鷲田清一のレビュー一覧

  • わかりやすいはわかりにくい? ――臨床哲学講座

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    〝ほんとのところよくわからない、とほんとうに思うようになるのが、ひょっとしたら老いのしるしなのだろうか。
    死ぬ前に、理解できなくとも納得だけはしておきたい。自分がここにいる、いた、という事実を。
    あるいは、ついに理解できなくても、このことがわからないという、そのことだけはわかっておきたい……。
    近ごろ、しきりにそう希うようになった。〟

    と、いう書き出しではじまるこの本は、「モードの迷宮」や「じぶん・この不思議な存在」の頃とはまったく異なる雰囲気を発している。
    〝老い〟というものを見つめだしたからだろうか、その文章からは不思議な魅力が漂ってくるように思える。

    文章が成熟しきっていて、一文一文

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    2011年06月11日
  • 「聴く」ことの力

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    求められるということ、見つめられるということ、語りかけられるということ、ときには愛情のではなくて憎しみの対象、排除の対象となっているのでもいい、他人のなんらかの関心の宛て先になっているということが、他人の意識のなかで無視しえないある場所を占めているという実感が、ひとの存在証明となる。寺山修司も先の文章のなかでふれていたが、ひとは「だれもわたしに話しかけてくれない」という遺書を残して自殺することだってあるのである。

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    2017年09月03日
  • 「聴く」ことの力

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    弱さだって 力だ。
    なにもできなくても 寄り添うことはできる。

    本当に傷ついた人の隣で 自分は相当に無力だけど
    この本を読んだから 自分を責めずに済んだ。

    わたしの お守りのような本です。

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    2011年04月16日
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学

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    服だけでなく身体、粋、他人への思いやりについて書かれている
    それらを身につけた上でのファッション
    はずし、余裕、美学
    「おしゃれ」と「個性」という言葉になにか違和感を感じる人には特に読んでほしい
    人と違う服を着るのだけがおしゃれじゃあ、ないんだよねぇ

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    2010年03月06日
  • 「聴く」ことの力

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    哲学など縁がなかった僕が始めて読んだ臨床哲学試論だ。鷲田さんの言葉はまるで音符のように心に沁みこむ(音符は読めないが)瞬間もあれば、デジタルチックな難解な数学の公式の森を彷徨っているだけの瞬間もあった。兎に角最後まで読むことができた自分に拍手したい。

    以下、気になった箇所、自分へのメモとして抜粋。

    「臨床」とは「社会のベッドサイド」だそうだ。

    「ことばは、聴く人の「祈り」そのものであるような耳を俟ってはじめて、ぽろりとこぼれ落ちるように生まれるのである。」

    「そしてなによりも<わたし>はひとりで棺桶に入ることさえできないからだ。」

    「だれかが、あるいはは何かがじぶんを「待っている」と

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    2010年02月21日
  • 「聴く」ことの力

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    哲学者である鷲田清一が「臨床哲学」という新しい領域を設定し、「聴く」という行為を切り口に、哲学の本質と可能性について論じたものです。論じること、書くこととしての哲学ではなく、「聴く」という営みとしての哲学を模索し、特定の他者に向かっているという特異性(シンギュラリティ)の感覚を重視することで、一般的原則が一個の事例によって揺さぶられる経験としての哲学を捉える。そのような姿勢を持つことで、哲学が「臨床」と結びつくのだということが解りやすく解説されています。「臨床哲学」を「明るいホスピタリティ」として位置づけ、哲学の新しい可能性を開示した桑原武夫学芸賞受賞作。

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    2009年11月30日
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学

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    着飾りすぎるのは、格好わるい。そこには他人がいないからである。

    ドレスアップと同時にドレスダウンも大事。

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    2009年10月04日
  • まなざしの記憶――だれかの傍らで

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    深い。どこまでも、澄んでいるのに、底は見えない。思索の深淵を、そっと覗きこませてもらう。さすがだ。植田正治の写真は感光紙の上でこそ最大の魅力を放つけれど、それでも。なんて豪奢な組み合わせだろう。贅沢な読書をした。「死ぬことがわかっていて、それでも死なないでいる理由とは何か。」

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    2011年05月31日
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学

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    「現代の若い子は、なんで寒いのにミニスカートなんかはいてるんだろうなぁ」という素朴な疑問が解決した。

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    2009年10月04日
  • まなざしの記憶――だれかの傍らで

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    まるで肌理もないように見える滑らかな肌が
    触れてみたらとても温かかったような

    空気の隙間から湧き出る恵みのような


    誰かに助けて欲しい時に傍に誰もいなかった時には
    この本に傍にいて欲しい

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    2009年10月04日
  • 「聴く」ことの力

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    聴くこと・・に関してどう位置づけされているのかがとても知りたかったので購入。臨床哲学試論という言葉もはじめて耳にした言葉。ここから何がみえるかな?と思いながら私は読みましたが、この本の中にでてくる数々の精神科医、哲学者たちの引用文も参考になります。

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    2009年10月04日
  • まなざしの記憶――だれかの傍らで

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    まるで肌理もないように見える滑らかな肌が
    触れてみたらとても温かかったような

    空気の隙間から湧き出る恵みのような


    誰かに助けて欲しい時に傍に誰もいなかった時には
    この本に傍にいて欲しい

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    2009年10月04日
  • 臨床とことば

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    河合隼雄先生と、臨床哲学を提言する鷲田清一先生の対談方式の本です。お二人のお話に自分も加わって議論するような感じで、考えながら読んでいける本だと思います。

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    2009年10月04日
  • 「聴く」ことの力

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    改めて人の話をただ聴くだけということの難しさを思い知らされた。饒舌は沈黙の優しさに及ばないこともあるというのは、なかなかわかったところで身につかないものではあるのだが。難題は多いのだが確実に前に進むための哲学ではある。

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    2009年10月04日
  • 「聴く」ことの力

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    現代の名著。哲学に行き詰まりを感じたら、読むといい。その先はまだ闇だが、確かな可能性を与えてくれる。

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    2009年10月04日
  • 「透明」になんかされるものか 鷲田清一 エッセイ集

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    ネタバレ

    電車の中でちょっとずつ読んで終了
    日頃の生活のなかで感じとったことや、言葉の意味から物事を考え直したり…
    読んだ本からフレーズやエピソードが出てくるのはいったいどんなふうに読んでれば頭に定着するんだろう。

    4章は特に書評に特化しており、
    哲学書ならふつうの本と違ってまったく分からなくても、ワンフレーズでも腑に落ちただけでうれしく思うというところに共感した。

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    2026年06月09日
  • 哲学の使い方

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    哲学のことを非常に 哲学的な言葉で書いているため さっぱりわからない。 使い方も何も これでは何も使いようがない 読み ようがないではないか。 時間の無駄なので 精読 は諦めて 流し読み に終始した 。とはいうものの 高橋源一郎のよんじゃいなよを読み進めるために最後まで流し込んでいたがどんどんはまっていってしまった。 哲学的な言葉で書いてあることの自己否定が くどいほど 中盤にかけて出てきて なるほど これは大いなる伏線だったということに気づく そうなのか?最後は結構 感動的に終わったことにびっくり。

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    2026年04月24日
  • 岐路の前にいる君たちに ~鷲田清一 式辞集~

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    入学卒業シーズンにぴったりの一冊。

    鷲田清一先生が大学の入学式や卒業式で
    学生たちに贈った式辞をまとめたものです。

    一貫して「教養ある賢い市民になること」の大切さを伝えています?

    教養とは、知識の量ではなく
    一つの問題に対していくつもの思考の補助線を引けること。

    そのためには
    専門とは無関係に見える本もたくさん読み、
    自分の関心の外にある思考や表現にも触れること。
    そして、地域の生活からグローバルな政治経済まで、社会のさまざまな現場にアンテナを張り、想像力を届けること。

    答えがわからないままでも、それでも何かを選択していかなければならないのが
    私たちの生きる現実世界。

    だからこそ

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    2026年03月28日
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて

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    やはり印象に残ったのは「大学は就職という死を迎えるまでの余生である」という言葉。
    働くことが苦しいことというイメージを強く残すこの言葉は確かに核心をついていると感じた。大学で遊び続け、就活が面倒になる。そんなときにどのように労働を捉えていくかが大事だと感じた。

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    2026年01月31日
  • オノマトペの現象学 新版 「ぐずぐず」の理由

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    「言われてみればたしかに」と思わされるオノマトペの仕組みや構造を知ることができ、とても興味深かった。オノマトペを通じて、私たちが音や声をどのように捉えているのかを改めて意識させられる。饒舌さや雄弁さに対して、なぜか信頼しきれないと感じてしまう理由など、オノマトペの解説を手がかりに、日常の中にある違和感が整理されていく点も面白い。身近な言葉から思考を深めていく、刺激的な哲学書だった。

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    2026年01月03日