債やプライムローンなどとセットにして売り始めた。やがて、金融機関が返済不能になるのではとの憶測が広がり、不安が的中して、大手のリーマン・ブラザーズが経営破綻して、他 -
Posted by ブクログ
現代の複雑な問題を分かりやすく解説する著者の新書の第2弾。やはり分かりやすいし、著者のコミュニケーション力の高さを改めて感じる。今後テレビのレギュラー番組出演を停止して、ジャーナリスト活動にまずは専念ということだが、その方が様々な良質のアウトプットが期待できそう。
内容的に考えた点は下記の通り。
1.グローバルの金融面での問題点
「通貨安戦争」というのは初めて聞いたコンセプト。決して景気も先行きも良いとは言えない日本の円がなぜ円高になるかが分かった。
2.グローバルのプレイヤー
関係を持つ諸外国の指導者の状況が日本に及ぼす影響は強い。その力を誇示するように領土問題が提起されているようで、それ -
Posted by ブクログ
ネタバレ第一巻は未読なのですが読後感から言うと第二巻の方が面白かったですね。
この巻はテーマに突っ込み切れていないというか議論が深まらないまま時間切れになった感じがありました。
ただ、考えるきっかけとしては論者の方々がみんなバラバラの意見というか立ち位置なので(バラバラ過ぎる?)いろんな角度から読者もまた考えることが出来るきっかけにはできるかと思います。
この先の議論を知りたいですよね。たぶんこれを読まれた方はみなさんそう思うのではないでしょうか。
しかしこの巻も池上さんのまとめ力(わかりやすい解説)と松岡さんの切れ味が半端ない印象でした。でも一番インパクトあったのは佐藤さんが「キリストはやって