米澤穂信のレビュー一覧

  • 栞と嘘の季節

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    『本と鍵の季節』に続いた〈図書委員会〉シリーズ。
    やはり堀川と松倉、二人の掛け合いが面白いです。
    ひとつずつ手がかりを集めようとしても「嘘」が邪魔をして、何が本当のことなのか…。
    結末は爽快感よりも少し後味の悪いものを感じました。

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    2025年08月27日
  • ボトルネック

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    避けられないものだと完全に思っていたものが、もし自分じゃなかったら良い方向に変えられると、それも自分とニアリーイコールの存在にきっぱりと見せつけられたら、そりゃ自分の存在意義を疑うだろう。残酷すぎる、、、
    ノゾミが望んだけど得られなかったものを拒んでいるから、引き戻したのだとすると、これは生きようとすることなのかなと。だとすると、最初、パラレル世界へと飛ばしたトリガーはなんだったのか。
    最後は母親からのメールで現実世界でも生を否定されたから、死を選んだと自分は解釈した。

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    2025年08月27日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    連続放火事件は、毎月の決まった曜日に発生し、ある法則性も読者に提示される。
    犯人も上手くミスリードされた。
    小鳩君と小山内さんとの関係性が上手く物語に反映されていたなー
    小山内さんの復讐心は恐ろしい!
    ラストの小山内さんの一言が印象的

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    2025年08月27日
  • 真実の10メートル手前

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    ネタバレ

    太刀洗万智再び登場。さよなら妖精では風変わりな高校生ぐらいの立ち位置だったのが、本作では記者に。
    さよなら妖精を懐かしむことができたのが嬉しい。

    短編ミスステリの粋を集めたかのよう。
    全作とも二人一組、太刀洗を評する人間が傍にいる。従って、必然的に太刀洗万智とはどのような人物かということが問われ、その度に人物像が浮かび上がる。
    順序は逆かもしれないが「王とサーカス」も読みたい。

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    2025年08月26日
  • 折れた竜骨 下

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    ネタバレ

    下巻は序盤から刺客が訪れたり呪われたデーン人が襲いかかって来たりと話が展開し始めたのでおもしろかった。ここまでの紹介や調査でどんな傭兵がいるのか頭に入って来ていたので、彼らが戦っているシーンも楽しく読めた。
    一方で推理パートはあんまりスッキリしない終わり方だったなーと思った。
    ファルクが走狗というのはびっくりしたし、政治的な判断であえて弟子に殺させるというのも想定外の展開だった。けど本命だった弟のエドリックが別で死んでいると言われて、なんだかあっけないなと感じてしまった。

    (他の方の感想を読んで)
    剣と魔法の世界観とミステリ調和しているのが異質な点で、それでもちゃんと論理の通った推理になって

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    2025年08月24日
  • 満願(新潮文庫)

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    ミステリーなのかホラーなのか...
    どちらかというと私にとってはイヤミスでした。
    しかし米澤先生の作品に出会えたのは良かったです。

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    2025年08月24日
  • 本と鍵の季節

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    短編ミステリー小説。
    主人公の堀川と同じ図書委員の松倉との謎解きミステリー。
    二人のかけ合い、特にセリフがとても面白いと思いました。
    短編集ですが、最後の「友よ知るなかれ」では、今までの伏線を見事に回収していて素晴らしいです!

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    2025年08月23日
  • 栞と嘘の季節

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    米澤穂信の青春ミステリーはアニメ化されることが多く、やはりキャラクターの立ち方が鮮やかだと感じた。探偵役が一人ではなく複数いて、それぞれに嘘や秘密を抱えながらも人間臭さがにじみ出ている。そのうえで、学生らしい素朴さや青さを残した思考が子気味よく頭に入ってくる点が魅力的だった。
    前作『本と鍵の季節』はまだ未読なので、機会を見てぜひ手に取ってみたい。

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    2025年08月23日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    小市民シリーズと古典部シリーズは、同じく主人公達が高校生であり、日常の謎解きをする面は類似している。
    しかし、小市民シリーズは、主人公の小鳩君の相棒にあたる小山内さんが、食えないキャラクターで、
    闇を抱えている
    春、夏のシリーズでの関係性が秋では破綻してしまい、一転して連続放火事件に絡む高校の新聞部と、
    小鳩君のそれぞれの動きも怪しい

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    2025年08月22日
  • ボトルネック

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    パラレルワールドに飛ばされる主人公。元の世界に戻るには『その気持ち』が必要だったなんて。救われない。おもしろいけど。

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    2025年08月21日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    ネタバレ

    前作と似たような日常に事件が起きるという話になりますが、改めて小佐内さんの恐ろしさみたいなのが伝わってきて面白いです。

    次も出てるようなので読んでみたいと思います。

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    2025年08月20日
  • 栞と嘘の季節

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    このシリーズ、やっぱり大好き。これ以降のシリーズ出てないけど絶対に続いて欲しい。前作のなんでもない2人の掛け合いが好きだったけど、絶妙につかず離れずくらいの距離感がとても良い。前作の短編も良かったし、長編になるとやっぱり読み応えあるな。なんとなく余韻を残す終わりなのが、作者の色だなあと思った。シリーズ続いて欲しい。

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    2025年08月20日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    黒田官兵衛の深謀遠慮。このひと言に尽きる物語だったと思います。官兵衛の策にはまって荒木村重が徐々に追い詰められ、求心力を失っていく様が上手く描かれています。官兵衛の策は見事でしたが、それに加え、篭城戦の難しさ、人心を掌握することの難しさ、この時代特有の武将や民草の生き方、在り方等も相まって村重の有岡城脱出に繋がったのではないでしょうか。実際のところ、村重が本当に毛利に援軍を依頼するために有岡城を脱出したのかどうか自分には分かりませんが、妻子、家臣を含めた700人もの人質を残して茶壺「寅申」を持って大将自らが脱出…中々理解し難いです。結果として人質達は磔殺、焼殺、斬殺されます。普通に考えれば、村

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    2025年08月19日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    「神の罰、主君の罰よりも、臣下万民の罰は尤もおそるべし。」ーーー 読み切った後に感じるこの言葉の重み。

    黒田官兵衛が策略家として一枚上手だっただけで、一般的な評価はさておき村重のキャラクターそのものは嫌いじゃなかった。だからこそ徐々に衰退して退いていく姿はなかなか辛いものがあった。織田方に謀反を起こした時点で気運は遠ざかっていたのかもしれないね。

    古風が言い回しに慣れれば内容自体はミステリー小説のような書き方なのでとても読みやすく、歴史初心者にも大変優しい作り。

    「村上海賊〜」を先に読んでいたので、出てくる人たちの関係性や時代背景を事前に把握できていたのも読む後押しになった。
    次は何を読

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    2025年08月19日
  • 可燃物

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    最後の「本物か」が面白かった!
    こういうの、どうやって思いつくんかな?
    警察内部の様子模きっとこんな風なんだろうなぁ、ってリアリティがあった

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    2025年08月18日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    小市民シリーズ第2段
    小鳩君と小山内さんの夏休みのエピソード
    読み始める序盤では、小山内さん、小鳩君に気があるの?一緒にスイーツ巡りに誘ったり、親がいない
    自宅に招いたり。
    短編なんだけど、実は長編で一つの物語という構成。
    小山内さんが、中学校時代のしがらみで不良女子グループに拉致されてしまうが、小山内さんは小鳩君にSOSの内容の謎解きメールを送る。

    こんな状況でも、謎解きにワクワクする小鳩君。
    拉致事件に隠された謎も凄かったけど、結末に亜然とした。
    秋編を読むのが楽しみだ。

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    2025年08月17日
  • 巴里マカロンの謎

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    急に高校1年生に戻っての番外編短編謎解き
    そんなに難しく考えなくてもいいのに、と思うけどやっぱり面白かった。

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    2025年08月16日
  • いまさら翼といわれても

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    古典部シリーズ⑥

    今回は短編集だった。
    個人的に好きだったお話は一番最後の。
    悩んでいる千反田にやさしく声をかけている
    様子や、なめくじが移動しているのに
    気づかないぐらい懸命にえるのことを思って
    話していることから、ほーたろーの
    モットーの「やらなくてもいいことなら、やらない。
    やらなければいけないことなら手短に」
    の根っこのもう少し深部にある、友達へのやさしさ
    が読み取れる気がする。

    千反田のお父さんには娘の進路相談も合わせて
    話をしてほしかった。笑
    今までは後を継ぐんだと言っていたのに、急に
    もう自由な道を進んでいいといわれても確かに困る。
    経験したことはないけど、自分も親からそうい

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    2025年08月16日
  • 可燃物

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    群馬県警捜査第一課、葛警部をはじめとしたお巡りさんたちが様々な謎めいた事件に立ち向かう。終始一貫して感情を省いた硬派な文章。葛警部は切れ者で、部下に対しても厳格な様子が描かれるが、警部の食事がいつも菓子パンとカフェオレでなんか和んでしまった。
    カフェオレ、好きなんだろうなぁw

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    2025年08月14日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    放火犯の正体は読んでいて分かっていて、動機は瓜野を学校新聞で有名にしてあげたかったのかなと思っていたのですが、ただ馬鹿にしていただけとの事。残念でした。
    結局、小佐内さんと小鳩くんは仲直りで栗きんとん食べれて良かった。
    あと二作あるみたいですね、絶対読んで見届けようと思います。

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    2025年08月13日