鷲田清一のレビュー一覧

  • 「ぐずぐず」の理由
      -2011.12.28記-

    へとへとに、へへなへなに、ぼろぼろに、よれよれに、よぼよぼに、…なる。
    ねちねち、ちくちく、おずおず、がんがん、だらだら…やる。 わなわな、ぞくぞく、ずきずき、いちゃいちゃ、そわそわ、うろうろ、にたにた、…する。
    もじもじ、いらいら、じりじり、ひりひり、もたもた...続きを読む
  • しんがりの思想 反リーダーシップ論
    私たちは『いのちの世話の能力を失っている』という言葉にとても納得した。
     指一本で何でも動かせて便利になって幸せ〜って思ってたけど、実はそうではない。
     自分で自分の世話ができてない。お風呂も洗濯もお皿洗いも買い物も全部人間がやらなくなってきている。

     時代の流れもあるし、人に頼ることは必要だけど...続きを読む
  • 大事なものは見えにくい
    哲学者、鷲田清一さんのエッセイ集。
    わたしは「いない」より「いる」ほうが本当に良かったの…60歳近くまて生きてきて、この問いからわたしはまだ放たれていない。いまは、じぶんの存在をそのまま肯定することが難しい時代なのだと思う。
    最初の方だけでも一読の価値ありです。
    別書『岐路の前に立つ君たちへ』もオス...続きを読む
  • 大事なものは見えにくい
    ケアする側の職業に就いている一人として、身の引き締まる思いというか、自分の価値観を読みながらまた再構築していくような気持ちだった。全体的に批判が多いような気がしたが、腑に落ちる部分もあり。この人の考えに全て納得するわけではないが、「これからの日本、どうなるのかなあ、自分たちが少しずつ変えていかなけれ...続きを読む
  • 街場の平成論
    平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということ...続きを読む
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて
    以下引用

    じぶんで意味を与えないことには意味が見いだせないというのは、ひとつには、じぶんの存在が他人にとってじゅうぶんに意味のあるものになっていないということを意味する。そのように問わないでいられないというのは、いまのじぶんの生活のどこかに、そのような問を発生させてしまうような空白がある

    もっと...続きを読む
  • しんがりの思想 反リーダーシップ論
    大学の推薦図書で読みました。題名と内容が一致する部分は少ないが、現代社会の問題、といってももっと根本的な考え方の問題に触れている。なるほどなと思った。しんがりという言葉が好きになったし石工みたいになりたいと思った。
  • わかりやすいはわかりにくい? ――臨床哲学講座
    わかりにくい問いをわかりやすい形にパッケージングし答えを出すことが知的な営みと思われる節があるが、わかりやすくする中で削ぎ落とされてしまうものの中に本質が宿っているかもしれない。
    本質を失った問いは解いても解いても解決には向かわない。
    まずはそのまま受け入れる、向かい合う事が良く生きる為の第一歩かも...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    中高生向けとして編まれた本
    私は三十代のおっさんだが、内田さんをはじめとした学者、活動家の方々がどういうメッセージを送るのか興味深く読めた。
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)
    学問でも自分基礎修練の中で積み重ねてきたものをいちどチャラにするような視点を持つことが大事。回り道をしているようで、普通なら普通ならもったいないと思うところです。せっかく蓄積したものがあるのにそれを役立てず違う方向に行ってしまうなんて。けれどもあえてそうやってみる先にまったく違う世界がひらけてくる。...続きを読む
  • だんまり、つぶやき、語らい じぶんをひらくことば
    物凄く平易な言葉で物凄くモノの本質を語っている。同じものを見て同じように感じる人とより、差異を感じる人との方が「語らい」となる。言葉を通してお互いの本質を感じ取る、それこそがコミュニケーションである。

    何度も何度も読み返したくなる。
  • 京都の平熱 哲学者の都市案内
    京都旅の折に、京都を中心として展開している大垣書店で購入。鷲田清一は哲学者で、さまざまな文章を書いていて、僕にとっての初めての鷲田の文章は高校生の時の現代文の時だったと記憶している。自身が京都で生まれ育ち、京都大学で哲学を専攻していた学生だった。市を走るバスの206号系統の道筋をなぞり筆者独自の京都...続きを読む
  • 「待つ」ということ
    私は迎えにいくのでなくただ待つという行為に意義を見出したいらしい。哲学者であるからロジックの正偽説明もあるが興味ないのでそこは読み飛ばした。以降は本からの引用です。//待つというより迎えにゆくのだが、迎えようとしているのは未来ではない。ちょっと前に決めたことの結末である。偶然を待つ、じぶんを超えたも...続きを読む
  • 哲学の使い方
    とてもおもしろい。
    哲学に興味があり、本を読む中でもともとおもしろい哲学者だと思っていた。一つ一つの話は短いが、説明がわかりやすく、それでいておもしろいと思う。

    当たり前だと思っていた常識、生活などについて鋭く切り込んでおり、疑問を投げかけたり、矛盾点を洗い出したりしていた。そのため、ハッとされら...続きを読む
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)
    対話が面白い、読みやすい
    ファストフードを食べる姿を見て、チンパンより孤独。そう言う意味では人類史は退化している
  • 街場の平成論
    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史...続きを読む
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    まえがきに掲載されている「寄稿のお願い」で書かれている通りに、書かれていることは、一人ひとり違った切り口の「ポストコロナ期を生きるきみたちへ」のメッセージ。

    本当に私が中高生だったら、偶然にでも見つけて手に取って欲しい。手に取れるところに存在して欲しい。

    政治学者、疫学者から宗教学者、そしてアー...続きを読む
  • 「待つ」ということ
    おそらく鷲田さんがこの本を書いた当時よりもずっと、現在は「待てない」社会になってしまった。「待つ」ことにそれほど思いを馳せる機会も少なくなってきた中、非常に興味深い内容だったと思う。
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ
    ポストコロナ期という題名が気になって読んでみた。
    いろんな著者の考えを知れて興味深い。

    権威にただ従うだけではダメなこと
    自分の頭でよく考えること
    周りの空気に流されなくてもいいこと

    が、いろんな立場の著者から述べられている。

    わかっていても難しいんだけどね、というのが
    大人になってしまった自...続きを読む
  • 「待つ」ということ
    「生き方」シリーズ。渡辺和子さんの著書に「エレベーターの閉ボタンを押さないようにしようと思う」という記述があり、「待つ」ってことを考えてみようと購読。確かに現代は、スマホやアプリのおかげで待たなくて良い時代になっている。確かに便利なのだが、待たされる=価値がないと短絡的になっていないか、待つことの価...続きを読む