有栖川有栖のレビュー一覧

  • マレー鉄道の謎

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    ネタバレ

    ドアと窓が粘着テープで目張りされたトレーラーハウス。その中に置かれたキャビネットの中に押し込まれた死体。

    500頁超えの読み応えのある作品だが、肩肘張らずにスラスラと読める。やはり火村、有栖川のコンビは好きだな。
    で、肝心の内容はというと、密室トリック自体は面白いは面白いが、長編一個を支えるには少し心許ない。だが次第に明らかになる、犯罪の思いもよらない全貌に驚愕。
    解説にあるようにまさに”玉突き”のように犯罪が起こっていく――けれども、そこには法では裁けない”悪”もある。和やかな雰囲気の物語だが、しっかりと強弱があり、考えさせられることもある。

    少し影は薄いが、「ジャック(jack,ジョン

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    2022年03月22日
  • ダリの繭

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    徐々に明らかになっていく真相。探偵役の火村からではないところもあり斬新だった。ダリの繭というものを用いた犯罪もアイディアを感じた。

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    2022年03月19日
  • ペルシャ猫の謎

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    短編集。
    ちょっと風変わりな話もあったり、火村先生やアリスの登場しない話があったりと飽きない。

    『赤い帽子』では、主役が森下刑事で面白かった。
    今までにもちょくちょく登場していた刑事らしくない刑事。
    今回どうしてブランド物のスーツを着ているのかとかが知れてよかった。

    最後の小話では、火村先生の猫好きが描かれててほんわか和んだ。

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    2022年03月15日
  • 猫はわかっている

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    猫に深く関わっている物語もあれば、ほんの一部分にかませて描かれているものもありますが、どれも面白かった。

    「世界を取り戻す」
    最近猫を亡くした身としては、共感できる部分が多々ありました。日常生活の中で描かれる猫と登場人物の絡みが泣ける。。第1弾もあるのかな?ぜひ読んでみたい

    「50万の猫と7センチ」
    作者の実家でかっているリアル猫のお話。家族として迎え入れるまでの経緯やとある事件にハラハラドキドキしつつ、最後はハッピーエンドというオチがお気に入り。

    「双胎の爪」
    猫からこんな風に話が転がるものなんだな、と驚きました。悲しい話の中で追い打ちをかけるストーリーが逸脱。

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    2022年03月08日
  • 朱色の研究

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    ネタバレ

    派手さはないが、完成度が高い、とても有栖さんらしい作品。
    車の陰という小さな手がかりから犯人を導く手腕もさすがだが、どちらかというと動機に重点が置かれているのだろうか。
    想い続けている人がいる中で、他の女性を好きになってしまう。
    朱色に染まった、なんとも物悲しい物語だ。
    飛鳥部勝則さんの解説も面白かった。

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    2022年03月08日
  • ブラジル蝶の謎

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    長編よりも短編の方が好きです。火村とアリスの掛け合いが好きなので、短編だと二人が早く合流してくれるから。
    全作品おおっと思ったけど、私が一番好きなのは「鍵」!!!!
    何の鍵だろうな~と思ってたらまさかの結末で、うおおおって興奮してしまった。
    今回は全部好きな作品でした。へへへ。面白かった。

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    2022年03月01日
  • 怪しい店

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    3作品は読んだ事のある店の話だった。
    なので少し残念だったがやっぱり読み応えがあり
    面白いですね!

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    2022年02月28日
  • 猫はわかっている

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    猫小説アンソロジー。猫好き必読。もうどれを読んでも可愛い! 全部可愛い!
    ミステリ好きとしては有栖川有栖「女か猫か」、長岡弘樹「双胎の爪」がお気に入りです。だいたいほんわかとした幸せなムードの物語が多い中、ざっくりと残酷さを突き付けられる「双胎の爪」はインパクトがありました。
    描かれた猫の魅力に一番のめりこんでしまったのは阿部智里「50万の猫と7センチ」。はらはらどきどき、笑いあり涙ありの一作。だけどそのようにさまざまな感情に振り回される人間たちをよそ目に、猫ときたらもう……! このオチには脱力せざるを得ませんでした。だけど猫ってこういうものだよね。猫の魅力ってこういうところなんだよね……と猫

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    2022年02月28日
  • ブラジル蝶の謎

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    さらっと読める短編集。
    ちょこちょこと読み進めていける気楽さがいい。

    なかなか派手な『ブラジル蝶の謎』も良かったけれども、『彼女か彼か』は大胆で面白かった!
    『人喰いの滝』はできれば長編で、よりミステリアスな感じで読めたらなぁと思った。

    次の国名シリーズにも期待!

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    2022年02月27日
  • 鍵の掛かった男

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    火村シリーズで初めて「犯人は誰なんや…」と気になってページをめくりました。
    長かったけど面白かった。

    このシリーズ、有栖の察しの悪さや頓珍漢な発言やらに嘘やろ?と本気でスン…となって現実に戻されることが毎度あるんですがこれは敢えてなのかなんなのか…それさえなければもっと作品のこと好きになれるのにな。

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    2022年02月23日
  • 女王国の城 上

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    事件を待ち構えながらの道中面白い!まず事件が起こる以前になぜ江神さんが神倉へ行ったのか、未解決事件、などなど本作の事件に関係あるか否、を勘ぐりながら読み進める。アリスのたまーに出るツッコミもかなりツボ。「おまえは、牛か」は声出して笑った。下巻も楽しみ!

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    2022年02月19日
  • 江神二郎の洞察

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    江神シリーズの短編。
    アリスが英都大学に入学してからの一年間がとても色濃く描かれていた。こんなに謎に満ちた生活もなかなか大変そう。第一作の月光ゲームで相当な痛手を負っていたことに改めて心を締め付けられる。
    アリスを励まそうとする先輩方の優しさが暖かい。江神さんのおにぎり食べたいなー
    EMCのメンバーを今まで以上に身近に感じられて、それぞれへの造詣が深まった。
    また月光ゲームから読み直そうと思う。

    長編に絡めた設定も面白く、「女王国の城」の神倉が出てきたり、「ハードロック・ラバーズ・オンリー」で投げかけられた謎が「除夜を歩く」で回収される構成など、伏線好きのミステリファンにはたまらない。彼らの

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    2022年02月15日
  • 火村英生〈国名シリーズ〉9冊合本版

    購入済み

    満足

    大好きな作家さんの作品をお得に購入する事が出来て大満足です。この作品は紙でも購入しているのですが、外出先での隙間時間に手軽に読む為、電子での購入にしました。内容もあまり重くないので、気負わず読める作品です。 また機会があれば別の作品も検討したいです。

    #感動する #切ない

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    2022年02月09日
  • インド倶楽部の謎

    購入済み

    面白いです

    火村先生のシリーズは大好きで全部読んでます。
    今回も面白かったです。
    野上さんの出番が多かったのも嬉しかった!

    0
    2022年02月05日
  • マレー鉄道の謎

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    ネタバレ

    久々の火村シリーズの長編
    読み応えあっておもしろかったー!!!
    短編集もおもしろいけどいつも物足りなかったんだなあ…。

    東南アジアの雰囲気を感じられた。
    昔行ったバリを想像しながら読んだ。
    有栖川先生の作品はものすごく場所の雰囲気が描写で感じ取れる気がする。
    けど、時間感覚が掴めないような気もする…

    密室トリックが事件の肝なのかな?
    トレーラーハウスなのもちゃんと理由があったんだね。
    犯人や動機は結構こじつけというか、火村先生と有栖に都合いいというか、読者にはわからないんじゃないかなこれは…

    でも特に犯人当てをしたいわけじゃないので、ものすごく楽しめた。
    最後淳子さん登場で、色々切なくな

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    2022年01月26日
  • 新装版 マジックミラー

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    ネタバレ

    すごく緻密な犯行。日本を股にかけての壮大なアリバイを見事に崩したのがただただ圧巻。そして怪しい2人が殺されてしまうのは正直びっくりした。

    そうね、やっぱり警部より探偵の方が小説的には映えるかも。古桑さんがカッコよかった。

    そして読み終わった後に冒頭を読む。この発言はどちらなのか。考えるのも楽しかった。、

    余談だけど、時刻表があるので時刻表系鉄には涎が垂れるかもしれない。旦那に渡したらニコニコして眺めてた。

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    2022年01月24日
  • こうして誰もいなくなった

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    ジャケ買い。
    著者は、名前が特徴的なので存じ上げてはいたが、読んだことがなかった。
    文庫の表紙の可愛さもあり、いい機会なので読んでみたが、期待以上。読後感も悪くない。
    【本と謎の日々】が個人的に好き。こういう人の死なないプチミステリーも良い。

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    2022年01月23日
  • こうして誰もいなくなった

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    初めて読む有栖川有栖の作品。アガサクリスティの伝説的ベストセラーである「そして誰もいなくなった」を題材に描いた作品がメインで収録されており、その他にも短編集が数多く掲載されている1冊。結局よく分からないものもあったので、全体的な満足度としては、まずまずと言った感じ。

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    2022年01月15日
  • こうして誰もいなくなった

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    有栖川有栖さんの短編集が文庫化。
    聞き覚えのあるタイトルに素敵な装丁と読む前から期待はMAXです。

    表題作『こうして誰もいなくなった』はミステリファンであればお馴染みのクリスティ名作を現代風に再解釈ということですが、やはり面白かったです。こちらは中編なので読み応えもありました。
    他収録作品もバラエティに飛んでいてどれも味のある作品ばかりですが、個人的には以下2作品が特に面白かったです。

     本と謎の日々
     未来人F

    いずれも作品は面白さはもちろんですが、とても読みやすく有栖川有栖さんの作品の良さをあらためて実感しました。

    今年は未読だった火村英生シリーズも読んでみようと思います。

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    2022年01月04日
  • 鍵の掛かった男

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    再読。作家アリスシリーズ長編。再読なので犯人は覚えていたのだがそれがどうやって明かされるのかまでは覚えていなかった。今作では探偵役たる火村先生が事件現場に到着するのはだいぶ後になってからで、ワトスン役であるアリス先生が事件の主な捜査を担っていく。そういう意味でアリス先生がこれだけ活躍する長編というのは珍しい。そして死者に対してここまで向き合った小説というのも有栖川作品の中では同じように珍しいような気がする。

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    2022年01月03日