米澤穂信のレビュー一覧
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ネタバレ青春だー(2回目)。
さて、この作品はレギュラー陣4名の成長・変化を描いたものになっていました。高校2年生といえば、高校生になって自身の裁量が大きくなり、気がつけば先輩という立場になり、それ相応の立ち居振る舞いを求められるようになるタイミングでしょう。
いやー、こんな時期が私にもあった…いやなかったな。
表題作「いまさら翼といわれても」はえるの人生の節目の一つとなりそうな出来事でした、どのような選択をしたのかはまだわかりません。私、続きが気になります!
…続編(古典部第七弾)はまだのようです。おい米澤穂信9年経っとるど。出したら新刊で買うから早う頼むわ。 -
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ミステリーも、ドラマである以上、物語だ。
読む側としては、そこに何らかの変化を期待する。
以下、ネタバレ含みます。
だから、悲しいなぁと思ったのが、表題作「可燃物」の結末だった。
犯人は、いわゆる防犯のための罪を犯す。
同じことが起きてはならない、という思いが動機になるパターンは、なかったわけではない。
私たち読む側も、その動機に共感したり、そのことが啓発になったりする。
けれど、その動機は、この話の中では取り上げられない。
そうして、彼の動機そのものは、いとも簡単に風化してしまって、彼の犯行だけが残される。
切なくて、難しい。
犯行を美化することが良いわけではない。
そうして、犯行だけが取り上げられた結果、心象の変わる事件だって、数多あるのだろう。
物語という枠組みを、私たちがどう読んで、受け止めているかまで掴まれているような。
そんな不思議な作品だった。 -
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読めば読むほど、ゾクゾクと鳥肌がたつ本でした。
上品な語り口に最初は戸惑うけど…短編なのにどの話も内容が濃く最後の方の文章で“うわぁ…確かにそうだわ”とか“なるほどね、そういう意味ね”と感嘆しました。
好きな話というかグッとこの本の世界観に引きこまれたのはやっぱり第一話のお話、そして衝撃を受けたのは他の方も書いてるけど四話目ですね。
もう一度記憶を消して読みたくなるそんな一冊でした。
読書サークル『バベルの会』をめぐる話だから物語に出てくる本のタイトル、作家、まだまだ自分の知らない本があって、これらを読んで知ったら気付くものや、また違った視点で読めるんだろうなと思いました。
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ミステリー三冠に輝いた、作者初となる警察×本格ミステリーの傑作。
群馬県警捜査第一課を舞台に描かれるのは、冷静沈着にして頭脳明晰な葛警部の存在です。百戦錬磨の強者刑事たちがひしめきあう組織の中でもズバ抜けた洞察力と思考力を持ちあわせ、事件の奥底に隠された真実を鋭く見極めていきます。
今作品は5編からなる短編集。どの短編も短いページ数でありながら非常に濃密な読み応えがあり、解説には「作中に散りばめられたヒントからたどり着くこともできる」とあったのですが、私はヒントに全く気づけず、完全にやられてしまいました。
職場の上司としては正直一番当たりたくないタイプかもしれません。しかし、その厳しさの裏にある仕事へかける圧倒的な責任感と熱量は見習うべきものがあり、ひそかに胸を打たれます。
短編としての完成度の高さはもちろんですが、この葛警部が難事件に挑む姿を、ぜひもっと長編作品としてもじっくりと味わってみたいと思わせる一冊でした。 -
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小市民シリーズ番外編第2弾。
小鳩くんと小佐内さんのお話がまた読めて嬉しかったです(^^)
1年生の冬から2年生の春にかけて2人が遭遇した4つの謎。
個人的に「倫敦スコーンの謎」が特にお気に入りでした。
調理実習でレシピ通りに作ったスコーンが生焼けだったのはなぜか。
これぞ日常の謎、という感じ。
謎を解くべく2人が訪れるお店のスコーンがとても美味しそうで、アフタヌーンティーが食べたくなりました。
最終章のラストは、『夏期限定トロピカルパフェ事件』へと繋がっていく幕引きで、シリーズを通して読んでいるファンとしては、あの夜祭の前日か!と少し嬉しくなりました。
まぁ『夏期限定〜』は結構物騒だし小佐内さんが危険な目に遭う巻なのであまり嬉しくなっている場合ではないのですが笑
一見するとほのぼの日常の謎系ミステリーでありながら、実は随所にピリッとした毒を孕んでいる、このシリーズ独特の雰囲気が好きです。
続編でも番外編でも、また新作読めるといいなぁ。