鷲田清一のレビュー一覧
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>なにをもって「自分」と言えるのか?
身体、能力、行動、いずれも自分を定義するには不十分。本書での思考プロセスを経るとデカルトの我思う故に我ありもちょっと納得。じぶんとは何なのか?今生きているという実感をもっとも瑞々しく得られる生き方をしていくべき?自分を意味づけるために失っているものはないか?
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内田樹さんんが呼びかけて「中高生向き」に書いてもらった,オムニバス本。わたしが知っていた人は6~7人だが,それぞれの呼びかけが面白かった。
本書のメッセージは,30代~70代の年代別に分かれていて,70代なんて,中高生が大人になった頃はほとんど現役ではないわけで,だからこそ,なにを呼びかけている...続きを読むPosted by ブクログ -
終始一貫して、競争社会を生き残れだとか勝ち上がれといったことは言わず「賢い市民」になること、ただ絶対的な自分の価値に目を向けるよう主張されているように感じました。このあたりはSDGsの理念、誰ひとり置き去りにしないというのと通ずるところがあるように思います。
「複眼をもつ」ことで教養が身につき、「...続きを読むPosted by ブクログ -
深い問題意識を前提にしながら、語られる言葉は極めて平易。言葉のこわさ、貴重さ、その間での自己のあり方を、丁寧に語りかける。
高校生達と一緒に講演を受けた気分で、自分の言葉との向き合い方を振り返ってみたところである。Posted by ブクログ -
前期〜後期までメルロ=ポンティ思想を網羅的に解説している。
ソシュール言語学が分かっていないと読みづらいかもしれないが、前期〜中期思想に関しては非常にわかりやすくまとまっている気がする。
後期の〈肉〉の思想は難解で、一読しても理解できなかった。
前期中期後期という区分けの中で、さらに重要なキーワード...続きを読むPosted by ブクログ -
高校3年生の私でも分かりやすい文章が多かった。新型コロナによって振り回される私たちの未来を前向きに考えていこうと思った。まずは正しい知識を得ること。そしてタテ、ヨコ、算数(本書より)の多角的視点から問題をみつめる。これから大学に進学する上で役立ちそうな知恵を得ることができた。Posted by ブクログ
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前提知識が多分に必要で難しいです。ただメルロ=ポンティの思想に対して網羅性があり、熟知した解説が覗けましたし、面白いとも思いました。
近代から勉強し直してまた読み返しますが、その期待値と自分に対する可能値として星5です。Posted by ブクログ -
色んな立場における識者の手による、今の時代ならではのアンソロジー。内田樹編ってところで、それなりのバイアスがかかっていることは間違いないけど、氏の慧眼に心酔している身としては、その選択には疑念の余地なし。通読した後も、その気持ちに変わりはなかった。いくら博覧強記でも、単著では、その言論にそれなりの限...続きを読むPosted by ブクログ
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講談社学術文庫で、
鷲田清一氏の著作で、
タイトルが『〈弱さ〉のちから ホスピタブルな光景』。
お硬い本を予想して買ったんですが(もちろんどんなにかたいテーマでも優しく語ってくださるのが鷲田清一氏の本なのですが)、あにはからんや、鷲田氏が性感マッサージ嬢やゲイバーのマスターや生け花作家など一癖も二癖...続きを読むPosted by ブクログ -
自分がうだうだ悩んでることに対して先人たちはもうずっと前から深く考え続けていてその軌跡を遺してくれてたんだなあ
鷲田清一さんの本、他も必ず読んでみよう
意識はしばしば感覚のひだのなかに身を潜めている。重ねられた唇と唇のあいだ、閉じられた瞼、収縮した括約筋、拳をにぎりしめたときの手、押しつけ合った指...続きを読むPosted by ブクログ -
鷲田先生の人生相談という内容。
ちょっと軽い感じの話かなと思ってよみましたが。
自分自身の状況が、現在岐路にあるということも
あるのかもしれませんが。
ほとんどの内容が心に響き、背中を押してくれる
内容でした。
自分にとっては、いろいろ珠玉の言葉や、お話し。さらに
大切にしておきたい言葉や内容を読ま...続きを読むPosted by ブクログ -
むちゃくちゃ面白かった。でも難しいテーマだから半分くらいは消化できてなくて、もう一度読んで、自分の中に落とし込んでいきたい。
いまのこのコロナの状況だったり、SNSの誹謗中傷の件だったりに通じる内容だと思った。1人では生きていけない、という考えに懐疑的だったけれど、初めて少し納得できたかもしれない。Posted by ブクログ -
タイトルに惹かれて読みました。先に読んだ同著者の「〈ひと〉の現象学」とほぼ内容が被っていましたが、解りやさすさ(ライトな切り口)はこちらの方。「生きてゆくうえでほんとうに大事なことには、たいてい答えがない」として、それを問うこと自体に意味があると言う。解らないことに出会った時、それを安易な、解りやす...続きを読むPosted by ブクログ