鷲田清一のレビュー一覧

  • 大人のいない国
    対談をまとめたものだから
    話は色々と飛ぶが
    言論の自由とSNSで好き勝手言うことを混同するなという話には深く頷きました...
  • 大人のいない国
    違和感を感じる箇所もあったが、それぞれの切り口が興味深い。ほぼ対談の形なのでお気楽に読めるのも○。言葉遊びに興じる子どものような場面もあり、人の多様性を感じられる作品。単純に面白かった。
  • 二枚腰のすすめ――鷲田清一の人生案内
    新聞のコーナーに寄せられた相談に「乗って」返した言葉と書き下ろしエッセーを載せた一冊。今悩んでいる人が読んでもすぐには役には立たなそうな回答が続くが、それを辛抱して読み進めてからの巻末のエッセーは深い内省を呼び起こす。読み通して再度頭から読み直すとまた違った風に読める。そういう意味でもまさしく二枚腰...続きを読む
  • 「待つ」ということ
    著者は哲学者みたいですから…少々難しかったけれどもまあ、分からんでもないところはありましたよ!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    この本が出版されたのは2006年らしいのですけれども、当時よりも今の方がより、人々は「待てなく」なっているんじゃなかろうかと思います…誰もがスマホを手にする時代……買い物なども...続きを読む
  • じぶん・この不思議な存在
    自分とは何者か?を語ること、定義することって今までも本当に難しいと思ってましたが、その難しい問題をとことん色んな角度から考察して突き詰めようとする試み。
    とてもいい思考の練習になりました。

    私って何?自分らしさって?とアイデンティティに悩んでいる人は読んでみるといいですよ。著者がとことんその悩みに...続きを読む
  • 街場の平成論
    内田先生の編纂である『待場』シリーズでの平成論
    平田さんの日韓の関係の話。
    白井さんのポストヒストリー(歴史の終わり)について
    の2編が面白いと思いました。
    釈さんの宗教論。宗教の多様化、多元化についても面白い
    と思いましたが、論としてはちょっと疑義があるというか
    そんなことできるのかなあとの思いに...続きを読む
  • 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟
    講演集。当然、高村薫のところだけを読む。3.11がらみであって、新しい知見もあtったけど、それほど長い話でもなく物足りないというのが率直な感想。
  • 街場の平成論
    限られたページ
    限られた枠組み
    の中で語られる「平成論」で
    あるがゆえに

    もうちょっと 読み進めてみたいな感
    もうちょっと 論考を進めて欲しいな感
    が 出てきてしまう

    それでも
    鷲田清一さんの
    「小さな肯定」論は
    かなり面白く読ませてもらいました
  • 街場の平成論
    9人の識者により、各テーマについて「平成」をまとめたもの。
    編者が冒頭に指摘したように、統一的理論があるわけではなく、読後感はもやもやとしたものであるが、個々の論考は短く読みやすい。
  • じぶん・この不思議な存在
    「わたしとは他者の他者としてはじめて確認されるものだ」
    私とはだれか、1人部屋の中で考えていても答えは見つからない。この本は繰り返し語る、わたしとは他者の他者である。言い換えてもおり、他人の中にじぶんが意味のある場所を占めているか、だそうだ。なかなか理解が難しい言葉だ。極端な例を挙げるとボランティア...続きを読む
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて
    労働、勤勉が、資本主義の中で神聖化されていく。マルクス主義の観点でも、実は「労働者の提供する資源」という形で神聖化される。余暇や快楽までが消費の対象になる。
    ついには「たえず変化していなければならないという強迫的な意識が、(逆説的にも)惰性的に反復されてきたのが、二十世紀社会なのであった」(P86)...続きを読む
  • てつがくを着て、まちを歩こう ――ファッション考現学
    ファッションとは、自己の表現であるとともに、他人へのホスピタリティの表出であるとの考え方に激しく同意した。
  • じぶん・この不思議な存在
    この本を理解できるほど頭が良くなかった。
    背景となる考え方・知識のレベルが違うので言葉を辿ることができずふるい落とされてしまう。
    読者の立場としてはもう少し歩み寄って来てくれたほうがありがたい。
    話のまとまりが見えず、話すために話しているようだった。
  • 都市と野生の思考(インターナショナル新書)
    二人の対談は話が深く理解が難しい。京都に対する理解もないので、なかなかなるほど、とはならなかった。求められる学者についても、専門的な狭い視野しかないものではダメで、話を聞ける広い視野を持った学者が必要だと言った矢先にバカな学者、ただ知ることを楽しむためだけに研究に励む学者は大事だという。なかなか理解...続きを読む
  • 死なないでいる理由
    期待して開いただけに、最後まで読んでも「死なないでいる理由」の大した理由を得られなかったのが残念。新聞の掲載分を継ぎ接ぎしてある文章が多く、タイトルの壮大なテーマに対し、その回答である内容は小題が矢継ぎ早に変わり、とりとめなくようやく核心に迫ったかと思うと今度はまた別の話題へと移っていってしまう。も...続きを読む
  • 京都の平熱 哲学者の都市案内
    京都に生まれ京大で哲学を学んだ著者が親しんだ京都の日常について語ったエッセイです。京都駅から東山を北上する206系統の市バスのコースに沿って案内しています。

    京都の街と人について温かいまなざしが注がれています。本書を京都案内として京都の街を歩いてみる、というのは少し難しいように思いますが、観光客と...続きを読む
  • 〈弱さ〉のちから ホスピタブルな光景
    様々なケアの現場の方への取材と、その後の考察が紹介されています。

    人と人とが接する場面について、一冊の本の中でこれほど多角的に考察されたものとの出会いは私自身初めてで、興味深く読みました。

    模擬患者と医師との面談についての部分については、対人援助職に就く身として、ひやりとするような、はっとするよ...続きを読む
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて
    近代において成立した労働と余暇の二項対立を乗り越え、他者とのつながりのなかで生きる自己のあり方に注目しながら、「働くこと」の意義について考察している本です。

    フランクリンに代表される近代人は、勤勉・勤労に何よりも大きな価値を認めました。一方、1960年代以降に青年たちを中心に広がったカウンター・カ...続きを読む
  • わかりやすいはわかりにくい? ――臨床哲学講座
    旅のお供の一冊。
    さくさく読める本でした。
    「ネガティブ・ケイパビリティ」につながる内容だったので、今の私にぴったりでした。
  • 転換期を生きるきみたちへ
    もうこういった言説にほとんど共感を感じなくなってしまったなー。「現状は危機的だ」「政府はこんなにあくどい」みたいなのって、「ほんとにそうなの?それを示す証拠は?」とまず思ってしまう。

    まあ内田センセイの七色のロジックを楽しめるという点では面白い。