坂井希久子のレビュー一覧
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ネタバレ*村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*
前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳 -
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本当は、人間が自分たちは地球で一番偉いと思って、管理人気取りで他の生き物たちの居場所をどうこうしようとしていることが一番問題なんだろうけど…
そんな大風呂敷を広げたところで全く現実的ではない。
人は、身近で手の届くことから関わっていくことしかできないのだ。
医学部志望のはずが、一浪してやっと一つだけ受かった獣医大に入った玉置翔(たまきかける)は、動物に対する周りとの温度差について行けない。
空いた時間で「猫の世話をするだけの簡単なお仕事」というバイトに応募するが…
個人的な感想だけれど、犬好きの人たちに比べて、猫好きは引きこもりでコミュ障的な人が多いように感じる。
そんな人たちが人とのかか -
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「居酒屋ぜんや」シリーズ、第4弾。
お妙の身辺に暗い影を落としていた駄染め屋の事件が一段落して、ぜんやにも明るさと落ち着きが戻ってきた。
これでまた、読者としても安心して、お妙の料理の数々を想像の世界で味わうことができる。
今回も、豆腐尽くし鰹尽くしに、唾液腺が痛い!
しかし、只次郎にとっては、一難去ってまた一難?
恋敵の登場にやきもきし、林家のドル箱であるルリオの後継をめぐっての、周りからの重圧も悩ましい。
がんばれ、非力な武家の次男坊!!(笑)
そんな中、“かるめいら”という和スイーツがタイトルということで、子供がらみの話だろうとは思ったが、なんとも微笑ましいエピソードだった。
只次郎 -
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ネタバレ単行本を文庫化する時全く違うタイトルに変えられるのが好きではない。この本も単行本の時は「迷子の大人」って全然ちゃうやないか!…と本を探す時は思ったのだが。
改題は正解だったと思う。確かに「迷子の大人」が主人公なんだけど、物語の雰囲気は実に「恋するあずさ号」なのである、しかもこのあずさ号特急なのかどうか分からんくらい、いらんとこに停車し、寄り道し、時には事故に会い…文庫化にあたって書き加えられた最終章によると、どうやら終着駅にはたどりついたようだが、途中迷走しまくる(ということは単行本当時のタイトルでもエエのか?)
解説にもあったが、主人公梓の行動は戴けない部分も多く、実在したらこういうヤツ -
Posted by ブクログ
人情モノという点で言えば,本作が一番のような気がする。
今作もハズレなし。とても面白かった。さっそく次巻を読まねば。
あらすじ(背表紙より)
寛政三年弥生。預かった鴬を美声に育てて生計を立てる、小禄旗本の次男坊・林只次郎は、その鴬たちの師匠役となる鴬・ルリオの後継のことで頭を悩ませていた。そんなある日、只次郎は、満開の桜の下で得意客である大店の主人たちと、一方的に憧れている居酒屋「ぜんや」の別嬪女将・お妙が作った花見弁当を囲み、至福のときを堪能する。しかし、あちこちからお妙に忍びよる男の影が心配で…。桜色の鯛茶漬け、鴨と葱の椀物、精進料理と、彩り豊かな料理が数々登場する傑作人情小説第二巻。
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