あらすじ
10万部突破のベストセラー、待望の電子書籍化!!仏教の誕生、日本への伝来から、葬式や戒名の意味、新興宗教まで――。池上彰が仏教にまつわる疑問をわかりやすく解説。さらに、ダライ・ラマ14世とインド・ダラムサラで対談。いまこそ必要な仏教の役割について問う。
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Posted by ブクログ
非常に面白い。単なる仏教解説に留まらず、ダライ・ラマ法王との対話や、現代日本人が仏教とどう向き合っていくべきかという点にも言及している。
葬式や法事でしか接点がないと思っていたが、我々の生活に根付いている仏教、その教え(心の制御)について、もっと学びたくなった。
Posted by ブクログ
読書開始日:2021年5月1日
読書終了日:2021年5月1日
要約
①仏教の目指すところは、「諸行無常=すべては常に移ろいゆくこと」「諸法無我=すべてのものに実体はないこと」を理解し、無知から脱却すること。
②現代の日本の仏教は、人の死に関わる葬式仏教色が非常に強いため、今こそ生きるための心理学的な意味合いでの仏教を一般教養として広めていくべきで、そのような機運が上がっている。
③究極は「利他、他社の幸せに寄り添うことで己の心の平穏を掴み、人生に意義を見出すこと」であり、それを実践できるものは、特別仏教とになる必要もない。
所感
自分は自分の家がどの宗派なのか、法事とはなにであるのか。
そんな基礎的なことすら全く知らずに、無宗教をどこか誇りに思っている部分があった。
それは、今まで生きてきた中で、信仰という言葉にどこか危ないイメージが出来上がってしまっていたからだ。
先日に「塩狩峠」という作品を読み、キリスト教について興味を持った。
キリスト教について知る前に、おそらく自分の家は仏教なので、座禅に行ってかたちから入ることにしてみた。
そこで、初めて仏教というものに触れた。
もっと学びたいと思い本書を手に取り、仏教に関する時代の流れや、目指す場所、現状を知ることが出来た。
本書でもあったが、「仏教はやさしく、器が大きいもの」であり、仏教徒になる必要もないので、
まずは、仏教の目指す場所、仏教の基本理念を理解し、実生活でも活かしていきたい。
そして人生の意義を見出し公開が無いよう安らかに逝き、理解が出来た仏教、ひいては自分家の宗派で弔ってもらいたいと思う。
仏教に俄然興味の沸いた作品。
仏教の入門書
仏教とは何か?他の宗教との比較も交えて池上彰がわかりやすく解説しています。
読みやすい文章でさすがは池上さんです。
読んでみてもっともっと仏教について深く知りたいと思いました。
Posted by ブクログ
インドにおける仏教の成り立ちと、アジア圏へ広がっていった伝来の過程についての概要を解説した第1章。チベットの高僧:タムトク・リンポチェとの対談、ダライ・ラマ法王との対談が収められた第2章。そして著者:池上彰自身の仏教に対するスタンスが簡潔に書かれた締めの第3章。単行本が発売された2012年に初めて読んだときに、本編で紹介された「この世は苦しみに満ちている(一切皆苦)」という考えで、色々とスッキリしたのを思い出す。所詮生きることは苦しみで、合間合間にいいコトがあるだけなんだと。
Posted by ブクログ
仏教の興りから広がり、基礎的な教えなどが、とってもわかりやすく書かれています。そして読みやすい!流れるように読めます。さすが池上さんです。ちょっと気になる部分はありますが、仏教基礎講座としては最適です。池上さんも本書の内容くらいは知っておいて欲しいと書いていました。
後半はチベット仏教についてです。日本とチベットは同じ仏教!?国なのに、国民の生きる心持ちが全く違います。それはなぜか?その理由の一つに、かなり偏見的ですが、仏教が伝わる道程で、儒教圏を経由しているか否かがあると思います。そして日本国内事情も相まって、現在の葬式仏教国ができあがってしまいました。既存文化との親和性もありますが、もし仏教が違った経路で日本に伝わっていたら、現在の仏教事情もかなり違っていたはずです。
ここからは、本のレビューから飛躍した私の思いも含まれます。
仏教を彼岸仏教と此岸仏教に分けるならば、もちろん日本の葬式仏教は彼岸仏教になります。ただ東アジア仏教の彼岸部分は儒教そのものなので、彼岸仏教は名ばかり、実際は招魂再生の彼岸儒教と言うことになります。本書でも書かれていますが、盂蘭盆経は、儒教を取り入れるために作られた偽経ですから。
実際は彼岸儒教なのに、なぜ日本では揶揄されながらも葬式「仏教」と呼ばれるのだろうか?それはきっと此岸仏教への期待がまだ残っているからではないか?と、私は肯定的に捉えています。本書でも此岸仏教、仏教心理学への期待が書かれています。つまり釈尊の教えです。このまま此岸仏教が忘れ去られてしまったら、日本は儒教国です。儒学教育もされなくなっているので、葬式儒教国と言うことになってしまいます。
彼岸仏教は、釈尊の教えの再解釈と言うか、釈尊だったらこう言うだろう内容、加えて仏教が生き残るための妥協、よく言えば方便、そんな感じだと思っています。ただ共通して感じるのは、彼岸仏教は此岸仏教へ向かわせるために存在し得るのではないだろうか?そのために仏教は変化しているのではないだろうか?と言うことです。その証拠に、変化しているのは、重要な此岸部分ではなく、彼岸部分だと感じるからです。
また本書では、日本人の此岸仏教への期待に応えているものの一つが、チベット仏教、そしてダライ・ラマ法王と書かれています。同時にそういう存在が日本にはないと嘆いてもいます。池上さんはあくまで客観的に述べようと努めており、否定的な見解は極力控えています。ただ、今の日本仏教事情を快く思っておらず、此岸仏教の必要性を強く感じているのが、手に取るようにわかります。
仏教が持っているポテンシャルを、此岸仏教国から感じ取って、僧俗双方の立場から、少しづつ現状を打破していきたい所です。
Posted by ブクログ
日本人にとっての仏教とは。つい最近まで気恥ずかしいことと日本人はためらっていたけれど、今は堂々と他人に優しくするという根本的なことができる。難しい内容ではないのに勉強になります。ダラムサラでのダライラマとの会談がほぼメイン。
Posted by ブクログ
やはり池上彰さんの解説はわかりやすい。
私が仏教の教えに興味を持ったきっかけは、メンタル失調からだった。
最初はメンタルを保つための心理学の本やYouTube動画を見ていた。
その中で、マインドフルネスに辿り着き、そこからブッダの教えに興味を持つに至った。
仏教とはとても合理的だとは思っていたが、この本でも心理学的な側面がある事に触れている。
神を信じるのではなく常に自分の心と向き合い、他に対して慈悲の心で接するという教えはとてもとっつきやすい。
日本における仏教がなんとなく身近にあるが仏教が何かをよくわかっていないという当たり前の事が、だんだんとおかしなものと感じてきている。
仏教の歴史をわかりやすく解説した第一章と、ダライラマ法王のインタビュー中心の第二章。
ダライラマ法王の話はとても興味深かった。
日本人について、「日本人は物に依存しすぎた」というのには深く納得。
自分は死ぬ時に物に固執せず、満足な心で死ねるだろうか。
そんな事を考えさせてくれる本だった。
自分の心に自信を持って生きていこうと思う。
Posted by ブクログ
仏教に興味を持ち、まず最初に手にした本。
仏教の歴史や現在の日本の仏教にも触れられている。
この本を読んで、仏教についてもっと詳しく知りたくなった。
Posted by ブクログ
日本人は無宗教。でもお宮参りに行くし、初詣にもいくし、おみくじも引く。
多くの日本人の根幹に流れている仏教。そんな仏教をあなたはどれだけしってますか?!
って聞かれたら、あまり知らない。そんな仏教について池上さんらしく歴史から現代に続く宗教問題までわかりやすく解説してくれます。
Posted by ブクログ
タイトルの通り、仏教とはそもそもどんなものなのかがわかる本です。私も宗教に関しては一般的な境遇で、仏教とキリスト教に、人並みに触れる機会はありました。そんな中、社会人として様々なストレスなどを経験するうち、科学的思考よりも、いっそ禅などの仏教的思想こそ、心穏やかに過ごすための知恵なのだと感じるようになりました。仏教についてよく知りたいと思いつつも、よく聞く浄土真宗とか、日蓮宗とか、違いがよく分からない。仏教と神道の違いも分からない。それらを勉強するための1冊目として本書を選びました。
Posted by ブクログ
前半は仏教への素朴な疑問に答える形式で、仏教の歴史や教え(諸行無常・三毒など最低限の内容)の勉強になった。
インタビューでは、ダライ・ラマ法王が前向きさ、穏やかさ、後悔や悩みはないという潔さなどを体現していて、仏教の目指す姿を見た気がする。
具体的には、仏教のメンタルトレーニング・コントロール法としての側面、押し付けない姿勢など実用性と寛容さを備えているという点が印象に残った。
Posted by ブクログ
教養をつけようと思い読み始めた。神社とお寺がどっちが仏教だっけというレベルだったが、成り立ちや特徴、さらにはダライ・ラマとの日本に対する対話もあり読み応えあり。日本がほぼ無宗教なのに、なぜ生きていられるのかと言う点については特に議論がなく、もう少し意見が欲しかった。
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仏教の基本を知るという意味ではわかりやすい。また、日本が仏教国でありながら、仏教のことを知らないという事実を知ることができ、チベット仏教のリンポチェ、ダライラマ法王との対話があり、深みがあります。
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4
日本では葬式仏教と言われるが、その誕生から考え方も含めてわかりやすく解説されており勉強になる本。寛容・科学的で受け入れれやすい宗教。ダライラマとの対談内容も紹介されている。
手塚治虫のブッダを読み返したくなった。
利他の精神で意義深い人生を後悔なく過ごすことの大事さが分かる。笑いや楽しみも重要な要素だと感じる。仏教の寛容さと科学的な姿勢、善悪の根拠は動機や目的といった考え方は魅力的。
Posted by ブクログ
半分は仏教の歴史の入門的な解説書、半分は既存の日本仏教に対する著者の見解(主に不満足)を綴った評論といった趣きだ。
仏教について基本的な知識を提供してくれる一方、それに基づいて仏教や他宗教、西洋哲学について調べていくと何だかよく分からない状況に陥ってしまう。本当のところ仏教は西洋の文化と本質的に異なるのか、それとも普遍性を持っているのか?
そういう意味で入門としては大変よいきっかけになったが、後半のダライ・ラマ法王インタビュー等も含め、詳しく調べるとやや違和感を覚える内容もないではない。
Posted by ブクログ
一般的な日本人の仏教入門としておすすめの一冊。知っているようで知らない仏教。仏教の基礎、日本仏教の歴史など、わかりやすい解説で頭にすっと入ってきます。
Posted by ブクログ
仏教を大事にしたいと思わせてくれるわかりやすく解説してくれる1冊。
自分勝手にならず、他己のこころを大事に生きていかなくてはいけません。
自分の菩提寺は浄土宗。今度増上寺にも行ってみたいと思います。
Posted by ブクログ
日本人の多くは仏教徒だけれど、普段の生活をおくっているとそれを感じることはほとんどない。せいぜい葬式のときくらい。そのときに自分は「◯◯宗だったのか」と気づく。
しかし、仏教とはブッダが「なぜ人はこんなに苦しまなければならないのか」を考えて考えて、苦しみぬいて悟った唯一無二の教え。
この本はそんな教えを池上さんが「どうやって日本に伝わったのか」「日本国内で仏教はどのように変化していったのか」また、ダライ・ラマ法王やチベットの高僧リンポチェとした対談から「日本人が忘れてしまっている仏教のあり方」を示している。
カネやモノにとらわれすぎている僕は、少し立ち止まって、ブッダの教えに耳を傾けることが必要なんじゃないか、と深く自省する。
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初心者向け。さすがは池上彰、仏教を知る上でとてもわかりやすかった。信仰とまではいかなくても、仏教の教えは日々を生きていくための身近で、大切な考え方。意識してみようと思った。
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中高とキリスト教のミッションスクールに通学していたので、そちらには馴染みがあったものの仏教の知識が殆どなかったので入門本として拝読。
仏教の考え方に触れると、キリスト教よりもこちらの世界観が性に合っている気がして。すとんと腑に落ちる部分が多かった。
仏教の捉える死生観について、もっと勉強したいと思った。
Posted by ブクログ
インド仏教と日本の仏教との違いが今一つ分かってませんでしたが、ものすごく簡潔に説明されていて「さすが池上さん!」な感じです。
「宗教」と考えずに、「生き方」「考え方」として見れば納得いくことも多い。
仕事、家族、人生など迷った時に、宗教が必要と感じるのも納得です。
「苦しみが生まれるのは、欲によって物を持ちすぎるから」だそうです。うーん、その通り!
健康な体と、健康な精神があれば充分!改めてそんな気持ちになりましたデス。
ちなみにワタクシは宗教上の偏りありませんので、ご了解を。
(2014/7/22)
Posted by ブクログ
仏教のことが知りたくなり、入門書として読みやすそうだと手に取った一冊。
専門家の著書ではないが、池上さんなのでわかりやすいし、仏教が知りたいけど、どこを深掘りすればいいかわからなかった自分に適した本を選んだよう。
Posted by ブクログ
★What is Buddhism; explaining by Akira Ikegami, a Japanese journalist
Basic information and ideas of Buddism thinking
Talking report with Dalai Lama
Buddhism for Japanese
I enjoyed learning lots about our country and thinking of Japanese
日本人にとっての仏教とは?
日本仏教の伝来のルーツなど仏教の基本から他の宗教との違い
ダライラマ法王との対談
仏教のもつ輪廻転生の考えや、仏教の心理学的側面などさらさらと読みやすくわかりやすい本でした
Posted by ブクログ
先日、帰省した時に妹からもらった本。
この本を巡って、
なかなか充実した、楽しい話ができたのが
平成最後の夏帰省の良き思い出。
以下、少し内容を。
日本人にとって、
知っているようで全然知らない仏教のお話。
開祖、ブッタのお話から始まって
中国の儒教なんかにも影響を受けて伝わった
日本の仏教について、
日本における仏教の役割など、
箇条書きにすると小難しく感じる内容も
シンプルな言葉で書かれてあるので
すんなりと入ってくる。
さすがは『週間こどもニュース』の解説者。
最近のお寺さんのあり方や、
お葬式、お墓に対する考え方は
まさに諸行無常な感じがするなぁ〜、と思った。
第二章ではチベットの高僧、
タムトク・リンポチェへのインタビューと、
なんと、ダライ・ラマ法王との対談まで。
お恥ずかしい話、
チベットがそんなことになっていて、
チベット仏教がそんなことになっているなんて
知りも、そして知ろうともしてなかった。
これもまた、煩悩だ。
自分から手に取る本ではなかっけど、
この本との出会いはいいご縁だった。
面白かったです。
Posted by ブクログ
うーん、基本的にあまり内容は多くない。
ダライラマとの対話も、「日本は日本は」で、我執丸出しなんじゃないかという感じ。まあとは言えダライラマの言葉が載っている点はよい。
Posted by ブクログ
●読むキッカケ
・手塚治虫のブッダを読んで、仏教に興味を持ち、もっと深めるための入り口にしたいと思ったため。
●サマリー
・仏教変遷の流れを捉えることが出来たのが面白かった。
特に、日本の仏教は、インド発祥のものが中国を経て入ってきたというところが面白く、
そこから更に流派が枝分かれしたのだと、流れを理解することが出来た。
・インドの、ブッダの教えをより忠実に守っているのが、
チベット仏教とのこと。
今後詳しく学んでいくのであれば、チベット仏教を学ぶと一旦は良さそうだ。
・仏教は人間かくあるべき、ということを理性的に捉え明らかに使用としているスタンスで、
個人的には好みのスタンスである。
●ネクストアクション
・今後は、チベット仏教、禅、神道、ニヒリズムといった思想を抑えていけると、なかなか楽しそうな気がしている。