鷲田清一のレビュー一覧
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胃の存在は普段は意識せず故障してはじめて意識する。わたしはだれか、という問いはわたしの存在が衰弱した時に際立つ。
自分がついにはだれの記憶からも消えて、存在したかしなかったかすらも定かではなく、さらにはそれが問題とすらならなくなってしまう。
人はひとそのものを愛するのではなく、その性質だけを愛してい...続きを読むPosted by ブクログ -
京都生まれの哲学者による京都案内。京都をぐるりと回る206系統のバスに沿って、その場所場所について生活目線で語られています。京都育ちの大学の先生と一緒にバスに乗り、いろんな蘊蓄を「へぇ」と気軽に聞きながら楽しむ。そういう気楽に読んで楽しめる内容になっています。
それに加えて、観光としての京都とは違っ...続きを読むPosted by ブクログ -
自分というのは他者との関係の中で見出すものだ、という考えは非常に明確。だって誰一人として、自分一人で生きている人なんていないのだから。Posted by ブクログ
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「わたし」とはだれか。
いくつもの見方、考え方が具体的に示されていて、興味深く読みました。
テレビの視聴の弊害、双方向ではない視線の持ち方が身についてしまうことについて、腑に落ちました。
私が経験した子どもの授業参観や学校行事のときの保護者の方々のおしゃべりは、テレビを見ながらお話する感覚なのだろ...続きを読むPosted by ブクログ -
二人ともめちゃくちゃすごい人なのに、
仲良しのおっちゃん二人が話しているような温かさ。
内容もバラエティに富んで、
考えさせられる場面がたくさんあるのに、
居酒屋で先輩の話を隣で聞いてるような気楽さ。
面白かったー。
特に、最後のほうで、
学生は大学を離れて社会人になった時、
自分が学生時代にど...続きを読むPosted by ブクログ -
2000年前半に書かれている本なので
今現在と比較するとあーそうそうあったわ、そうゆうことも。とか
懐かしいような
それでいて、ごもっともと思うこともしばしば。
自分に一番遠い自分とか。
鏡越しで見ないと自分を見れない自分がいて
でも自分以外の人からは自分がよく見えるって。
当り前なんだけどごもっと...続きを読むPosted by ブクログ -
本書では、自らが行う「仕事」について、労働と余暇といった二項対立の議論では収まらず、双方が相互に「入りくんでいる」様相であり、現実的に対処できないことを示している。この説明にあたっては、例えば、「目的の有無、価値の生産と消費、効率と非効率、規律と自由、まじめとあそび、つらさとたのしさ」(p.11)や...続きを読むPosted by ブクログ
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京都の魅力とは。学生時代にひしひしと感じていたもの、なんとなくは理解できていたと思うが、ある程度鮮明となった。
よくいう京都が歴史都市であるというのはちょっと違う。歴史の深さなど時間軸で表現されること、つまりは《垂直的》なことっていうのは案外表面的な魅力なんだと。
それよりも、自分自身がひしひし...続きを読むPosted by ブクログ