死なないでいる理由

死なないでいる理由

小説・文芸
759円 (税込)

3pt

生きること、老いることの意味。現代はそういう問いを抱え込んでいる。<わたし>が他者の宛先でなくなったとき、ひとは<わたし>を喪う。存在しなくなる。そんな現代の<いのち>のあり方を滋味深く綴る哲学エッセイ。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    個人の独立と依存、どちらを欠いてもわたしたちは生きてゆけない。
    依存感情は異常だ、誰にも抱きたくないと思っていると同時に、誰かに依存することで楽になりたいと思う私にとって、どこか安心する言葉だなと、

    私のプライドなんて取るに足りず、ないほうがいいと思っていたんだけど、本文の最後で「プライドというのは、〜他者から贈られるものだと、わたしはおもう」と描かれていて驚いた、過去に他者から大切にされた経験をもって、粗末にしてはいけないという感情を抱くことになるそうだ、わたしが必死に排除しようとしていたものは何だったんだろうね、自身に価値を見出すことなんて無価値で、自身のことを何もないと思っていたほうが楽だからとこの思想に行き着いたと理解しているけど、他者からの愛情を必死に排除しようとしていたのであればとても悲しいことだな、と、

    0
    2025年11月25日

    Posted by ブクログ

    「死ぬ」ではなく、「死なれる」事が、<死>の経験のコア
    今は、何かをする中で、ではなく、何かをする前に、自分にどんな個性があるのかを自問する時代。
    ケア:一方が他方の世話をしながら見返りは求めない。一方的な搾取の関係。
    家族の形は多様化している。婚姻の形にとらわれないペアや共同家族の存在。核家族を社会のユニットとは思わなくなっているが、住居の方は相変わらず核家族を前提に作っている。核家族に代わる社会的なユニットの可能性が見えておらず、定形を失った家族の多様なあり方をゆるやかに受け入れられる空間構成のモデルがない。
    生老病死への対応、ほとんどすべてを外部サービス機関に委託するようになった近代家族は、生活過程を公共の機関に寄生させるホームレスとおなじ形態をとるようになっている。
    死は、本人や関係者のイニシアティブの及ばないところで処理される出来事になってきている。
    教育とは、人として生きる上で編み出したやむにやまれぬ知恵を世代から世代へと伝えること。
    学級崩壊は、子供たちがみえなくなったわけでもなく、子供たちが荒れ出したのでもなく、教師の質が落ちたのでもなく、ここまで放置し続けてきたシステムn不具合がついに臨界点まできてしまった結果。同調性の高いクラスを解体して、不確かだが、生きる喜びと確実に結びついたパーソナルな営みとしての学びの方式を探る事が必要。
    生きる上で最も基本的な出来事が最も見えにくい仕組み(汚物処理、精肉)
    高齢化社会:仕事や子育てを終えてからの人生が長い、というのは人類が初めて経験する人生の段階
    わたしのいのち、は、わたし、のものか、否。しかし、わたし、は、わたしのいのち、なしには存在しない。
    いのちがつながりの中にあることをきちんと覚え込ませる日常生活の中の先人たちの工夫。いただきます、ごちそうさま。
    かつては人は立ち止まって考えたが、現在はそれが難しい。走りながらでしか、時代に距離を置けない。孤独になれるのも、そういう時だけかもしれない。ぶらぶら歩きも難しくなって、今はぶらぶら乗り、が宝の時間。

    0
    2018年07月19日

    Posted by ブクログ

    過去の哲学者の引用を用いながら展開される幸福論と、身近なストーリーで語られる「生きること」や「わたし」。
    自分の今までの人生と重ね合わせて、そうかもなあ。と思うようなこともあり、この本で学ぶ。というより、この本で自分を振り返る。ことができる気がする。
    タイトルを見たときに想像していた内容とは違ったが、よしなんとか生きようかとかも思わなかったが、自分に閉じこもらないようにしようとは思えた。人としての成熟とは何か、幸福とは?、自分のいのちをどう考えるか?。理論武装でこうあるべし、と語らず、ある意味作者の頭の中で「これはこういうことかあ」と語られる文章に、ほっこりさせられた。てかこれが「エッセイ」なんだろうな。

    0
    2017年12月26日

    Posted by ブクログ

    鷲田清一の本のなかでは最も好き。タイトルからしていい。
    いくぶん説教的で(そもそも彼のはそれほど嫌らしいものではないが)、ペシミスティックな態度がなくなっているわけではない。当然だ、思想や構えがそれほど簡単に変わってはたまらない。
    しかしながら、文体は丁寧だし、分析自体に奇矯なところはない。処方箋には同意しなかったり、対策のなさにため息をついたりすることもあろうが、認識を提供すること、言語化すること自体、重要な業績だろうし。

    読書メモ的になりましたが、こんな感じで。

    0
    2014年08月29日

    Posted by ブクログ

    家族論、教育論、生命倫理、幸福論、全てを平易で、なおかつ綺麗な日本語で綴っている。ただ途中、西洋倫理思想史に触れる部分が少し難しかった。蛍光ペンで線引きしながら読まずにはいられない。心の底から人に薦めたい哲学エッセイ。

    0
    2011年10月07日

    Posted by ブクログ

    鷲田清一氏の哲学エッセイ。
    1章で寂しくなりつつある現代を表現し、2章で「いのち」・「幸福」をもとに死なないでいる理由を考察している。
    プロローグで死について記載しているが、
    『「死ぬ」ではなくて「死なれる」ことが〈死〉の経験のコアにある』、これにははっとさせられた。
    現代の生命のあり方を身近な視点から分かりやすく問題提起し、解き明かしており、読みやすい。普段分かってるのに自分が全く意識していないことも多かった。

    0
    2021年02月21日

    Posted by ブクログ

    鷲田清一さんの文章にふれるたびに
    暮らしの中でご飯を食べているように
    暮らしの中で音楽を聴いているように
    暮らしの中に哲学があるような
    そんな感覚がする

    だから どこから読んでも
    ひょいと 寄り添ってくれる
    そんな感覚がとても心地よい

    0
    2020年08月03日

    Posted by ブクログ

    鷲田清一のエッセイは感情的に好きなので時々読む。そして泣く。彼の言っていることが一般に確からしく感じるということではなく、何か出口が見えてくるものでもない。でも「思いの宛先」の無い私は「さみしいね」「そうだね」という宛はないけど、何となく通じる他者とやりとりをしているような気になる。まあとにかく腹が立たない綺麗な文章を求めると鉄板定番って感じ。

    0
    2019年03月21日

    Posted by ブクログ

    タイトルがすごいし、結構好きな哲学者なので買ってみた。
    どうして、生きている理由ではなく、死なないでいる理由なんだろう?

    0
    2017年08月11日

    Posted by ブクログ

    鷲田さんの、ずっと前から読みたかった本。
    むずかしい。追いつきたい。
    やはり鷲田さんの臨床哲学は、ひととひととの関係があるからこそ存在する学問で、鷲田さんの文章のやさしさはそこから来るんやろうなあと思う。
    ひととひととが支え合う、ケアについての部分が印象的でした。

    0
    2013年10月06日

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