鷲田清一のレビュー一覧
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"芸術は何か人びとの鑑賞にたえる美しいものを創り上げる活動というより、日々の暮らしの根底にあるべき一つの〈態度〉のようなものかもしれません。死者をどう弔うのかという態度。他者の悲しみにどう寄り添うのかという態度。人びととどう助けあうのかという態度。政治的なものにどう参加するのか、さらには自分自身とどう向き合うのか、生き物としての、あるいは身体としての自分の存在にどうかかわるかについての態度、それらを貫く一つの確かな〈態度〉として芸術はあるのです。"(p.65)
"わかっていることよりもわかっていないことをきちんと知ること、わからないけれどこれは大事ということを -
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中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
以下、印象に残ったフレーズを。
「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそういうものになるでしょう)。でも、そういう学校からは『よきもの』は何も生まれません。これは断言できます。」(p10:内田樹)
「疑うというのは『排除する』とか『無視する』ということとは違います。『頭から信じる』でもなく、『頭から信じない』でもなく、信憑性をとりあえず『かっこに入れて』、ひとつひとつ -
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1つ1つが短く、新聞などの連載が多かったので、とても読みやすかった。でも、何度も何度も途中で考えながら読むので、速く読めたわけではない。
内田樹先生の本より、ずっと前から鷲田さんの本に親しんでいたなぁと改めて思い出した。いつからか出版点数の違いからか、ブログやTwitterの影響からか、ワッシーからタッツーに流れて行ったのだった。内田先生のものをたくさん読んで、鷲田さんの本に戻るとき、共通の考え方が書かれていることに気づき、この考え方は内田先生、鷲田さん独自の考えというより、哲学界?の基礎知識みたいなものなのかなと気づくことも多い。
哲学を身近なものにしてくれた、日常遣いにしてくれた、私自身を -
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中学生、あるいは高校生ぐらいの読者を対象にしているシリーズの一冊。ほかの出版社の、ぼくは気に入っている「よりみちパンセ」のシリーズより少し年上の読者が想定読者か?
内容は、あれこれあるのだけれど、高橋源一郎の、アメリカの大統領だった、オバマの広島訪問演説に対する解説(?)が俊逸、さすが「ゲンちゃん」という内容で、記憶に残った。
内田樹の編集方針も悪くない。学校の先生方も通勤電車で、一つずつお読みになればいいのではないでしょうか。ここで、さまざまに指摘されている社会の変化の中で、教育が、それはあかんやろ、という方向を支えていることに、ギョッとなさるかもしれない。 -
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鷲田清一と内田樹の大人のいない国を読みました。
日本は、人が成熟せず、大人にならなくても生きていける国になってしまった。
クレーマーやモンスターペアレントが横行する国になってしまった、ということが議論されています。
面白いと思ったのは、内田樹の以下のような主張でした。
SNSなどでの匿名のメッセージは本人が正しいと思っていてもそれは呪いのメッセージである。
なぜなら、呪いはその発信源が特定されるとその効果を失うからである。
表現の自由というのは、他の人が認めようと認めまいと自分は正しい、というメッセージを発信することではない。
メッセージはその受信者に対して発せられるものであり、受信者に