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“2年前の未解決殺人事件を再調査してほしい”臨床犯罪学者・火村英生が、過去のトラウマから毒々しいオレンジ色を恐怖する教え子・貴島朱美から突然の依頼を受けたのは、一面を朱で染めた研究室の夕焼け時だった――。さっそく火村は友人で推理作家の有栖川有栖とともに当時の関係者から事情を聴取しようとするが、その矢先、火村宛に新たな殺人を示唆する様な電話が入った……。現代のホームズ&ワトソンが解き明かす本格ミステリの金字塔。
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Posted by ブクログ
どうしてさっさとレビューを書かなかったんだろうと思ったけれど、たしか長い感想を書き終わったあとすぐに消してしまってショックすぎてほったらかしにしてたんだった。 ミステリとしてもかなり好きな内容だった。ドラマの前に読み切ろうと頑張った記憶が。噂の新婚ごっこもあっさりしつつ面白かった。二人の掛け合いが絶...続きを読む妙。こんな親友ほしい。 生徒の秘密の告白から、事件は動き出し、二年前、五年前のふたつの事件がつながっていく。そこに隠された恋と呼ぶには幼いような感情が、それでも存在を否定されなかったことはアリスの存在が大きかったのかなぁ。 火星の話、素敵な未来だ。
犯人の動機が切ないと表していいのかわからないけど寂しくなった 想い人を通じて、「どんな結果でもよしとする」気持ちが見えた 火村先生推せます(私の想像では色男)
火村英生シリーズ8作目。 動機が弱いという感想がよく出てくる作品ではありますが、 人間なんてどんな動機で何をしでかすか分からないので、いいんじゃないでしょうか。 今回は火村先生の内面に少し触れる部分もあり、読み進めると面白いものが出てきそうだなと思わされる回でした。
長編は本当外れがないなって思う。 過去と現在で起きた事件を追ううちにだんだんと分かってくる真相とは。 タイトルの通り夕焼けがちょくちょく出てくるので夕焼けが見たくなる。 ただ動機に賛否両論あるのかな…
初っ端から火村先生&アリスに挑戦状を叩きつけるような事件。 そんな始まりのわりに事件は地味だなぁと思っていたら、思ってたよりも大胆な犯人だった。 流石に過去の事件は解決するにも手がかりが…な状態から、突然の閃きと推理。 最後はあっという間に全ての事件を解き明かしちゃう火村先生、流石でした! 今回は...続きを読むアリスの推理小説に対する考え。 それに『海のある奈良の死す』での火村先生が見る悪夢の内容を知ることが出来たので、ミステリだけでなくキャラクターへの興味も満たせて良かった。
再読。昔読んだ時は火村先生の悪夢の話ばかり印象に残っていて犯人の事はあんまり覚えていなかったのだけれど今読んでみると犯人の最後の言葉が切なくて苦しい。有栖川先生はいつ読んでも風景の描写が美しいよなぁ。
久しぶりの長編〈作家〉アリス。やっぱり面白いッ!今作で火村先生のあの“悪夢”の詳細が語られる—— 。読後感は「孤島パズル」に似た悲しみを感じましたね。
ロジックも良かったし、アリスの推理小説論も面白かった。朱色とは夕日のことなのですが、冒頭の夕日の描写も印象的でした。 でも、それをすべて持って行ってしまったのが犯人の動機。人ってそんな感情になることがあるのか… 順を追って感想書いていきます。まずロジックについて。 この話は前半、後半に...続きを読む分けられそうですね。 准教授の火村が自身のゼミの学生から、過去の未解決事件の捜査を依頼されますが、その事件を本格的に追い始めるのは後半から。 前半は火村とアリスが謎の電話に呼び出され、マンションの一室を訪れると、そこに他殺体があります。そして、その部屋に直前までいた容疑者が現れるのですが、その容疑者の話では部屋に死体は無かったらしく…。この謎が主題です。 個人的には、過去の事件だけでがっつり長編にしてほしかった思いもあるのですが、この前半部もきちんと意味があり、それはそれでやっぱりよかったのかな、と思ったり。 トリックについては、ちょっと悔しかった…。もうちょっとじっくり考えたら分かりそうだったんだけどなあ…。 そして、後半部。いよいよ過去の事件へ。こちらはロジックがしっかりしてました。たった一つ条件が変わるだけで、ここまで推理が展開されるとは! 続いてアリスの推理小説論について。アリスたちが火村のゼミの学生と過去の事件現場へ向かう電車内で、アリスは質問されます。 「なぜ推理小説は殺人事件を描くことが多いのか?」 それに対しアリスはこう答えます。 『死者は、こちらがいくら問いかけても絶対に答えることがない。その不可能性が鍵のような気がします』 『問いかけても答えないと確信しているものに、答えてくれないと確信しながらなお問いかけるというのは、切ない行為だと思いませんか?』 推理小説とは、世界や運命、過去になぜ? と問わずにはいられない人間の思いを引き受けたものなのかもしれない、と。 推理小説をここまで昇華してみることができる作家さんって、有栖川さんをおいて他にいないような気がします。 有栖川さんの描く推理小説やその探偵たちの魅力の秘密は、こうした有栖川さんの思いなんでしょうね。 夕日の描写に限らずなのですが、有栖川さんの描写って何だか好きです。どこか推理小説ぽくないセンチな感じや、繊細な印象を受けるときがあります。この作品の夕日の描写もそうでした。 きっと有栖川さんのどこかロマンチストなところが反映されているからだも思うのですが、これ本人に言ったらどう思われるでしょうか(笑) そして犯人の動機。個人的にはなかなか理解の難しいものだったのですが、犯人の最後の告白はなんだか身につまされる、切ないものでした。 きちんとロジックや物的証拠を検証したわけではないのですが、個人的な意見だと、まだ犯人は言い逃れできそうな感じではあったんですよね。 ではなぜ犯人は、罪を語ったのか。それは今まで決して表に出すことの無かった感情を告白できる、最初で最後の機会だったからだと思うのです。 共感しがたいのに、なぜか犯人の切ない思いを想像してしまう、そんな不思議な結末でした。
犯人の動機・・・ 人によっては意味不明だし、全くもって共感できないかもですけど、個人的にはすごく共感できるところがあって、思い出深い作品です 火星の青い夕焼け見てみたい!!( ・∀・)ノ
初版本で読んだ記憶があったが、最近見たら表紙が変わっていて面食らった 新装版はなんかサイケ… 2021再読。 「二十一世紀に待ち受けているウィルスの恐怖」 この頃はなんとも思わず読んでたなあ。
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