鷲田清一のレビュー一覧

  • じぶん・この不思議な存在
    むちゃくちゃ面白かった。でも難しいテーマだから半分くらいは消化できてなくて、もう一度読んで、自分の中に落とし込んでいきたい。
    いまのこのコロナの状況だったり、SNSの誹謗中傷の件だったりに通じる内容だと思った。1人では生きていけない、という考えに懐疑的だったけれど、初めて少し納得できたかもしれない。
  • わかりやすいはわかりにくい? ――臨床哲学講座
    タイトルに惹かれて読みました。先に読んだ同著者の「〈ひと〉の現象学」とほぼ内容が被っていましたが、解りやさすさ(ライトな切り口)はこちらの方。「生きてゆくうえでほんとうに大事なことには、たいてい答えがない」として、それを問うこと自体に意味があると言う。解らないことに出会った時、それを安易な、解りやす...続きを読む
  • 濃霧の中の方向感覚
    対話をするために必要なのは、伝える能力ではなく、価値観を摺り合わせていく能力だという言葉に納得した。正確に伝える技術ばかり意識していた自分にとって、自分の対話の仕方を見直そうと思った。折に触れてぱらぱらと読み返したくなる本だった。
  • 〈ひと〉の現象学
    『人』を形作るもの、『人』が『人』としてあるための条件を他者=「顔」との遭遇から始まり、こころの領域、愛憎と確執、個としての自由、市民性、多様性、人間的であるとは何か、そして死という事象を知覚、自己意識、理性、権利と契約、道徳と倫理といった哲学の主題と共に繙いていく。難しくて少し解らない部分も多少あ...続きを読む
  • じぶん・この不思議な存在
    自分らしさにこだわるのではなく、他者とどう関わるかが本書の問いである。
    自分らしさに執着しすぎても、仕方がない気がした。
  • 大人のいない国
    小気味良い対談の終章はとくに面白かった。「オメオメ」とか「ノコノコ」といったオノマトペがなぜ伝わるのかだとか、定型に万感をこめて余白をのこすことだとか、「利」でなく「理」で動く政治家がいないことだとか。
    知性あるお二人のやりとりは、行間たっぷりであるのにまとまっている。
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)
    哲学者で元大阪大学総長の鷲田清一氏と、ゴリラ研究で著名な山極寿一京都大学総長の対談。
    ただ第1章からリーダー論がぶっ放されていて、改めて知を探究すると射程は広く、そして「僕たちはどう生きるか」という問題に集約されていくのだなあということを実感。

    文科省が学習指導要領で「生きる力」を提言してからでも...続きを読む
  • 京都の平熱 哲学者の都市案内
    鷲田センセの学生時代とと自分の学生時代は重なっていないけれども、昔の知らなかったこと沢山教えて貰う。
    その後も住み続けている自分にとって、身近なことを紹介してもらうと嬉しく、戒めとなることも沢山教えて貰う。
    モジカで美品を購入。
  • 〈弱さ〉のちから ホスピタブルな光景
    あらゆる場面で見つけた弱さのちからをまとめた本。

    精神科の病棟で見る患者は、この本にあるように”どう生きるかを、いつも目に見える形で突き詰めないと生きられない人たち”で、” 普通は人知れず悩むことを、過剰なまでに抱え込んできている人たち” 。その姿を見るうちに自分の歪さや弱さに気づく。精神科にいる...続きを読む
  • まなざしの記憶――だれかの傍らで
    涼しく静かで、けれども確かに生きた写真と哲学者のエッセイ。鳥取砂丘を舞台に、シュールでありながらどこか生活感を感じさせる写真を数多く残した植田正治の「まなざし」に鷲田清一は注目します。当書や、ドアノー「不完全なレンズで」、赤瀬川源平「鵜の目鷹の目」などを読むと、写真家の言う「視点」「まなざし」が必ず...続きを読む
  • じぶん・この不思議な存在

    ・“遠い遠いとこ、わたしが生まれたよりももっと遠いところ、そこではまだ可能がまだ可能のままであったところ” (哲学者,九鬼周造)

    つねに一定のだれかであるために、ありえた自分をつぎつぎと捨てていくこと、特定の文化や社会的なイメージに自分を合わせていく作業が必要となる。それが、じぶんになるという...続きを読む
  • 大人のいない国
    教養について、正しさを規定するもの、身体感覚の一致、言論の自由、二項対立を超えた合(アウフヘーベン)、定型句に込める万感の思い。
    結論は、大人になれる気はしないが、めざしてみたい。
  • 大人のいない国
    身につけるべき教養
    愛国心の形
    言論の自由とは誰でも言いたいことを言う権利があるということではない。発言の正否真偽を判定するのは発言者本人ではなく、自由な言論の行き交う場そのものであり、場の威信に対する信用供与のことである。場の審判力に対する信認のことである。そのような場は、あるかないかではなく、あ...続きを読む
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学
    良い本だった! ファッションそのものというか哲学の本で、時代に廃れぬまなざしがある。身にまとうものを含めた自分というおしだしについての哲学。
    その人がそのまま表出されているすがたというのが一番魅力的なんだと語るような場面(ちょっと受け取り方に語弊があるかもしれないけど)が何度となくあって印象的。ある...続きを読む
  • 死なないでいる理由
    「死ぬ」ではなく、「死なれる」事が、<死>の経験のコア
    今は、何かをする中で、ではなく、何かをする前に、自分にどんな個性があるのかを自問する時代。
    ケア:一方が他方の世話をしながら見返りは求めない。一方的な搾取の関係。
    家族の形は多様化している。婚姻の形にとらわれないペアや共同家族の存在。核家族を社...続きを読む
  • 〈弱さ〉のちから ホスピタブルな光景
    恐れを抱かせるのは治療者の態度である
    いいじゃないか、再発したって

    その人が生きやすくなるお手伝いをしながらも、そのままで抱えていて大丈夫、と言えるようにしたい。矛盾しているようではあるけれど、今目指すところ
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)
    この本は読んでいて気持ちが良い。先に読んだ本が「大学が新しい時代に応えられる人材を…」というような内容だったので余計にそう感じた。
  • じぶん・この不思議な存在
    じぶんじしんを問う上で、他者のなかのじぶんを考えてみることの大切さ。あと、自分には、自分と他者との関係だけでなく、じぶんとじぶんとの関係について、気を付けておくといいよ、ってことも書いてあるのかなって、10回読んでみて思いました。
  • 死なないでいる理由
    過去の哲学者の引用を用いながら展開される幸福論と、身近なストーリーで語られる「生きること」や「わたし」。
    自分の今までの人生と重ね合わせて、そうかもなあ。と思うようなこともあり、この本で学ぶ。というより、この本で自分を振り返る。ことができる気がする。
    タイトルを見たときに想像していた内容とは違ったが...続きを読む
  • じぶん・この不思議な存在
    同じ線の上にいなくてはいけないのだろう
    同一の存在でいなければいけないという脅迫観念が不安に駆り立てる
    わかりやすいって死ぬほどたいくつ
    存在が不可解であるからこそ、それに魅かれる
    自分の時間を他人のために失うことをポジティブに
    じぶんらしさは自分以外のなにかあるものを求めるプロセスの中で後からつい...続きを読む