坂井希久子のレビュー一覧
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花暦ぜんやシリーズ、第7弾。
享和元年(1801)
・お花16
・お妙37
・只次郎31
おめでたいことが重なった年になる。
その中で、『ぜんや』の女将を目指すお花は、お梅と俵屋の若旦那の祝言の料理を任され、アクシデントにも力を貸すなどして、立派にやり遂げる。
でもやはり、タイトルにもなっている「菊むすび」がいちばんの料理だろう。
大切な人を料理で元気にできるのは、素晴らしいこと。
お花の成長が本当にうれしく、いつまでも見守りたいシリーズ。
いつも旦那衆みっちりの男臭い『ぜんや』が、貸切の女子会になった場面は良かった。
男がいてはできないデリケートな話もあるし、お妙もくつろぐことが出来て、時々 -
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『おじさん』の会社内での様々な立ち振る舞いにまつわる悲哀さを描いた5話からなる連作短篇集。話ごとに違うおじさんが登場する。前の話に次の話に登場するおじさんがちょこっと登場するバトンリレーのような形式。
それぞれの話は…皆んな雨に関するタイトル。
●人事からセクハラを注意された課長。だが、どの部下が訴えたかわからない。次の日から犯人探しに躍起になるおじさん。(「スコール」)
●元部下の女性社員が役員に昇進し、シニア向けのセミナーに出席させられそろそろ引き際かと考えるおじさん。(「時雨雲」)
●浮気で離婚され、窓際に追いやられ風俗でウサを晴らしていたが、ある日そこで十年ぶりに会った娘と再会する -
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人生後半に入ってからの転機の物語。
●アンジェがくれたもの
何十年も「自分を喜ばせるために何もできない」なんてどんな気持ちで生きてきたんだろうと思うと、心が締め付けられる思いがしたし、その分、アンジェとの出会いがとても素晴らしいものに感じて、人生どこでどんな転機に恵まれるかは分からないものなんだなと思った。
一寸先が闇のこともあるけど、小さなきっかけで心を取り戻せることもある。そしてそれを何も言わなくとも、一緒に喜んでくれる人がいるってすごく幸せな気持ちになるなと思った。
●友だち追加
主人公は人との繋がりをちょっと億劫そうに語っていたけど、やっぱり人との繋がりって大事だなと思った。
煩わ -
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6人の「おひとりさま」の短編集。表紙からイメージしたほっこり系とは違うものもあったけど、どれも読後感が良かった。
好きだったのは杉村さんの『最上階』かな。マンションに住む人たちの感じが良くて、いっしょにご飯食べてるところはほのぼのした。主人公の数字に強いところもかっこよくて羨ましい。
咲沢さんの『週末の夜に』も良かった。仕事終わりに一人映画を楽しむなんて素敵。一人であることをネガティブに捉えられがちな世の中で、他人とちょうど良い距離のとり方で、淋しいわけじゃない“一人”は最高だと思う。
坂井さんの『永遠語り』は毛色が違ってまたおもしろかった。叔父を思い出しながら染色をする主人公。登場人物が少な -
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料理にまつわる短編のアンソロジー。
小洒落た創作寿司屋、土鍋ご飯、金平糖、蕗の薹(ふきのとう)、パン…。
どれも美味しそうで、お腹がすいてくる本だ
★5が2本
★4が2本
★3が3本
やはり大好き作家さんのは面白かった!
男たちの下心が渦巻く隠れ家的な高級寿司屋。
男たちが落としたい女性にお寿司のウンチクをスマートに披露している場面に、唐突にのしのしと現れたのは…。
乳児を抱っこ紐で抱え、母乳で汚れたカットソーにスウェットを履いた体格良い中年女性。
ドスンとマザーズバッグを置き、ツウなお料理を野太い声で次々と注文し始める。
お母ちゃんに支配されていく店内の様子が痛快!
このストーリーは柚木麻 -
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定年を迎える独身の可南子。退職後の生活について考えていた頃に、中学校の同窓会でかつての友人、芳美と再会。共通の趣味である少女漫画で再び友情に火がつく。可南子は、夫に先立たれ、子どもも自立して一人暮らしだった芳美のもとに引っ越して同居生活を始める。初老?の自由気ままな女性二人。好きなだけ漫画を読み、自堕落な生活を送る二人のもとに、同級生の桜井(住宅メーカーの)営業マン、不登校気味の詠人とヤギ、元花屋の香織さん、と色々な人が関わりながら日常が進んでいくストーリー。
最近、新聞で読んだけれど、高齢者のシェアハウスというものが最近増えてきているらしい。独居でもなく、施設でもなく、シェアハウスという選択 -
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5人の作家による、「お酒」にまつわるアンソロジー。
粒揃いの楽しいアンソロジーだった。
続編「おかわり」も読みたい。
そしてもちろん、お酒も飲みたーい。
織守きょうやさん、初読。「ショコラと秘密は彼女に香る」は、リキュールボンボンと、お酒をたっぷり使ったお菓子。甘〜い。
坂井希久子さん「初恋ソーダ」は、果実酒。長く熟成されて美味しくなる。ひとつとして同じ味にならない。甘いだけじゃない。フレッシュなだけじゃない。タイトルの甘さを、気持ちよく吹っ飛ばされる。
額賀澪さん「醸造学科の宇一くん」は、日本酒。農業大学を舞台に、実家の酒蔵の酒の美味しさを初めて知る女子学生(でもまだ未成年)小春と、
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