あらすじ
東日本大震災後、アートのもつ底力がこじあけた未知の社会性とは? 被災地支援に取り組む芸大生と写真家、陶芸家のタコツボ無人販売所、工芸家のウクレレ化保存計画……臨床哲学者が社会とアートの交差する場所に立つ日本の未来への刺激的評論。
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Posted by ブクログ
命や魂といったものを全力で雑巾絞りにした時に、ようやく垂れた一滴…のようなこの読後の感覚は一体なんであろうか。
創作が個人になろうが、協同になろうが、結果的に多くの人が参与して(見た人も含めて)絞られる、その行為自体を「アート」と呼ぶのか。だとしたら「アート」は「社会」の中で立ち上がってくるものと言えるのだろう。
ただその時、滴った雫が「アート」なのか、皆の手に残る力一杯絞った跡が「アート」なのか、もしくはその双方が「アート」なのかは、よくわからない。
ただこれも「汝」に問いかける所作、「われーなんじ」へと繋がる路なのだろうと思われる。