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「答えがすぐには出ない、答えが複数ありうる、いや答えがあるかどうかもよくわからない」──そんな息苦しさを抱えた時代に、社会生活において、人生において、私たちは哲学をどう「使う」ことができるのか? 《初期設定》からの問いかえしを試み、新たな見晴らしよい世界のありかたを求め描く、著者渾身の書き下ろし。
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Posted by ブクログ
哲学とはなんだろうか。 哲学を使うということはどういうことだろうか。 この本を買ったときに思いました。 読み終えた後もこの疑問に対する答えが得られたとは言えません。 けれども、なんとなく、哲学というのは考えに考えて考え抜くことなんじゃないかと思えました。 当たり前のことを当たり前で済まさないで、もう...続きを読むちょっと先まで考える、そんな思考の行為を習慣にすることが哲学を使うということかな、と感じています。
哲学に対して抱かれている世間の認識が、哲学かを敬遠するものになってしまっていて、しかし人が活動するうえで哲学は欠かすことが出来ないものでもあります。その哲学というものに対してどのように接していけばよいのか。そもそも哲学とは何なのか。そういう疑問に対して、哲学の正体、使い方、付き合い方、という語り口で...続きを読む書かれています。 哲学の難解な書き方や言葉にはそれなりの理由があるし、またそれと対局に位置する対話などの方法も必須だということを、その全てに丁寧に説明をされていて、本書を読むと、自然と哲学するようになるのではないかと思えてしまいました。 哲学を勉強できる(そういう意味で入門書)という内容ではありません。哲学を使えるようにするための本です。そういう意味で非常に重要な本だと思います。
とてもおもしろい。 哲学に興味があり、本を読む中でもともとおもしろい哲学者だと思っていた。一つ一つの話は短いが、説明がわかりやすく、それでいておもしろいと思う。 当たり前だと思っていた常識、生活などについて鋭く切り込んでおり、疑問を投げかけたり、矛盾点を洗い出したりしていた。そのため、ハッとされら...続きを読むれた話がいくつもあった。世界の見方が変わった。 違いの章は仕事について考えされられ、この章の話は、考えさせられた。専門性の罠、悲しい目、水筒、うなぎが良かった。
著者が「臨床哲学」を提唱していることは以前から聞き及んでいたのですが、本書を読んで、ようやくその概要を知ることができたような気がします。 著者が主催する「哲学カフェ」の具体的なエピソードも紹介されており、〈現場〉から紡ぎ出される知恵に耳を傾けようとする繊細な知性の息吹を、ほんの少しですが、垣間見た...続きを読むように思いました。
「ほしいものが、ほしいわ」。糸井重里が西武百貨店のために制作した広告コピー、哲学者の鷲田清一さんによると、時代の根源語と云う点で哲学と相通じるものがあるのだと云う。時代の大きな変容、しかし感触としてはあっても何なのか判らない、そのもやもやを一瞬にして結晶させるもの、それが哲学の言葉であり、広告の...続きを読むコピーと云えるのだ、と。 確かに、この「ほしいものが、ほしいわ」のコピー、これは単純に「欲しいものが欲しい」というただの反復語ではない。今、この刹那に欲しいと思うものが欲しいのであって、翌日にはもう欲しいと思っているとは限らない。例えば、女子学生がルイヴィトンのバッグを欲しいと思うその瞬間が欲しいときであって、では六ヶ月アルバイトをして買うかと云えば、まずNoに違いあるまい。モノが飽和状態にあるこの現代で、目まぐるしく刺激を受けながら人間の欲望自体もその刹那に変化するという事実。これらの根源はいったい何なのか。 鷲田清一「哲学の使い方」。現代の哲学の恐るべき閉鎖性の反省に立ち、哲学はどうあるべきなのかを優しく説く。とかく難解な言葉を駆使してメタフィジカルの壁の中の世界だけに停滞する今の哲学の世界だが、実際にはこの世の本当の真実とは何なのか、世の中の現場に降りて時代の中で哲学するとはどういうことなのか。提唱されている「哲学カフェ」とは・・・!? 哲学を哲学する学問に閉じ込めず、世間のフィールドで生じている出来事を一歩振り返って本当の意味を問う、曖昧に流されがちな意味の根源の真実を問う。そうすることで人間として本当のあるべき姿が見えてくるのではないか、との強い思い。日本の哲学者にもこんな人がいるのかというなかなかに興味深い本。勿論、難しい言葉も多く、やや四苦八苦しながらではあったが、哲学の何たるかを示す覚醒の本と云えるのではなかろうか。
非常に難解。特に中盤あたりはとりわけ難解で 理解するのが一苦労でした。まだ全部がわかったわけ ではないと思いますが。また哲学の本質的な書物を 読みたいと思います。 ”答えがすぐにでない、あるいは答えが複数ありうる、 いや答えがあるかどうかもよくわからない、 そんな問題群が私たちの人生や社会生活を 取...続きを読むり巻いている。そんなとき大切なのことは、答えが まだ出ていないという無呼吸の状態にできるだけ 長く持ち耐えられるような知的耐久性を身につけること” このことは非常にいい文章だと思います。が。。 本の中で哲学的殺し文句として紹介されている文書 『自己とは何であるか?自己とは自己自身に関係する ところの関係である、すなわち関係ということには関係 が自己自身に関係するものなることが 含まれている。』(キュルケゴール『死に至る病』) 最初に読んだ時はさっぱり何のことやらでしたが。 最後にもう一度読むと少し(少しだけ)わかる気が きがしました。
鷲田さん、書下ろしなんて久しぶりじゃないのか。 大好きな著者なので、読んでみた。でも、ちょっと読んでみてこれはむずかしそうだと思ったので、それから少し間を空けての再チャレンジ。 結果、わかったりわからなかったりの部分があって、理解できたのはたぶん全体の二割くらい。 でも、それでも、このひとにくらいつ...続きを読むいていけば何かが見えてくるんじゃないか、と、そんなふうに思える数少ないひとです。 いつかまた読みます。すばらしい文章を、ありがとうございます。
受験生にはぴったりの本です。タームが少し高校生には難しいですが。鷲田エッセイの組み立て方などを書いてあるので、哲学的思考のエッセイを読む上では、役に立ちます。 特に実社会と孤立しがちな哲学について、社会との対話を重視するスタンスはおもしろいです。一枚剥ぐと、通俗になりそうなところが、うまく締めている...続きを読むと思い、すごいです。 西洋哲学の人にこういうことを言っても、無駄とは思うのですが、現代哲学をやると二項対立はだいたいメルロ・ポンティか、その辺り。これにはいつも東洋人の私には違和感を覚えます。おまえだって使っているではないかと言われそうですが、漢文の「対」の概念の方がしっくりきます。「対」については西洋哲学どころか、昨今の日本文学でさえスルーなので、仕方ないか。 臨床哲学はおもしろかったです。これもキリスト教で行われている「分かち合い」に似ています。むしろ西洋人には、こちらのベースがあると思います。 いや、こういうベースをとやかくいうと、新書では説明しきれないのは確かですが
うーん、まあ、「エンゲージド・ブッディズム」みたいなもんかなあと思いながら読んだ。 世代を超えた人たちが、ある問題について真剣に話し合うことは素晴らしいことだと思うけれど、一方で、過去の議論の積み重ねを知らずに、単に自分(たち)の中だけでの思いつきを思考することと勘違いする危険性も感じる。 いや基本...続きを読む的にはいいことだと思うんだよ。
この本さえ読めば素人でも哲学の使い方、仕方がわかると いうようなハウツー本、マニュアル本ではないので要注意。 この現代という時において哲学とはどのような役割を果たす べきか、どのようにあるべきか、そもそも哲学は意味ある ものとして存在しうるのかどうか。哲学者が哲学者として 哲学と向き合う上で発せざ...続きを読むるを得ない「悲痛な叫び」として 私はこの本を受け止めたのだが、さほど間違ってはいないと 思っている。 日本の教育には宗教教育(ある一つの宗教の教義を教え込む のではなく、人間として宗教というものとどう向き合うか を教える教育)が欠けているのが大問題であるのと同様、 哲学教育も欠けているのは大問題である、と思う。
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