名称未設定さんのレビュー一覧
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購入済み
知る人ぞ知る女詩人、サッポー
…の、学校の生徒である少女が主人公の4コマ漫画です。当然サッポーも出てきますし、アルカイオスなども出てきます。
驚いたのは色々と古代ギリシアの豆知識や情報が作中に組み込まれていたことです。
もともとサッポーという人物に興味があったので購入したのですが、思った以上に有意義な作品で、この機会に古代ギリシアについて本格的に勉強したくなりました。
というわけで、恥ずかしながら全然古代ギリシアについて知らない状況で読んだのですが、ふつうに、いやそれ以上に面白かったです。
ただ、サッポーは同性愛的な指摘もあるため(私はこのためにサッポーの名前だけは知ってました)、作品もちょっぴり百合風味です。
読み終わった後に作者様の情報を見たところ、なんと今作が初漫画なのだとか!まったく違和感なく読めていたので、「古代ギリシアに詳しい4コマ漫画家もいるもんだなあ」なんて思いながら読んでいました…。
古代ギリシアを愛しており、本業は俳優、演出家、リュラー奏者だそうです。
どうりでこのような4コマ作品を生み出せたのですね。ぜひとも、これからも古代ギリシアの漫画(もちろん、それ以外でも!)を描いていただきたいですね。 -
購入済み
彼の価値観・哲学に触れられる
この本は池上さんの考える「リベラルアーツ(一般教養)」について、彼の経験や価値観に基づいて書かれたものです。そのため「こういうものをリベラルアーツというんだ」「教養とはこうあるべきだ」というような強い論調にはならず、あくまで池上さん個人の考える勉強の楽しさや教養の重要性といったことをメインに、なぜそう考えるに至ったか、そうすることでどういう力がつくのかといったことを、彼の経験や知識、価値観を通して見ることができます。
こういった問題は込み入った事情をいくつも考慮することで複雑怪奇な内容になっていくことがあります。しかし彼自身が文系寄りの人間で、いかに専門的な知識を誰にでも分かるよう説明するかを常に考えている彼だからこそ、この手の曖昧な問題も「池上さん」という個人をバイアスにすることで、何が伝えたいのかしっかりと理解できるようにできています。
一つ難点(?)を挙げるとすれば、タイトルからして当たり前ではありますが、池上さん自身にも興味がなければ価値が薄れるかもしれない、ということでしょうか。
何度か触れたように、この本は彼の目を通して「教養」や「勉強」を見る…すなわち、彼の人生の轍にそれらの答えを見ようとする一種の伝記的な作品でもあるわけです。彼自身、論理的かつ客観的なものの見方を得意とする方ですが、なぜそれができるのかを紐解くと当然彼自身の経験を語るほかありません。池上さんが好きな人ほど、より頭に入ってくるかと思われます。
私自身、学生の頃は勉強を疎かにして友達と遊んでばかりいた人間で、勉強の楽しさに気づいたのは成人してからでした。それもここ数年の話です。こういった人間(私)にとって、この本は勉強について再び考えるいい機会となりました。
社会人でなくとも、彼のわかりやすい文章は高校生や大学生でも気軽に接することができると思いますので、勉強に興味を持たれた方(それから池上さんが好きな方)なら誰にでもおすすめできる一冊です。 -
購入済み
「幸福」ってなんだろう?
きらら的な日常漫画でありながら、「幸福と不幸の違いってなんだろう?」というテーマが敷かれ、ふんわりと考えることのできる作品でした。
作中で必要な知識はしっかりと下調べされ、裏設定なんかも練られており、作者さまの作品への愛がひしひしと伝わってくるようです。記念すべき10巻が最終巻となってしまうのは、非常に寂しいですね。
アニメ化された際も一風変わった雰囲気で、目を惹くものがありました。二期が無理でも、OVAなどの形でまた動く姿が見たかった…。いえいえ、まだ諦めているわけではないですけれども!
なにはともあれ、10巻続くにふさわしい作品で(もっと続いてもよかったけど…!)、きららファン、ゆるふわ日常作品ファンなら必読のタイトルといえるでしょう。
作者さまには「ありがとう」と「お疲れ様でした」と言いたいです。 -
購入済み
女性作家さんらしいきらら四コマ
ぱっと見は標準的なきらら作品ですが、ところどころ女性らしい生々しさというか、エロスというか…なんかそういうものが溢れ出てる四コマ。けどそれらの要素が「きらら」らしさを邪魔しているということもなく、いいバランスを保っています。
個人的にはけっこう稀有なきらら作品と思っていて、割とあからさまに同性愛的な匂いを残しています。主にあの二人が。同性愛というか、もっと直接的なエロさですが…。
アニメでもあの二人の絡みが強調されていたのは気のせいではないでしょう。特にあの回のことですね。
百合っぽい作品や某キス漫画もあるきららですが、ある意味、この作品が一番百合漫画らしい要素を持っている気がします。
この傾向は巻数を経るごとに強くなってきますので(特に六巻はすごい!)、当然、そういうのが苦手な方にはおすすめできないかもしれません。
といっても基本はきらら四コマで、百合漫画ではありませんから、よほど耐性がない限りは気にならないと思います。
けれど逆に、百合漫画が好きなら比較的馴染みやすいきらら作品…と、いえるかもしれません。
な、なんか色んな派閥から反感買いそうなレビューになってませんかね? 大丈夫かな!? -
ネタバレ 購入済み
人×ケモっ娘の百合漫画
人族と獣人族の存在する世界観で、ほどほどにゆるーく百合百合する漫画です。
なのですが、さっそくネタバレです。
途中から主人公ちゃん(人間)は定期的に獣人化するようになるので、純粋な人×ケモだけを求めている方であれば少々がっかりするかもしれません。
一応、基準が人間でときどきケモになったりするという体質なので、人によっては欲張りな構図にもなりえるかもしれませんね。
ただ、この部分は作品ラストのメッセージを伝えるうえで重要な役割を担っているので、作品としてみるなら欠かせない部分でもあるように思えました。
作中では「体(髪も?)の匂い」がひとつの重要なファクターとなっているため、そういうフェチを持ってる方にもおすすめできるかもです。
しかし表紙からも分かる通り、この作品のケモっ娘はだいぶケモ度(?)が高いです。この点はけっこう人を選ぶのでしょうか…私はこだわりないので抵抗ありませんでしたが…。
一応、種族間での差別的な問題なんかも取り上げられていたりもしますが、基本の作風が非常に緩いため、シリアスが得意でない方でも気にせず読めると思います。
もの珍しさから手に取った作品ですが、日常系の緩い百合漫画としてなかなか良質で、新しい扉が開けそうな気がします。
雑食系の百合好きであれば、ぜひ一読あれ。 -
購入済み
音楽理論と昭和のノリが学べる
タイトルに惹かれ、音楽理論を本格的に学ぶ前段階として本書を購入しました。
コンセプトとしては、小難しそうな「音楽理論」とラフに接することで勉強アレルギーともいうべき症状を緩和し、最低限の知識を身につけようといった感じでしょうか。「この知識を元に本格的な音楽理論の勉強に移ってね」という、まさにタイトルそのまんまで素晴らしいですね。
実際のところ、分かりやすく伝えようとする工夫が随所に見られ、教えられる側にとってみれば親しみをもって学ぶことのできるとても有難い存在のように思えます。
ただしそれは、昭和の古いノリをスルーすることができればの話です。
ラフに、気軽に読んでもらおうという意図から生じたこの一工夫こそが、悪目立ちして、「さあ勉強するぞ!」と息巻いている人間の集中力を損なわせようとしてきます。
おそらく読み始めた最初は気にならないかと思います。しかし延々と続く昭和のノリはジワジワと意識を侵食し、直に己が昭和生まれのおっさんになったような錯覚に陥ります。
内容だけ見れば各項目での説明を画像なども交えて行なっているため、初心者でも分かりやすいです。
しかし、「俺・私はまじめに勉強したいんだ!」という人や今どきの若い方々にとっては、現代的でないこのノリがかなり辛いものとなるかもしれません。
結局のところ、本書をお勧めできるのは「あまり勉強する気のない人」といえるかもしれません。しかしこの本はタイトルにもあるように、読後に本格的な勉強へと移ることを想定しているため、どこかおかしなことになってしまっています。
忌憚のない言い方になりますが、本気で勉強したい方であれば本書をすっ飛ばして最初から「ちゃんとした音楽理論書」を手に取った方が学習が捗るかもしれませんし、そこまで本格的に学びたくはないんだよって人の場合でも、違う初歩的な理論書を眺めた方が負担(昭和のノリ)がなくていいのかも…。
ですが、慣れてくればこれ以上ないほど丁寧に説明してくれているのが伝わってきます。
あとがきを読んでみても、この軽いノリは「音楽理論書の敷居を下げるため」という信念のもと敢行されたとあります。
人を選ぶノリであることは間違いないかもしれませんが、分かりやすさという観点に重きを置いてみると星5の評価が妥当でしょう。