坂井希久子のレビュー一覧

  • つるつる鮎そうめん 居酒屋ぜんや
    「居酒屋ぜんや」のシリーズ、5作目。

    美人女将のお妙が美味しい料理を作る人気の店に、今日も常連が集まり‥
    小さな問題をお妙の知恵と季節の美味しいもので解決しながら、さらに大きな謎もじわじわと正体を見せ始めます。

    お妙に憧れている林只次郎は、貧乏旗本の次男。
    山王祭は町人の祭りなので、武士は街なか...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    これからどうなるのかな。
    お花ちゃんには幸せになってほしいな。
    最初はのほほん?としたお話だったのに。
    いえいえ、目が離せなくなってます。
  • 雨の日は、一回休み
    おじさんたちの切なくもコミカルな連作短編。
    最初はどのおじさんのたちの中にある凝り固まった考え方にうんざりしてたけど、どの話も読み進めると時代だったものね、おじさんも辛いよねとなぜか共感してしまい、応援したくなるから不思議だ。
    現実はそんなに簡単には変われないけど、なんとなく心がほっこりしてくる。
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  • 女ともだち
    女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。


    うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
    相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
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  • 愛と追憶の泥濘
    恋愛小説を読んでいたのに、最後はミステリーのような展開に。

    学校司書として非常勤で働く主人公の莉歩。
    大企業勤めのイケメンの彼氏博之ができる。
    高スペックな博之と結婚して同級生を見返すことを夢見ているが、博之はEDだった。
    なんとか「まっとうな状態」に戻そうとする莉歩だったが、博之の秘密を知ってし...続きを読む
  • セクシャル・ルールズ
    妻がばりばりと働き、夫が専業主夫となる。
    そんな形があったっていいじゃないかと思うけれど、やっぱり世間の目はそれを簡単には受け入れてくれないし、
    何よりもその形を選んだはずの自分達の中にも根強い偏見は生きていた、という。
    こういった形の本がどんどん増えていけば、いつか多様性を構えずに普通にあるものと...続きを読む
  • たそがれ大食堂
    すっごく良かった!大人の青春物語のような、一つの目標に向かってチームで協力して突き進んでいくお話。王道な感じだけど、久々にこういう物語を読めて良かった。デパートの最上階にある大食堂、見たこともないけど、今も残っているところはあるのだろうか?オムライスにナポリタンにプリン、エビフライなど、出てくるメニ...続きを読む
  • 雨の日は、一回休み
    令和の定年世代の親父達の嘆き。
    同じ世代の私でも腹が立って『そりゃ、あなたが悪い!』と言いたくなることもあるし、『そうそう、昔はそうだったよね。』と、共感できるところもある。
    セクハラ、パワハラ…これくらいで?って思うことも多々ある。生きにくい世の中になったものだ。
  • セクシャル・ルールズ
    専業主夫の夫とバリキャリ社労士の妻、ほのぼのホームドラマかと思っていたら途中からの展開が意外でした。
  • 虹猫喫茶店
    猫好きと名乗るほどでもないけど、主人公と同じで読み終わりにはなんだか愛しく思えるようになってきた。変わっていくのはいつだって人間で猫は変わらない。主人公が医学部落ちて獣医学部になって、結果的によかったなあ。素敵な居場所もできて、安心した。主人公が何事にも真面目に取り組むからこそ、信頼関係ができたんや...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    花暦 居酒屋ぜんや シリーズ4

    薬種問屋、俵屋で、熊吉と共に、丁稚奉公していた、長吉が「ぜんや」の常連の旦那衆を狙った犯人と判明した。

    お花の母親と、大悪党の蓑虫の辰ら4人に拐かされたお花。

    お妙、只次郎夫婦初め「ぜんや」の常連、俵屋も、お花の捜索に力を貸した。
    そのおかげで、お花は無事に救出...続きを読む
  • 雨の日は、一回休み
    おじさんは変われない?
    いや変われないおじさんはつらいだな

    時代と相手に合わせて生きる、自分だけの世の中じゃないんだから。と言われたような感じがした。

    なかなか哀愁があって、おもしろかった
  • セクシャル・ルールズ
    一家を養う妻、家事・育児を担う夫。
    お互いの得意分野を理解し、納得して役割分担した進歩的な夫婦でも、壊れるときは壊れる。

    男とか女とか、夫なら妻なら、父親なら母親ならという価値観はかなり根深い。
    性別に関係なくと思っていても、長年刷り込まれた価値観は消えるわけではないし。

    途中まで、なんて出来た...続きを読む
  • 蓮の露 花暦 居酒屋ぜんや
    居酒屋ぜんやシリーズ
    今回は中々辛い展開だった。
    お花ちゃんが拐かされ、熊吉らが必死になって捜索に走る。
    動機は熊吉、俵屋への恨み嫉み。
    お花は見つけ出されるも立ち直るには時間がかかる。
    心と体を癒す料理の数々に読む側も癒される。
  • 市松師匠幕末ろまん 黒髪
    市松師匠幕末ろまん シリーズ1
    時は幕末 桜田騒動の翌年。
    駕籠屋「瓢屋」の三女、おりん13歳。
    習い始めたばかりの三味線で、身を立てると、密かに夢見ていた。

    師事する市松師匠は、腕は良く、その上、人形のように白く整った顔立ちの、絶世の美女で、おりんの憧れの人である。

    ある日、忘れ物を取りに稽古...続きを読む
  • 妻の終活
    杏子さん、本当にできた女性ですね。
    昭和的考えの亭主関白男の旦那に見切りをつけずに最後まで支える。
    私には同じようなことが出来るのかな?と思いました。自分もですが、親の老後などかなり考えさせられる本でした。
    ただ嗚咽するほどの涙は全く出ませんでした
  • ただいまが、聞きたくて
    「居酒屋ぜんや」シリーズで馴染んでいた著者の現代小説。
    「泣いたらあかんで通天閣」以来二作目、出だしからちょっと驚く展開。
    どうなるのかと思いつつ、最後まで...
    第六話、徳雄の章ですべてが氷解していく。
    ちょっと感動モノでした。
  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    色の名前たくさんあるね。世界により細かく名前がつくの面白そうだな。

    途中から彩にちょっと苛々する。話の型を作りたいのは分かるんだけど。嫌!断る!結局話聞く。はっ!ひらめいた!!が続くとちょっと…
  • たそがれ大食堂
    様々な世代の女たちが奮闘する様が小気味よく、読後の爽快感が心地良かったです。
    ホロリと涙をこぼして読み切りました。

    女は横に繋がると強い力を発揮するな…とこの本を読んで再確認。まぁ、繋がるまでは誤解したり牽制したりで、遠回りしますけど。

    お互いを理解し尊敬し合うことができれば、女の友情は最強です...続きを読む
  • ねじり梅 花暦 居酒屋ぜんや
    もう途中から、続きが気になってドキドキですよ。
    お花ちゃん、待って!!と思わず声をだしそうになりました。
    お花ちゃんを早く幸せにしてあげてください!