坂井希久子のレビュー一覧

  • 赤羽せんべろ まねき猫

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    42歳の明日美は、10年前に息子を亡くし離婚して今はコールセンターで働いている。

    母が誰なのか記憶になく、飢えることはなかったが常に女がいた父とは没交渉のまま10年が過ぎていた…父が脳出血では倒れたと連絡がくるまでは。

    医師からは、麻痺が残ると言われ働くのは難しいだろうと「まねき猫」を閉めるつもりで飲み屋に行ったところ…。
    知らない女が店内に…
    店の常連が運転資金として300万を「まねき猫」を続ける条件で貸していると聞き、借金を返すまでは続けるしかない状態になり…。
    三食を満足に食べられない子どもたちを受け入れていることもわかり…。
    そんななかで父の介護は…となる。

    明日美は息子を亡くし

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    2024年11月05日
  • 赤羽せんべろ まねき猫

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    介護、貧困の子供、QOL……
    今時の話題がふんだんに詰め込まれている。
    主人公の背負い混むものの多さに、途中は胸が苦しくなったが、最後まで読むとほっこりした。

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    2024年11月04日
  • 赤羽せんべろ まねき猫

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    義理と人情あふれる人間ドラマを堪能。

    物語の舞台は飲兵衛の聖地『赤羽』。

    お酒を飲まない私だが、次々と登場する美味しそうな料理と、ざっくばらんで温かな心根を持つ人達に触れるたびに一緒に飲みたくなった。

    主人公は42歳の篠崎明日美。
    折り合いが悪く疎遠だった父親が脳出血で倒れた事で、再び人生が交差する。

    家庭を省みなかった父へのわだかまりが解けない明日美の気持ちに共感しつつも、父・時次郎の情け深さに胸がジンとする。

    つくづく人間の多面性を感じる読書時間だったが、一期一会の大切さを噛み締める時間でもあった。

    心温まる読後。

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    2024年11月03日
  • おひとりさま日和 ささやかな転機

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    「アンジェがくれたもの/大崎梢」
    「友だち追加/岸本葉子」
    「リフォーム/坂井希久子」
    「この扉のむこう/咲沢くれは」
    「リセット/新津きよみ」
    「セッション/松村比呂美」
    2023年に発売された『おひとりさま日和』に続くシリーズ第二弾。

    今回も粒ぞろいの作品集で全話楽しめた。

    中でも一番共感出来たのは坂井さんの「リフォーム」。
    約1770度の温度で結婚指輪を溶かし、新たな形に作り替える決意をした主人公を心から応援した。
    破壊の後に待ち受ける再生にこちらまで気分爽快。

    おひとりさまが好きな私にとってこのシリーズは指南書のよう。

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    2024年11月02日
  • 若旦那のひざまくら

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    一人一人のキャラがしっかりと立っていて、とても面白く読めた。主人公と彼氏の母、彼氏の幼馴染みの女子とのバトルから、仲良くなっていく様子が、面白くてうまく描かれていた。京都のしきたり、西陣織なども勉強にもなった。

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    2024年10月25日
  • おひとりさま日和 ささやかな転機

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    前作は70代ぐらいのおひとりさまが多かったイメージだけど、
    今回はもう少し若い年代もいて、
    近しい感じがあって読みやすかった。
    新しいことにチャレンジするってステキ

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    2024年10月22日
  • おひとりさま日和 ささやかな転機

    ネタバレ 購入済み

    おひとりさまは独りじゃない

    前の巻にも出てきた「レンタル番犬」の話がスキです。
    主人公もその叔父も「ひとり」ですが、閉じるのをやめたことで、生活に彩りが生まれる。
    今回もそんなお話たちに、前向きな気持ちをもらいました。

    #ほのぼの #共感する

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    2024年10月22日
  • おじさんは傘をさせない

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    ネタバレ

    裏表紙に書かれている(表4)内容紹介文の冒頭に、
    「おじさん」はなぜ不適切な言動をしてしまうのか!?
    とある。

    まず、原因
    ・そのおじさんの全盛期には、男尊女卑が当たり前だった。
    ・そのおじさんの全盛期には、そのやり方は不適切ではなかった。
    ・おじさんのやっていた仕事は、今ではやる必要のないものになっている。

    原因に対する感情
    ・当たり前のことを言っているのに責められて理不尽、自分は悪くない。
    ・相手にされなくて寂しい。
    ・自分の存在(価値)を全否定されていることへの怒り。

    そこからの行動
    ・極端に気にしすぎ、何も話せなくなってしまう。
    ・自分の生活を改める。
    ・「女性or妻」に勝たなく

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    2024年10月21日
  • セクシャル・ルールズ

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    社労士事務所を経営しバリバリ働く麻衣子と専業主夫の耀太。
    耀太は、5歳と2歳の子どもの育児も担い、家事もするということを納得していたが…

    日々の仕事に追われながらも邁進していく麻衣子とただただ家事、育児で社会から離れていく不安や周りの目もあり、妻との会話も減っていく耀太との間にある決定的な出来事が起こり、とうとう二人は離婚することに。

    普通とはなにかということを感じてしまう。
    夫は稼いで妻は家事・育児が当たり前のことなのか…と。
    今の時代は、共働きがほとんどで、それでも家事・育児を分担しているか⁉︎というと、そうではない。
    夫は、手伝ってるよと言うが、手伝うじゃないだろうと。そこからして家

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    2024年10月14日
  • 萩の餅 花暦 居酒屋ぜんや

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    熊吉は出世を妬まれて意地悪されてたけどそれを裏で仕組んでいたのは友達だと思っていた長吉。同じ頃に入って年も同じぐらいだから他の人より嫉妬が強かったのかな。でも巻き込まれた女中のおたえは可哀想。知られたくないことまでみんなに知られて、これから彼女が幸せになる展開はあるのかな。お梅と菱屋の若旦那は歳が離れてるけど上手くいくのか、楽しみ。

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    2024年10月09日
  • おひとりさま日和 ささやかな転機

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    リフォーム 坂井希久子
    セッション 松村比呂美

    結婚指輪を自分の手でリフォームする話、ライブでドラムに心を掴まれて新しい夢を見つける話。
    どちらも希望が持てる再スタートといった話で好きだった。

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    2024年10月08日
  • 若旦那のひざまくら

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    百貨店のバイヤーとして働く主人公が、百貨店の呉服売り場の催事で京都から来ていた、老舗織屋の若旦那(一人息子)と恋仲になるところから物語が始まります。結婚を認めてもらうため二人で京都での生活を始めますが、老舗呉服店の嫁に相応しい素養が無いと決めつける若旦那の両親や幼馴染の舞妓の嫌がらせや、直ぐに広まる主人公の噂話で奇異な目で見られながらも若旦那の包容力と主人公のバイタリティで将来を切り拓いていきます。私の感想として、面と向かって婉曲な物言いをする京都弁での台詞は、相手に気づきを与えるという側面はあると思いますが、この物語では主人公が関東の出身なので厭味の意味合いが色濃く出ている感じがしました。ま

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    2024年10月05日
  • セクシャル・ルールズ

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     核家族が普通になり、地域の繋がりも希薄になった現代。家庭や家族を維持するのは夫婦2人の双肩にかかっている。そのために夫婦はどうあるべきなのか。

     あるひと組の夫婦のライフスタイルを通して、夫婦のあり方を問うヒューマンドラマ。
              ◇
     岩瀬麻衣子は今、深山工業株式会社の応接室にいる。深山工業は麻衣子が社会保険労務士として顧問を務める会社だ。
     向かい合ってソファに座るのは、育休を終え保育園に子どもを通わせたばかりの袴田という女性社員と労務を担当する管理部長。袴田からマタハラの訴えがあったため、麻衣子は話し合いの席に立ち合っているのだった。
     
     遅刻はやむを得ないが連絡は必

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    2024年09月29日
  • すみれ飴 花暦 居酒屋ぜんや

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    居酒屋ぜんや新装開店、只次郎とお妙から熊吉とお花に主人公が変わり5年の歳月が流れたんですね。登場人物みんな欠けることなく登場して賑やか。前作のあの黒幕も話だけ出てきて存命、只次郎の得意客で縁とは不思議なもの。只次郎とお妙の正式な養子になっても遠慮して顔色を伺うようなお花。実母にされた虐待が尾を引いてる。順調に出世しつつも他の者から妬まれて嫌がらせされる熊吉。内々に済ませられない、店の薬で嫌がらせされて犯人探しをすることになってとうなるのか。うなぎ尽くし美味しそうだった。

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    2024年09月12日
  • おじさんは傘をさせない

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    スコールもあれば涙雨もある。
    短編集の中に色々な雨が降り、ちょっと立ち止まってみませんか、と言われているよう。
    信じて突き進んできた道も見方を変えれば、迷いの道となる。
    今後どう生きていくのか、どうしたらいいのか、ちょっと立ち止まって一回休みましょう!
    どの話も面白かった。

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    2024年09月09日
  • 月草糖 花暦 居酒屋ぜんや

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    『居酒屋ぜんや』の子世代シリーズも、もう六作目。
    今回は凶悪な事件は一応収まり、若い人たちの成長に筆が割かれる。
    年齢や事情が少しずつ異なるものの、思春期を抜けて青年期に差し掛かる微妙な心理が描かれている。

    女子たちの間では、お梅が一番しっかりしているかなあ。そのうち、熊吉の雇い主の奥様になるのである。どんな関係性になるのかな。
    只次郎の姪のお栄は、幼い頃からたいそう聡明に描かれていて、先が楽しみだなあ、どんな人生を歩むのかしら、と思っていた。大奥に勤めることになった時は、んんんんん・・・?と思ったのだけれど、そこには様々な仕事があると知り、一応は納得、しかし将軍からお声がかかるという、望ま

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    2024年09月03日
  • セクシャル・ルールズ

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    展開に飽きがなく、テンポよく読み進められます。
    男だから女だからという価値観は見直されつつありますが、まだまだ潜在的な意識には残っていると思います。偏見をなくしてフラットなものの見方をしたいですが、それには、それはおかしいんじゃないか、と言ってくれる自分とは異なる視点のパートナーの存在が欠かせないなと思いました。

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    2024年08月24日
  • 華ざかりの三重奏

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    歳をとったら趣味が合う友だちとシェアハウス、なんてよく聞く言葉だが、この本はまさにそれが実現したかんじ。なんていい定年ライフなんだ!私もこういう生活をしてみたい。ただし、好きと言っても私には同人誌を作る熱量はないけど。長い定年後の人生、思いもしなかったことにチャレンジするのもアリだね。

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    2024年08月24日
  • 泣いたらアカンで通天閣

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    自分の地元の関西弁バリバリで、吉本新喜劇的な掛け合いの連続で、笑ってしまった。一人一人の個性的なキャラが立っていて面白かった。続編が出てほしい。

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    2024年08月23日
  • 注文の多い料理小説集

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    アンソロジーは「名前も作品も初めて知った」作家のほうが断然面白く感じる。この本では坂井希久子『色にいでにけり』がそれで、普段読まない時代ものだがとても面白かった。主人公の境遇と芯に持つ矜持、江戸の色名と和菓子の描写が実に生き生き、しみじみと描かれていて、このシリーズが読みたくなった。

    他は伊吹有喜『夏も近づく』、深緑野分『福神漬』も滋味があってよかった。井上荒野『好好軒の犬』はラストが上手い。柚木麻子『エルゴと不倫鮨』はトップバッターとして勢いがあり好印象。柴田よしき『どっしりふわふわ』はラストが安直な気がしたのと、中村航『味のわからない男』は好みが合わなかった。

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    2024年08月20日