鷲田清一のレビュー一覧

  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)

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    様々な知識と広い見識を持つ2人の多岐にわたるテーマの対談はどの話題を取っても好奇心が擽られ読みながらワクワクする。

    ミーティングでは相手を役職名ではなく必ず「さん」付けで呼ぶ。呼び方一つでその場の空気が明らかに変わる。

    リーダーとは自分がいなくても周りがうまく動くようにセッティングする人の事。getting things done by others.
    リーダーは周りの人の適性や能力を的確に判断し、チームワークを先導して目的に向かってみんなをまとめる。リーダー自身は目立たなくていい。
    本当は強いんだけど、それを抑えている事が出来る。これが愛嬌。ゴリラのリーダー。

    ロビン・ダンバー「人間の

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    2018年11月30日
  • 「待つ」ということ

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    結構骨があり簡単には読み進められないが、かと言って歯が立たないという風でもない。蔵書にしてこれから何度か開いてみたいと思わせる何かを感じる。

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    2018年11月14日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。

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    2018年07月25日
  • じぶん・この不思議な存在

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    胃の存在は普段は意識せず故障してはじめて意識する。わたしはだれか、という問いはわたしの存在が衰弱した時に際立つ。
    自分がついにはだれの記憶からも消えて、存在したかしなかったかすらも定かではなく、さらにはそれが問題とすらならなくなってしまう。
    人はひとそのものを愛するのではなく、その性質だけを愛している。
    成長するということは様々な属性を身につけていくことと考えているが本当は逆で、年とともに色々な可能性を失っている。
    そうありえたかもしれない自分を次々棄てていくことではじめて自分になる。
    成熟というのは同一であることを願うひとにしか訪れない。未熟とはアイデンティティの不在、一貫性のなさ、持続性の

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    2018年07月04日
  • 京都の平熱 哲学者の都市案内

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    京都生まれの哲学者による京都案内。京都をぐるりと回る206系統のバスに沿って、その場所場所について生活目線で語られています。京都育ちの大学の先生と一緒にバスに乗り、いろんな蘊蓄を「へぇ」と気軽に聞きながら楽しむ。そういう気楽に読んで楽しめる内容になっています。
    それに加えて、観光としての京都とは違った、そこに住んで感じる地元としての京都を、そこで育った哲学者ならではの感じ方で知ることができます。外からと内からでは、全く違うということは一般的にもありうることですが、それがどう違うのかということを体で感じることができるのが本書の魅力なのかと思います。
    まず、一般の京都の観光をし、京都の歴史について

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    2018年05月30日
  • 悲鳴をあげる身体

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    最終的には、『現代は身体に遊びの部分かま少ない』ということで、力みすぎ(拒食・過食等の摂食障害やストレス等)と、ゆるみすぎ(うつ病等)の、極端な身体状態が問題で、もっとバランスが取れないとまずいですよ~、ということが言いたかったんだと思います。
    まあそれにしてもダラダラ文章が進んで、イマイチ分かりづらかったです。
    僕の評価はAにします。

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    2018年05月24日
  • じぶん・この不思議な存在

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    自分というのは他者との関係の中で見出すものだ、という考えは非常に明確。だって誰一人として、自分一人で生きている人なんていないのだから。

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    2018年05月05日
  • じぶん・この不思議な存在

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    「わたし」とはだれか。
    いくつもの見方、考え方が具体的に示されていて、興味深く読みました。

    テレビの視聴の弊害、双方向ではない視線の持ち方が身についてしまうことについて、腑に落ちました。
    私が経験した子どもの授業参観や学校行事のときの保護者の方々のおしゃべりは、テレビを見ながらお話する感覚なのだろうと思いました。

    双方向性をどうすれば取り戻せるのか。
    見られている自分という感覚をどうすれば取り戻せるのか。

    考えるためのヒントはいくつも示されていて、その意味で日々に活かせる内容の一冊でした。

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    2018年04月01日
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)

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    二人ともめちゃくちゃすごい人なのに、
    仲良しのおっちゃん二人が話しているような温かさ。
    内容もバラエティに富んで、
    考えさせられる場面がたくさんあるのに、
    居酒屋で先輩の話を隣で聞いてるような気楽さ。

    面白かったー。

    特に、最後のほうで、
    学生は大学を離れて社会人になった時、
    自分が学生時代にどういう期待を受けて育ったのかを
    自覚してほしいと書かれていたのが心に残った。
    いい言葉だな。
    まさに教育者のお言葉だわ。

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    2018年03月30日
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学

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    2000年前半に書かれている本なので
    今現在と比較するとあーそうそうあったわ、そうゆうことも。とか
    懐かしいような
    それでいて、ごもっともと思うこともしばしば。
    自分に一番遠い自分とか。
    鏡越しで見ないと自分を見れない自分がいて
    でも自分以外の人からは自分がよく見えるって。
    当り前なんだけどごもっとも。
    化粧もファッションもなんだかんだでそうゆうことよね、って。
    誰かに承認されたいし自分はこうです!っていう理想とか。

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    2018年08月30日
  • 死なないでいる理由

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    タイトルがすごいし、結構好きな哲学者なので買ってみた。
    どうして、生きている理由ではなく、死なないでいる理由なんだろう?

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    2017年08月11日
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて

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    本書では、自らが行う「仕事」について、労働と余暇といった二項対立の議論では収まらず、双方が相互に「入りくんでいる」様相であり、現実的に対処できないことを示している。この説明にあたっては、例えば、「目的の有無、価値の生産と消費、効率と非効率、規律と自由、まじめとあそび、つらさとたのしさ」(p.11)や自由と自律というように対比させ、これらを軸としている言説は、巷のエッセイやSNS上でもよく目にする。著者はそうした背景には、多くの人々が《労働社会》に生きていることが生活の基盤となっているためと指摘する。その背景には仕事を含めた日常生活における様々な過程で求められる「前のめり」の意識と姿勢があるとい

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    2017年05月29日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    2016年夏は執筆活動に大忙しだったらしいウチダ先生が解き放つ憂国のオムニバス。『街場の憂国会議』『日本の反知性主義』に続く第三弾。中でも、岡田憲治の「空気」に関する一筆は必読。あるのにない、とはこういうことか。

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    2017年03月21日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    中高生ではないが読んだ。
    白井聡さんが書かれていたが、もう今の私たち大人はダメなので、若い人たちに頑張って欲しい。
    この本をどれだけの中高生が読んでくれるのか、自分の中高時代を考えると疑問だが、私たちが読んで、若い人にできるだけ伝えるということはできるかも。

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    2017年02月28日
  • しんがりの思想 反リーダーシップ論

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    昭和から平成へと時代が移り変わり、様々な生活スタイルが変わって行く。将来子供達の時代はどうなって行くのか?

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    2017年02月12日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    今後の参考に。

    「職に就くことは自己実現のためでも夢をかなえるためのものでもない。」

    という一言には、なるほど。とちょっとカタルシスでした。

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    2017年01月14日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    副題「中高生に伝えておきたいたいせつなこと」とあるように、中高生へのメッセージとして書かれた本。
    難しい内容でも平易な文章で書かれていて、著者が読者に伝えようという真摯な姿勢を感じた。
    高校生ごろに出会うととてもいい本のように思う。
    未来の日本を憂いて、どうにかしたいと真面目に思っている大人もいるんだよ。

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    2016年12月28日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
    平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
    仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考えるなど科学を発展させている考えが書かれている。
    白井聡「消費社会とは何か-『お買い物』の論理を超えて」ではボードリヤールの考えを援用し、いわゆる「消費」的な感覚が政治や教育にも適用させようとする現在の社会のゆがみと弊害を述べる。
    山崎雅弘「『国を愛する』ってなんだろう」では、政治的無関心が生む危険

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    2016年12月15日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    【読書メモ】

    p185
    ・何のために勉強するのですか?
    自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を言う。ただそのためだけに勉強するのです。山本義隆

    p190
    ・同じことを、違った側面から考える視点を与えてもらうためにディスカッションをするのです。当たり前のことですが、自分は自分の考えに染まりきっています。そこへ、違う刺激を与えてもらって、自分の考えを方向転換させたり、バージョンアップさせたりすることが重要なのです。

    p103
    ・科学がグローバルである最大の理由は、真実をあつかうからということです。

    …科学的な視点は予測できない社会を生きるうえでの全員にとってマストなものの見方なのかもしれ

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    2016年11月23日
  • 哲学の使い方

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    著者が「臨床哲学」を提唱していることは以前から聞き及んでいたのですが、本書を読んで、ようやくその概要を知ることができたような気がします。

    著者が主催する「哲学カフェ」の具体的なエピソードも紹介されており、〈現場〉から紡ぎ出される知恵に耳を傾けようとする繊細な知性の息吹を、ほんの少しですが、垣間見たように思いました。

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    2017年11月29日