坂井希久子のレビュー一覧

  • たそがれ大食堂
    『居酒屋ぜんや』シリーズでお馴染み、坂井さんの“ご飯もの”ということで、“これは間違いないでしょ”と手に取った本書。
    表紙のレトロなプリンがそそりますよね~。

    郊外(おそらく川越)の老舗百貨店に勤める美由起は、とある失態がきっかけで、元の部署から急遽大食堂のマネージャーに就任することに。
    しかし、...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    古い価値観、偏見根こそぎはなかなか…。ただ“男だから”“女だから”と意識しすぎない事が肝要で、ある程度の役割分担は“生き物”としては自然なのでは?怒られちゃうか⁈「できれば残りの人生は、自分のために生きたいと母は言う」みんな自分のために生きてるんじゃないの?人のお世話するのも回り回って自分の為じゃな...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    とても興味深い内容。
    私は専業主婦なので、わかる、わかるーと、共感する場面がたくさんあった。
    まあ、本では、主夫だけど。

    一度離婚したことにより、全てを晒しだして話し合えたことは、よかったなと思う。うらやましい。

    私も知らない間に、男だから。女だから。という古い価値観を持っていて、それを自分で自...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    すっごく皮肉がきいた本だなあ。
    男性の育児参加が推奨されてるが、
    世の中が変わらんと
    結局、何も変わらん。
  • 華ざかりの三重奏
    少女漫画オタクの、夢見る三人の還暦女性たち。
    定年退職を迎えた、独身キャリアウーマンの、竹下可南子(たけした かなこ)と、夫を亡くし大きな日本家屋で寂しい日々を送っている、大友(旧姓・西村)芳美(にしむら よしみ)は、中学時代の同級生だった。
    そして、芳美の庭の夾竹桃を切り落とした、畑中香織(はたな...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    新シリーズになり、主役が若い二人に移ってからは食い足りない読後感が続いていたし、とりわけお花の愚図っぷりにはイライラしっぱなしだったが、本巻でようやく言動が吹っ切れた感じになり今後の活躍が楽しみに。やがて育ての親に待望の赤ん坊が産まれることで、またウジウジし出すというありがちな展開だけは勘弁してもら...続きを読む
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    ほっておけばどこまでも悪い方にばかり解釈してドツボにハマるお花の身に終盤あまりにもむごい悪事が降りかかる。立ち直れる性格ではない彼女を待ち受ける次巻の展開はいかに。
  • ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや
    さて、今日のレビューは人が思わず発してしまうひと言から、それが何を食べた時の言葉かを当てていただきましょう。

    はい、第一問です。

    『はふぅ』

    さて、これは何を食べたのでしょうか?…って、これじゃあわからないですよね。答えは『ふつふつと立ち上がる飯粒と、ほのかについたおこげの色』という『...続きを読む
  • 虹猫喫茶店
    6月の合同サイン会でのサイン本。

    旧帝大医学部合格を目指していたものの果たせず,獣医学部に進学した玉置翔はコミュ障気味で,大学でも一人も友だちができず暇を持て余していた。そこで暇を利用してバイトでもしようと学生課に張り出されていたバイト募集に応募する。向かった先は虹猫喫茶店。店内を猫が自由に闊歩し...続きを読む
  • 注文の多い料理小説集
    2023/7/21

    食事を摂る人々の短編集。

    不倫やワンナイトを狙う男たちが若い女を連れてやってくるワインと寿司の店。
    そこへ赤子を抱いた女が「卒乳祝い」にひとりやってくる。
    柚木麻子「エルゴと不倫寿司」がインパクト強かった。
  • 妻の終活
    妻が余命宣告を受けたことにより、亭主関白だった夫が妻の余命を受け入れ、徐々に変化していく様子がものすごく丁寧に描かれていて、感動した。
    特に、妻の尊厳に寄り添おうとする姿には、介護職をしている自分にも考えさせられる場面でした。
  • 華ざかりの三重奏
    今の60歳と昔の60歳では、そりゃ色々違うよね。
    今は非正規でまだ働き続ける人が多いんじゃないかな。
    今まで築いてきたキャリアそこで終わってしまう、その先の日々に不安を覚えるのは誰にでも起こりうるよね。
    こんな、老後…ていうほど60代は老いている訳では無いけど、こんなリタイア後の生活が送れたら楽しそ...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    男女平等とは言いながら、実際には男には男らしい、女には女らしい立場が求められていて、本当に対等に生きて行こうとすれば生きにくい。
    このお話では、妻が働き、夫が家事育児をするという選択をした夫婦が、周りの無理解、ひいては何より自分達が自分達によって追い詰められていく。
    なかなか社会派なお話でした。
    ...続きを読む
  • つるつる鮎そうめん 居酒屋ぜんや
    「居酒屋ぜんや」のシリーズ、5作目。

    美人女将のお妙が美味しい料理を作る人気の店に、今日も常連が集まり‥
    小さな問題をお妙の知恵と季節の美味しいもので解決しながら、さらに大きな謎もじわじわと正体を見せ始めます。

    お妙に憧れている林只次郎は、貧乏旗本の次男。
    山王祭は町人の祭りなので、武士は街なか...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    これからどうなるのかな。
    お花ちゃんには幸せになってほしいな。
    最初はのほほん?としたお話だったのに。
    いえいえ、目が離せなくなってます。
  • 雨の日は、一回休み
    おじさんたちの切なくもコミカルな連作短編。
    最初はどのおじさんのたちの中にある凝り固まった考え方にうんざりしてたけど、どの話も読み進めると時代だったものね、おじさんも辛いよねとなぜか共感してしまい、応援したくなるから不思議だ。
    現実はそんなに簡単には変われないけど、なんとなく心がほっこりしてくる。
    ...続きを読む
  • 女ともだち
    女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。


    うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
    相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
    ...続きを読む
  • 愛と追憶の泥濘
    恋愛小説を読んでいたのに、最後はミステリーのような展開に。

    学校司書として非常勤で働く主人公の莉歩。
    大企業勤めのイケメンの彼氏博之ができる。
    高スペックな博之と結婚して同級生を見返すことを夢見ているが、博之はEDだった。
    なんとか「まっとうな状態」に戻そうとする莉歩だったが、博之の秘密を知ってし...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    妻がばりばりと働き、夫が専業主夫となる。
    そんな形があったっていいじゃないかと思うけれど、やっぱり世間の目はそれを簡単には受け入れてくれないし、
    何よりもその形を選んだはずの自分達の中にも根強い偏見は生きていた、という。
    こういった形の本がどんどん増えていけば、いつか多様性を構えずに普通にあるものと...続きを読む
  • たそがれ大食堂
    すっごく良かった!大人の青春物語のような、一つの目標に向かってチームで協力して突き進んでいくお話。王道な感じだけど、久々にこういう物語を読めて良かった。デパートの最上階にある大食堂、見たこともないけど、今も残っているところはあるのだろうか?オムライスにナポリタンにプリン、エビフライなど、出てくるメニ...続きを読む