坂井希久子のレビュー一覧

  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    「オール読物」で連載されているので読んでいるが、再度読みたかったので購入。
    胡散臭い京男の右近と、色彩に閃きの才を持つ彩とのやり取りが面白い。色彩に関しての蘊蓄も満載。色覚異常の気付きも、小さい頃から摺師の家で育った賜物だろう。
    現在も連載が続いているが、右近と彩との関係が気になる。
  • 注文の多い料理小説集
    どれも面白かった。
    井上荒野さんの作品は本人の短編集「小説家の一日」に入っているので既読でした。
    柚木さんと伊吹さんは短編を読むのは初めてだったのだけれど、印象が違ってそれも面白かったです。
  • 雨の日は、一回休み
    何気なく買った本でしたが、なかなか面白かった。
    主人公たちの年代に近いこともあってか、自分にも重なる部分があり、感情移入できたのかな。
  • 妻の終活
    自分の父親のような主人公だからこそ感情移入。後半にかけて末期がんの妻を愛おしく思う様子に涙が出てくる。ラストは衝撃な過去がわかり、そこがまた伏線回収で複雑な感情と涙。
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    お花を捨てた実母が接近、裏で何かの思惑が交錯していそうな今巻
    熊吉の苦い過去の別れも絡んでいそうで、推理しつつ続刊待ち
    そしてやっぱり只次郎の出番があると雰囲気がサッと変わるのが好きです
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    新シリーズ 第3

    18歳になった熊吉は「龍気補養丹」の売広所を設けるため若旦那のお供で上方まで行き、上首尾の結果をもたらした。
    養い子故に、養い親の只次郎・お妙夫婦に、気を使いすぎていたお花も、少しずつではあるが、自分の居場所を確立しつつあった。

    押し込み未遂騒動に巻き込まれた俵屋。
    女中の機転...続きを読む
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    若いお花ちゃんと熊ちゃんを巻き込んでの事件のにおいが強く漂い始めた本巻。前シリーズの様に段々面白くなってきた感。何巻まで続くのか楽しみです。
  • 若旦那のひざまくら
    年齢が近いのもあって、芹さんに共感しやすく話も読みやすい。
    お義母さん可愛らしいお人だったんだなぁ。
    しかし、丹地陽子さんの画装作品最近よく読んでる気がする…
  • 江戸彩り見立て帖 朱に交われば
    江戸彩り見立て帖 シリーズ2

    右近の正体が、呉服屋「塚田屋」の妾腹の三男坊だとわかった。
    その「塚田屋」で、色見立てをはじめたお彩。
    右近は、お彩を高く買っているが、お彩自身、自分に自信が持てない。

    そんなお彩だが、客が、色見立てを気に入ってくれるにつれ、だんだんと、仕事に魅力を感じ始めた。

    ...続きを読む
  • 江戸彩り見立て帖 朱に交われば
    江戸版カラーコーディネーター第二弾です!

    いよいよ塚田屋で色見立てが始まりましたが
    まだまだ自信なさげの「お彩」

    たぶん父親の病気や仕事が上手くいってた時には
    勝ち気だけど素直でキラキラした人だったはずだったと思うんです。
    まだまだ色々な事を引きずっているままなので、少し気の強さが全面に出すぎて...続きを読む
  • 17歳のうた
    5つの短編集。17歳という子どもと大人の狭間にいる少女たちの物語。(そもそも、「少女」という言葉は何歳の女性まで使っていいのだろうか。でも、20歳過ぎたら大人の女性だしな。あ、成人は18歳になったから、18歳以上は大人なんかな)
    この5編、それぞれ地方で生きる主人公たちで、方言がたっぷり入っている。...続きを読む
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
    初めての時代小説ということで、江戸ことばに戸惑ったが、家族という近い存在だからこその関わりの難しさからのほんわか心温まる作品で、面白く読めた。
  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    2022/10/22
    1話目だけ読んだことあると思ったらお料理の短編に載ってたのか。
    展開は面白いんだけど、お彩がイヤだイヤだばっかり言ってんのがな。
    腹くくれ。
    そして無双する続きが見たいですよ。
    やっぱ色にいでにけりなんだから恋に発展してくれんと。
  • 雨の日は、一回休み
    オジサンの嫌なところ、自分に活気が漲っていた時代と今の時代の価値観の齟齬でもがく姿を目の当たりにした。

    この作品では男性のそういうところに焦点が当たっていて、女性は比較的前向きだったりいい意味で強かに描かれているけど、生きづらさというのはポイントが違うだけで、誰もがもがいているのだと思う。

    オジ...続きを読む
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
     どの作品も好きです。
     家族だからこそ、こじれることもあるし、上手く行くこともある。

     やはりアンソロジーはいいですね♪
  • 雨の日は、一回休み
    他の本の最後に紹介されていて、雨の日が続いていたり、自分自身もちょっと「一回お休み」と言う気分だったので、手に取った一冊。
    しかし。
    いや~、昭和のおじさん全開の中年男性の悲喜こもごもを描いた中編短編集でびっくり!
    タイトルのイメージと内容が全然違う!
    そして、1作目のセクハラ親父の強烈さ。
    他の方...続きを読む
  • さらさら鰹茶漬け 居酒屋ぜんや
    最後に二人がようやく結ばれる前作でシリーズ第一部を終わりにして第二部(花暦)につなげてもよいところだったが、黒幕を追求する只次郎の危うさをお妙の覚悟が支える結末によって将来に向けた安定感を予感させて、五年後に新章が始まるという展開に納得感が得られる。
  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    「居酒屋ぜんや」シリーズが人気の坂井希久子さんの新シリーズ。

    貧乏長屋に住むお彩は、子供のころから絵に馴染み、色彩感覚が抜群。
    自分ではあまり自覚していなかったが…
    父が摺師で、自宅兼工房に弟子たちも抱えていたが、火事ですべてをなくし、目まで見えなくなったため、酒浸りに。
    弟子たちはいっせいに出て...続きを読む
  • ほろほろおぼろ豆腐 居酒屋ぜんや
    「ぜんや」が再建され、「春告堂」も店開きとなり心機一転、前途洋々の新しい日々が始まる中、大川の花火見物に打ち揃って出かけた先に届く只次郎が辻斬りにあったという「悲報」。結末はいかに…。
  • 萩の餅 花暦 居酒屋ぜんや
    居酒屋ぜんやの新シリーズ第2弾。

    今回は、いよいよお花と熊吉がダブル主人公として舞台に独り立ちした感がある。
    お花はまだちょっと頼りないけれど、熊吉はずいぶん仕事のできる男だったのだなあ〜

    お妙はすっかり母親役が板についたような気がする。
    只次郎は、今回は鶯のことよりも経営コンサルタントである。...続きを読む