米澤穂信のレビュー一覧

  • 栞と嘘の季節

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    前作は短編集だったけど、本作は長編。
    付かず離れずな人間関係、余白と陰を残したストーリー。
    ちょっとした嘘や隠し事が重なって、キャラクターたちの「生徒」としての一面からは見えてこない奥ゆきが描写されている。
    想像力が掻き立てられる作品だった。

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    2025年09月14日
  • 巴里マカロンの謎

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    ネタバレ

    前作に引き続き安定した面白さがあります。

    ただ今までのものとは異なり、短編集の集まりといった形となっており、ひとつひとつ完結しているため、気軽に読める感じとなっています。

    また自分は比較的シリーズを続けて読んでいるため、少し今までとは全体的に雰囲気が少し変わっている気がします。(10年ぶりぐらいの新作とのこと。)

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    2025年09月14日
  • いまさら翼といわれても

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    短編集。
    漫研と摩耶花の関係がずっと気になってて今回でなんとか収まってよかった。今後のふたりの関係が楽しみでもあるんだけど…。
    しかし続きは…続きはあるのでしょうか…。

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    2025年09月13日
  • 可燃物

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    各章タイトルと葛が得た情報を組み合わせれば、真相に辿り着ける読者もいそう。隠された情報はなく、謎解きが得意な人は考えながら読むと楽しいはず。
    ただ自分は第1章「崖の下」だけは、どう考えても解けなかった…。

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    2025年09月13日
  • 本と鍵の季節

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    図書委員2人の元に訪れる謎、それを解き明かすと現れる答えはかすかに苦く。一つ一つの短編を読み終わるにつれ堀川と松倉の性格や関係が見えてくるんですが、最後の話で松倉自身の謎が明かされ、これまでの経過を知るからこそものすごい余韻に襲われます。これは続編も買う。

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    2025年09月12日
  • リカーシブル

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    米澤穂信が描く、因習村っぽい雰囲気が漂うミステリ
    
    以下、公式のあらすじ
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    越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷に越してきた少女は、弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始める。だが、町では高速道路の誘致運動を巡る暗闘と未来視にまつわる伝承が入り組み、不穏な空気が漂い出していた。そんな中、弟サトルの言動をなぞるかのような事件が相次ぎ……。大人たちの矛盾と、自分が進むべき道。十代の切なさと成長を描く、心突き刺す青春ミステリ。
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    因習村ものミステリの雰囲気を感じる
    未来予知をして村に利益をもたらした後に、自

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    2025年09月12日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    ネタバレ

    小市民シリーズはそういえばミステリー小説でもあったんだというのを再認識させられた。連続放火魔を捕まえるために動いていた、小鳩くん。小鳩くんに放火魔だと疑われ、彼氏の瓜野くんからも犯人はお前だと言われたけど、実際は犯人を探している側だった小佐内さん。

    まず、私自身が完全に小佐内さんが犯人だと思っていたから完全に騙されたし、小鳩くんの推理力や小山内さんが実は瓜野くんに対して自分自身が完全に無能だと思わせる完全な復讐をしていたところを見て、小市民の志からかけ離れた本性を見れて面白かったし、なんだかぞくぞくした。

    最終的に、私たちは2人でいるべきだねと、2人がまたペアを組むことになるのだが、やっぱ

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    2025年09月10日
  • 可燃物

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    ネタバレ

    •事件が解決してからの後日談が必ずしも解決したからといって全員がパッピーになるわけではない感じが警察の仕事の辛さが分かった。
    •部下ももし、葛の知りたいことを伝えられなかったたらと思うと腹痛くなるだろうなと思った。
    •警察は大変だ!
    •最後の話が予想できなくて好きだった!

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    2025年09月10日
  • 可燃物

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    1話完結の刑事ドラマのよう。
    凶器や動機など真相にたどり着くには
    何か一つ足りない状況から、
    葛警部の洞察力と判断で事件を解決する。
    短編ならではの淡々とした終わり方だが
    やはり長編が読みたいと思った。

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    2025年09月10日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    ネタバレ

    まだ、冬期限定を読み直してないけど、小市民シリーズの中で1番好きな回だと思った!

    夏期限定の時に小佐内さんと小鳩くんは小市民のパートナー関係を解消しており、今回の秋期限定では2人は別々の日々を送っている。

    その別々の日々の中で2人それぞれの特徴的な行動や言動を感じられたり、別々で行動してたことが最終的に2人が交わる終わり方になっていて、後編が楽しみになったところが、1番好きだと感じた理由である。

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    2025年09月09日
  • 巴里マカロンの謎

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    『秋期限定~』から11年振りの新刊。発売されると分かった時は本当に嬉しかったな☺自ら進んで謎に首を突っ込みがちな小山内さんが今回は予期しないところで巻き込まれていく姿が新鮮で面白かった。マスタードが入った当たりのあげパンの行方を推理するお話が一番好き。

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    2025年09月09日
  • 黒牢城

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    これは…!!歴史小説のフリをした推理小説なわけですね…!!米澤穂信さんらしい期待を裏切らないロジックミステリーみがあります。

    【序章 因】
    既にタイトル回収を予感させる

    有岡城、荒木村重と黒田官兵衛
    中川瀬兵衛(なかがわ せひょうえ)茨木城
    荒木久左衛門(あらき きゅうざえもん)国衆池田家
    高山右近(たかやま うこん)高槻城
    中西新八郎(なかにし しんぱちろう)三十前新参者
    野村丹後(のむら たんご)村重の妹の夫
    阿部兄弟一向門徒 大和田城 阿部二右衛門(あべ にえもん)の息子人質11歳 阿部自念(あべ じねん)

    【第一章 雪夜灯籠】
    郡十右衛門(こおり じゅうえもん)御前衆の組頭
    秋岡

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    2025年09月09日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

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    なんだかんだ事件に引き付けられ謎を解いてしまう自称小市民の小鳩くんと小山内さん。なんだかんだこの2人は一緒にいた方が平和だし見ていて安心する。巻き込まれていく人達は可哀想だけれど。小山内さんを怒らせてしまった年下彼氏、どんまい。

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    2025年09月08日
  • インシテミル

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    ネタバレ

    米澤穂信作品は「儚い羊たちの祝宴」「満願」「ボトルネック」に次いで読破。
    ミステリ者が実際のミステリ空間に踏み込んだらどうなるのか、人数分のインディアン人形然り、それぞれに配られた凶器然り、細部に有名ミステリ作品にでてくるアイテムがミステリ者の肝を冷やしてくる。
    ミステリ好きであるが故にその一つ一つが頭をよぎるのだろう。

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    2025年09月08日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    小山内さんの年下彼氏がいいとこ見せようと頑張ってるけど、結局無自覚に小山内さんの思い通りに動かされてるんだろうなあ、と読者には気づかせていく展開が面白い。小山内さんの暗躍っぷりがもう怖すぎる。

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    2025年09月08日
  • 巴里マカロンの謎

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    スイーツを話の軸に組み立てた短編集。謎そのものに徹底的に焦点が当てられて、謎が解決されたあとのことなんかどうでもいいというスタンスが小市民らしくていい。「伯林あげぱんの謎」がオチが効いてて特に好き。

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    2025年09月08日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

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    小市民を目指して互恵関係を結んだ2人の夏の運命を左右するのは〈小佐内スイーツセレクション・夏〉。序盤は可愛らしい日常の謎解きなのに、物語が進むにつれて不穏になっていき読み手を不安にさせる…小山内さんが計算高すぎて怖い。米澤先生らしい、論理破綻のない自然な伏線回収とそして登場人物たちの心理描写が繊細で面白い。

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    2025年09月07日
  • 黒牢城

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    第166回直木賞受賞作品!
    時代小説+ミステリー

    織田信長を裏切って、有岡城に籠城する荒木村重。
    説得に来た黒田官兵衛を地下牢に幽閉。
    その籠城の最中に起きた、城内での事件の謎を村重と官兵衛が解き明かしていく。
    といった展開です。

    ■雪夜灯籠
    人質の阿部自念を殺さないと決めたにもかかわらず、城内で殺害。
    誰が、村重の命をそむいて殺害したのか?
    その殺害方法は?

    ■花影手柄
    敵の兜首、大津伝十郎を討ち取ったのは雑賀衆鈴木孫六か?高槻衆高山大慮か?

    ■遠雷念仏
    織田との密書の運び屋の無辺が殺害。密書も読まれて、「寅申」も奪われる。
    その犯人は誰なのか?

    ■落日孤影
    その犯人を鉄砲で殺害さ

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    2025年09月07日
  • ボトルネック

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    もしも自分が居なければ世界はどうなっていたのか…
    いないほうが良いと気付かされるたびにだんだん辛くなっていきそう

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    2025年09月06日
  • 栞と嘘の季節

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    ボトルネックの著者だったのと、良くSNSで見る表紙だったので読んでみました。

    どこを話してもちょいちょいネタバレになりそうなので一言だけ。

    必要な嘘を固める為に、不必要で脆い嘘が積み重ねられ、やがて崩れる。
    つまり健康の為に夜道を走っていたら車に跳ねられたという事(一言と布石を打って余計な一言をカジュアルに添えるスタイル)

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    2025年09月05日