坂井希久子のレビュー一覧
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居酒屋ぜんや シリーズ1-7
嫌だ嫌だと思っても、いざ捨てようとしてみたら、やっぱり武家という「家柄」に守られているのだ、と思い知る只次郎。全てを手放し、違う世界に飛び込もうとするのは、いつの時代も勇気のいる事だなと感じる。
升川屋さんの夫婦喧嘩に巻き込まれたり、裏店のおえんさんの願いが叶ったり、凛気を起こしたり、三河屋さんにお浜ちゃん絡みで只さんが振り回されたりする。
時がどんどん過ぎて、状況がどんどん変わっていくのに、お妙と只次郎だけはやっぱり変わらずだ。なんともまあ焦れったい。
解決したと思われた過去の事件の真相でまた一波乱ありそう?
豆腐と筍のうま煮、木の芽味噌の三種和え、丸汁、筍羹、海老のそぼろあんかけ蕪、桜海老と空豆のふわふわ焼き、鮎並の葛叩き、小茄子の蓼漬け、鰯の煮膾、翡翠茄子、炒り豆の紅生姜揚げ、水晶豆腐の澄まし汁、鰻のちらし寿司、南瓜の胡麻味噌和え、人参と京葉の白和え、かすてら玉子、無花果の田楽、蓮餅の餡かけ。 -
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ずっと気になっていた「居酒屋ぜんや」シリーズの第1作。
武家の次男坊という窮屈な立場にある只次郎が、ぜんやの人たちのやり取りを聞きながら心の中で思った「ああ、この店は息がしやすい」という言葉。
ここは単に胃袋を満たす場所ではなく、そこに流れる飾らない空気感に包まれることで、肩書きを外してただの「自分」に戻れる、かけがえのない居場所なのだ。
ひと手間かけて素材の良さを引き出した丁寧な料理の数々は、本当に魅力的。
そして、お勝さんの容赦のない、だが愛のある江戸前のツッコミが絶妙なタイミングで差し込まれるので、物語のテンポがとにかく心地よいリズムになっている。
食べ物というものは昔のことを思い出させるもの。だからこそ、小さい頃からの食習慣や美味しいものを食べて、しっかり「舌(味覚の土台)」を作るということは本当に大切だと、この本を読んで改めて強く実感させられた。
効率や濃い味付けに追われる現代だからこそ、お妙さんが作る「引き算の美味しさ」が五感に、そして店の温かい空気感が疲れた心に染み渡る。
作中にボトルキープ{置き徳利)のシステムが出てきたのには驚いた。お客も店も喜ぶ制度なのね。 -
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居酒屋ぜんや シリーズ1-6
毎巻、お妙さんの作る昔ながらの和食を懐かしんだり想像したりと楽しみながらほんわかするけれど、今巻はお妙さんの過去の事件の真相が次々に明らかになっていったので、なんかいつもと違う読み心地だった。
キーパーソンの近江屋を呼び込む時は結構どきどきした。けれと、さすが年の功、旦那衆たちの落ちつきぶりにかなりの安心感を覚えたが、真実は辛いものだった。結果、真相を知ったお妙さんの近江屋への対処は、怖くもあり、優しくもあり、お妙さんらしいなぁと感じるものだった。私ならそこまで強く向き合えるかどうか。
自然と居酒屋ぜんやに集まってしまった旦那衆たち。運命ってあるんだな、と思わせるストーリー。
料理の漢字表記が毎巻とても興味深い。
かますの昆布締め、牡丹餅、魴鮄のあら汁、牡蠣の松前焼き、蓮根蒸し、けんちん汁、芹のごまあえ、合歓豆腐、揚げ出し大根、身欠き鰊と蕗の煮物、独活のきんぴら、鹿尾菜の白和え、蝦蛄の山椒煮、土筆と焼き豆腐の卵とじ、烏賊と里芋の煮つけ、片栗の花と小松菜の芥子和え、蒟蒻の赤味噌田楽。 -
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ネタバレ社会保険労務士の麻衣子と、専業主夫の燿太の夫婦。もともとキャリア志向のある女性と結婚する際に、仕事を辞め、子供2人の世話まで自分がすると言ってしまい、引き下がれなくなった夫。
最初はよかったが、生活費を稼ぐ妻にだんだんと引け目を感じ、帰りが遅く時々派手な化粧をする妻に対し浮気を疑い始める夫。そして妻のバッグに小型のICレコーダーを仕掛けるが、やがてそれが発覚し2人は離婚することに…
妻の収入が夫よりも高いというご夫婦も世の中にはいるだろうし、この小説のように夫が完全に専業主夫というパターンもきっとあるだろうな。僕には想像しかできないが、だんだんと外で働く妻に負い目を感じる夫の心情は少しは理解できるものの、おかしな方向に向かってしまうクズさにはガッカリした。
また妻が社労士として経営している社労士事務所で、サボっているのがバレてクビになりSNSなどで誹謗中傷しはじめる若い女性が登場するが、こういうのは今どきもきっとあることだろうな。
ラストは夫婦がお互い歩み寄りを見せて、行く末に光が差しているのがよかった。
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Posted by ブクログ
それぞれ全く違う味わいの作品ですがそれそれ大変、力作ぞろいで私はかなり好きですね
概要
「料理」をめぐる極上の7つの物語
うまいものは、本気で作ってあるものだよ――
最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス……
おやつに金平糖はいかがですか?
物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。
小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ
とびきり美味しいアンソロジー。
【本書登場の逸品たち】
塩むすびと冷たい緑茶
ハルピンのイチゴ水
全粒粉のカンパーニュに具を挟んだ
サンドイッチ
きときとの富山の海の幸・ゲンゲ汁
生クリームと栗の甘煮のパンとアイスコーヒー
食堂のカレーライスと福神漬
星屑のような白い金平糖
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