米澤穂信のレビュー一覧

  • Iの悲劇

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    地方創生を題材にした連続短編集。タイトルは海外の某名作を彷彿させるが内容に関連性はない。1つひとつの短編自体はまずまず面白いかな、という程度であるが最終章でどんでん返しが来る。

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    2025年09月04日
  • さよなら妖精

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    物語の舞台は1991年、本書の出版は2004年。2025年に読んで思った事は、遠さ。今でもユーゴは遠い。

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    2025年09月03日
  • 真実の10メートル手前

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    ネタバレ

    シリーズ3作目!
    今回は短編集で、主人公はそれぞれ変わりますが、各章必ず万智がパートナーとして登場します。
    第三者から見た万智は、やっぱり表情が読みにくい。その万智の状態を言葉の微妙なニュアンスや書き方で上手く表現されていて、米澤先生〜!!ってなりました。いつも圧倒されています。
    時系列的には『王とサーカス』の後かな?と思いますが、万智がまた一段階大人になっているような気がしました。子供の頃から大人びていたので、逆に大人になったら若く見られるようですが…
    この短編集で語られていたお話しは、おそらく万智の報道人生のごく一部で、ここに書かれていない辛くてきつい仕事もいくつもこなしてきたんだろうなと

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    2025年09月03日
  • 王とサーカス

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    悲劇を報じることは、他所で起こっている者たちに、娯楽を提供していることに他ならないのではないか。
    それ以外の意味は一体何なのか。
    国内外問わず、起こる悲劇を知り、心を痛めることが良くあるが、それを私が知って一体何になるのだろう。
    私のような人々に知らせるために、取材するジャーナリストは何がしたいだろう。
    そんなジャーナリズムの本質をストーリーを通じて問う。

    この物語の舞台はネパールのカトマンズ。
    経済的に裕福でない国の子どもたち(本当は国ではないかも)の逞しさと強かさにゾッとした。
    常識では思いもつかない、計り知れないようなことを軽々とやってのける。
    だから日本は平和ボケと言われるのかも。

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    2025年09月03日
  • 栞と嘘の季節

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    米澤穂信の「図書委員シリーズ」第二弾
    高校で図書委員を務める生徒達の元へ返却された本の中に挟まれていた押し花の栞、その花が猛毒のトリカブトだった事に端を発した騒動の顛末を、一人の男子高校生の視点から描いています。
    前作から間があったので少し戸惑う部分もありましたが、概ね楽しく読みました(^_^;)
    謎は解けても腑には落ちない・・いかにも米澤穂信らしい、あまりハッピーじゃない読後感でした。

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    2025年08月31日
  • インシテミル

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    ネタバレ

    素晴らしい。
    いつも読者を楽しませてくれる作者。
    設定が良い。そして誰もいなくなった、映画のCUBE、イカゲームを彷彿とさせられた。

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    2025年08月30日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

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    やっと読めたあああああああああ!!!!

    小市民シリーズの冬期。
    主人公の小鳩常悟朗が、小佐内ゆきと下校している時にひき逃げにあってしまって入院を余儀なくされるところから始まる。
    今回の事件の真相を考えながらも、過去の因縁?の事件を思い出しながら、徐々に真相に近づいていく、という形。

    実は先にアニメを見てしまっていたので、結末とかは知ってたけど、やっぱり字で読むと細かいところが分かっていいよねー
    あの時の間、とか、空気感とか、読み終わってからこそちゃんとアニメを見返したいっ!て思えますん

    何よりも何よりも、今までのシリーズのタイトルで「限定」ってついてる意味がちゃんと解説されてて、ほわぁそ

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    2025年08月29日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    犯人が瓜野くんに言った「ごめんな」。
    これは色んな意味が含まれる本心だったんだろうな。
    でも、そこで犯行を辞められなかった…

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    2025年08月29日
  • さよなら妖精

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    ネタバレ

    ひさしぶりの米澤さんの青春小説。

    古典部シリーズの予定だった作品ということで
    なんとなく古典部の面々が思い浮かびました。

    平々凡々な守屋の前に現れた、探究心がいっぱいで目標に向かってどんどん進んでいくマーヤ。
    守屋くんにすごく共感してしまった。

    「幸せ」ってなんなのか、生きているだけで私たちは幸せなのか、日本で不自由なく生きている私達は幸せなのか。
    いろいろと考えさせられた。

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    2025年08月29日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    前作の続きとなります。

    やはり小佐内はブレないということを感じながらも面白く読むことができました。

    結局環境は変わりながらも根本は変わらない2人でしたが、安定しながら面白く読むことができます。

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    2025年08月28日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    ネタバレ

    小市民シリーズ続きになります。

    前作とは人間関係などの変化点は大きいものの相変わらず小佐内さんが何かを企んでいるかもというところで話が終わり次が気になります。

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    2025年08月28日
  • あなたも名探偵

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    謎を愛し推理を愛する読者の皆様は、問題編の文章を読んで、真相に辿り着けるででしょうか。謎を解く愉しみが満喫できる犯人当て小説アンソロジー。六人の推理作家からの挑戦状!

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    2025年08月27日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    連続放火事件は、毎月の決まった曜日に発生し、ある法則性も読者に提示される。
    犯人も上手くミスリードされた。
    小鳩君と小山内さんとの関係性が上手く物語に反映されていたなー
    小山内さんの復讐心は恐ろしい!
    ラストの小山内さんの一言が印象的

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    2025年08月27日
  • 真実の10メートル手前

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    ネタバレ

    太刀洗万智再び登場。さよなら妖精では風変わりな高校生ぐらいの立ち位置だったのが、本作では記者に。
    さよなら妖精を懐かしむことができたのが嬉しい。

    短編ミスステリの粋を集めたかのよう。
    全作とも二人一組、太刀洗を評する人間が傍にいる。従って、必然的に太刀洗万智とはどのような人物かということが問われ、その度に人物像が浮かび上がる。
    順序は逆かもしれないが「王とサーカス」も読みたい。

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    2025年08月26日
  • 折れた竜骨 下

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    ネタバレ

    下巻は序盤から刺客が訪れたり呪われたデーン人が襲いかかって来たりと話が展開し始めたのでおもしろかった。ここまでの紹介や調査でどんな傭兵がいるのか頭に入って来ていたので、彼らが戦っているシーンも楽しく読めた。
    一方で推理パートはあんまりスッキリしない終わり方だったなーと思った。
    ファルクが走狗というのはびっくりしたし、政治的な判断であえて弟子に殺させるというのも想定外の展開だった。けど本命だった弟のエドリックが別で死んでいると言われて、なんだかあっけないなと感じてしまった。

    (他の方の感想を読んで)
    剣と魔法の世界観とミステリ調和しているのが異質な点で、それでもちゃんと論理の通った推理になって

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    2025年08月24日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    小市民シリーズと古典部シリーズは、同じく主人公達が高校生であり、日常の謎解きをする面は類似している。
    しかし、小市民シリーズは、主人公の小鳩君の相棒にあたる小山内さんが、食えないキャラクターで、
    闇を抱えている
    春、夏のシリーズでの関係性が秋では破綻してしまい、一転して連続放火事件に絡む高校の新聞部と、
    小鳩君のそれぞれの動きも怪しい

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    2025年08月22日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    ネタバレ

    前作と似たような日常に事件が起きるという話になりますが、改めて小佐内さんの恐ろしさみたいなのが伝わってきて面白いです。

    次も出てるようなので読んでみたいと思います。

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    2025年08月20日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    黒田官兵衛の深謀遠慮。このひと言に尽きる物語だったと思います。官兵衛の策にはまって荒木村重が徐々に追い詰められ、求心力を失っていく様が上手く描かれています。官兵衛の策は見事でしたが、それに加え、篭城戦の難しさ、人心を掌握することの難しさ、この時代特有の武将や民草の生き方、在り方等も相まって村重の有岡城脱出に繋がったのではないでしょうか。実際のところ、村重が本当に毛利に援軍を依頼するために有岡城を脱出したのかどうか自分には分かりませんが、妻子、家臣を含めた700人もの人質を残して茶壺「寅申」を持って大将自らが脱出…中々理解し難いです。結果として人質達は磔殺、焼殺、斬殺されます。普通に考えれば、村

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    2025年08月19日
  • 黒牢城

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    ネタバレ

    「神の罰、主君の罰よりも、臣下万民の罰は尤もおそるべし。」ーーー 読み切った後に感じるこの言葉の重み。

    黒田官兵衛が策略家として一枚上手だっただけで、一般的な評価はさておき村重のキャラクターそのものは嫌いじゃなかった。だからこそ徐々に衰退して退いていく姿はなかなか辛いものがあった。織田方に謀反を起こした時点で気運は遠ざかっていたのかもしれないね。

    古風が言い回しに慣れれば内容自体はミステリー小説のような書き方なのでとても読みやすく、歴史初心者にも大変優しい作り。

    「村上海賊〜」を先に読んでいたので、出てくる人たちの関係性や時代背景を事前に把握できていたのも読む後押しになった。
    次は何を読

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    2025年08月19日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    小市民シリーズ第2段
    小鳩君と小山内さんの夏休みのエピソード
    読み始める序盤では、小山内さん、小鳩君に気があるの?一緒にスイーツ巡りに誘ったり、親がいない
    自宅に招いたり。
    短編なんだけど、実は長編で一つの物語という構成。
    小山内さんが、中学校時代のしがらみで不良女子グループに拉致されてしまうが、小山内さんは小鳩君にSOSの内容の謎解きメールを送る。

    こんな状況でも、謎解きにワクワクする小鳩君。
    拉致事件に隠された謎も凄かったけど、結末に亜然とした。
    秋編を読むのが楽しみだ。

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    2025年08月17日