坂井希久子のレビュー一覧

  • 虹猫喫茶店
    猫ファーストな喫茶店オーナーと猫と人びとのお話。猫好きさんに読んで欲しいのはもちろん、これから猫と暮らしたいと考えている人には是非読んで欲しい。

    猫ファーストなサヨリさん、地域猫活動家のおばさま、誰が正しいのかというより社会として愛玩動物とどう向き合うのかが問われている気がした。
    人間の子供にさえ...続きを読む
  • さくさくかるめいら 居酒屋ぜんや
    2022/3/29
    只次郎に強力なライバル登場やん。
    ややや、只次郎がんばれ~!
    只次郎めっちゃ応援してしまう。土下座しようとしたのはイマイチだけども。
    でも好きな人の前でも好きな人を守るためになら土下座しようとするのもまた力なのかもしれないなぁ。
    相変わらず読んでたらお腹がすいてすいて困る。
  • ころころ手鞠ずし 居酒屋ぜんや
    2022/3/11
    只次郎よかったね!ちゃんと意識してもらってるよ!
    年下男の守ってあげたい欲求と年上女の心配ががちょっと喧嘩したけど、只次郎は言うだけじゃなくてちゃんと行動してるからね。
    立派なもんだよ。
    いいなぁ、キュンとする。
    そして相も変わらずおいしそうな料理の数々。
    ぜんや行きたい。
  • 虹猫喫茶店
    「猫カフェ」ではなく、あくまでも一時的に猫を保護して里親を探している「喫茶 虹猫」。

    猫至上主義のオーナーのサヨリさん。美少年の常連ヒカルくん。地域猫活動家のおばさま。多頭飼いで問題ありのお婆さん。クセが強く暑苦しい動物病院院長…と、かなり個性豊かな面々による物語。
    人間と猫が共存していくうえで浮...続きを読む
  • 女ともだち
    完全に個人的好みででいうと、前半の千早さんまではおもしろかった。
    (これは個人的趣味。女同士の業の深い話ばっかりが好みだったので、残りのお話は、結構すがすがしい話だったから)

    特にしょっぱなの村山さんの話は叙述トリック!という感じで「ぎゃー!そうだったのそういうことだったの騙された~~~~~!!!...続きを読む
  • すみれ飴 花暦 居酒屋ぜんや
    「居酒屋ぜんや」の新シリーズ始まる。
    前作から五年後の設定で、母親に捨てられてお妙たちが預かっていたお花も14歳になった。
    やはりお妙たちが目をかけていた子供、熊吉は18歳。
    今度はこの若者たちの視点でお話が進むことになる。

    爽やかに、若々しく再出発。
    この先の進む道に、希望と悩み。恋も・・・ある...続きを読む
  • 注文の多い料理小説集
    伊吹有喜「夏も近づく」と柴田よしき「どっしりふわふわ」が特にお気に入り。
    先日読んだ「坂本司リクエスト!和菓子のアンソロジー」にも柴田さんの作品が載っていてたまたま続けて読んだらシリーズものでビックリした。
    個人的には「和菓子のアンソロジー」に載っていた作品よりもこちらで読んだものの方が好きでした。
  • 雨の日は、一回休み
    おもしろかった。
    おじさんといってもいろんな世代のおじさんのいろいろが描かれている。共通しているのは、昔はパワハラ、モラハラとかセクハラとかは当たり前で、夜の付き合いも仕事のうちっていうくだり。
    行き過ぎた圧力はどうかと思うけど最近の風潮は人間がさらに弱くなる元にもなってるとも思う。イジメと教育は違...続きを読む
  • 雨の日は、一回休み
    どちらかと言えば昭和後半のサラリーマンの心情が描かれているが、このテーマの小説はけっこう有るが、これを経験してないだろう女性作家が書いてるところが凄い。
  • とろとろ卵がゆ 居酒屋ぜんや
    お妙と只次郎との関係が少しずつ近づいている。
    ぜんやの再会も気になるし、まだまだこのシリーズは面白い。
  • 雨の日は、一回休み
    うわー、何とまあ、つらい本。
    おじさんって、本当に面倒な生き物だけど、
    おばさんだって、気をつけないとやばい!
    自分、大丈夫だよねぇ?とドキドキ。

    ただ、おじさんだって変われるんだから、
    おばさんだって変われるだろうという
    ちょっとした安心感は得られたな。
  • さらさら鰹茶漬け 居酒屋ぜんや
     坂井希久子「さらさら鰹茶漬け」、居酒屋ぜんやシリーズ№10、最終巻、2021.4発行。武士の林只次郎、武士をやめて町人に。そして居酒屋ぜんやのお妙と一緒に。無宿のお花を二人で引き取る。
  • 注文の多い料理小説集
    読んだことがない作家さんに出会えるのもアンソロジーの良いところだけど、やっぱり好みじゃない作品も入ってるので大切な一冊ということにはならないなぁ。好好軒の海里ちゃんはあちらにいる鬼の海里ちゃんなの?
  • 注文の多い料理小説集
    7編の小説それぞれが、コース料理のように全て違うテイストで、食べ飽きない一冊。
    痛快だったり、爽やかで愛しかったり、ゾッとしたり、応援したくなったり、背筋が凍ったり、夢現の心地だったり、未来を展望したり。
    どのお話も、その後が気になるところ。
    個人的に1番賢治イズムを感じたのは「福神漬」かな。お気に...続きを読む
  • 女ともだち

    女性作家たちが描く、「女ともだち」のアンソロジー。
    やさしかったり、ヒリヒリしたり。離れたりくっついたり。女同士だから分かり合えること、女同士だから叶わないこと。

    どれも絶妙な距離感がたまらない作品ばかりだった。

    初めの2作はゾッとする感じ。

    額賀澪さんと嶋津輝さんは初めましてだったけど好き...続きを読む
  • ふんわり穴子天 居酒屋ぜんや
    2021/12/10
    会社帰りに読んだらどんだけお腹減るか。
    おいしい小説は数あれど、これはトップレベルに料理描写が多い。
    本気で食わせろ!それ!!ってなる。
    林家の人はもっと只次郎に感謝するといいよ。
    只次郎が姪っ子に学問を教えようと思ったところが熱くなって泣けた。
  • 17歳のうた
    17歳、女子高生というよくある設定と見せかけてこの作家はやはり意表を突いてくる。中卒で祇園の舞妓の修行に出る東京の子女、青森(大間かな?)のマグロ漁師に憧れる剣道女子、平安時代から続く紀州の神社の娘に加え、今どきの福岡のヤンキーと山形のご当地アイドルを組み合わせた5篇。いっそのこと47都道府県を制覇...続きを読む
  • 注文の多い料理小説集
    『もの食う話』(文藝春秋編)、『忘れない味』(平松洋子編、講談社)も良かったけど、このアンソロジーもたまらんなぁ。

    『注文の多い料理小説集』文春文庫

    新作『らんたん』が気になっている柚木麻子の『エルゴと不倫鮨』は意識高い系創作鮨屋で繰り広げられる蘊蓄会話劇に真の酒呑みの子連れママの堂にいった痛飲...続きを読む
  • すみれ飴 花暦 居酒屋ぜんや
    居酒屋ぜんやの新シリーズ。
    お妙さんと只治郎の養い子となったお花、俵屋の熊吉も成長し、世代交代の様な感はあるが、お妙さんのお料理は相変わらず美味しそう。
    最後の鰻料理には涎が出そう。
    お花の気持ちが本当に解れるのはまだ先かもしれないが、中良い3人の生活に心温まる。
    鶯指南はどうなる?
    俵屋の熊吉は上...続きを読む
  • ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや
    本屋で気になっていたタイトルだったのですが、後書きを見ると作者の時代小説の第1作目のようですね。人情話というほどでもなく、剣が絡むわけでも無く、やはり随所に出てくる庶民的な料理の話しがメインのよう。最後の詰み草料理などは自分でも作って見たいと思わせる。美人の後家女将に惚れ込んで通ってくる男達は些か暑...続きを読む