米澤穂信のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
米澤穂信さんのことは全く知りませんでしたが、泡坂妻夫さんを崇拝していることがわかりました。
泡坂妻夫さん一人に偏らないように心掛けたらしいが、泡坂さんの作品が次から次へと出てくる。
その中であえて1つ選ぶなら「乱れからくり」のようです。
この評価には納得する。
私自身の「乱れからくり」のレビューを見直したら、最初に「★5では足りないくらい面白かった」と書いてあった。
「妖女のねむり」「写楽百面相」「しあわせの書」「喜劇悲奇劇」「11枚のとらんぷ」「湖底のまつり」「旋風」「猫女」
文庫ならでは、と言う話をするなら外せないのが「しあわせの書」「生者と死者」のような仕掛け本。
その他「煙の殺意」「蔭桔梗」「ゆきなだれ」「竜田川」「写楽百面相」「死者の輪舞」「毒薬の輪舞」「からくり東海道」
と泡坂ワールドが止まらない。
短編作品のタイトルも多数出てくる。
「掘出された童話」は何回も出てくるが「亜愛一郎の狼狽」の中の一つだ。
「奇術探偵・曾我佳城全集」「泡坂妻夫引退公演」などの紹介もあり。
今「奇術探偵・曾我佳城全集」を読んでいるが、もう少し泡坂作品を読もうかという気になった。
「煙の殺意」「ダイヤル7をまわす時」も次に読む本の候補にした。
米澤穂信さんの本も何か読もうかと思い「満願」を候補にした。
読みたい本にしている「プレゼント(新潮文庫)」の7人の作家さんの一人に名を連ねていたので、こちらを先に読むことになりそう。 -
Posted by ブクログ
男子高校生二人の軽妙な掛け合いが楽しい青春ミステリー。
図書委員の堀川次郎と、背が高く皮肉屋で、どこか大人びた松倉詩門。馴れ合うことはないけれど、息の合ったやり取りが心地よく、二人の関係がとても魅力的だった。
図書室には「開かずの金庫の鍵の番号」「テスト問題の窃盗」「亡くなった先輩が残した本」など、学校生活や本にまつわるさまざまな謎が持ち込まれる。一見何気ない謎の中にも、人間関係や心の奥にある思いが隠されていて、最後まで楽しめた。
物語が進むにつれて松倉が抱える家庭の事情や秘密も明らかになり、爽やかな青春ミステリーでは終わらない、米澤作品らしいほろ苦さが残る一冊。読み終えたあと、松倉のことをずっと考えてしまうラスト。この続きが気になり、続編の「栞と嘘の季節」も読んでみたくなった。 -
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ネタバレデスゲームを彷彿とさせるクローズド・サークルもの。
ChatGPTに私の好みのミステリーの傾向を話して、オススメしてもらった知った作品です。あらすじを読んでものすごく惹き付けられて、購入。
あらすじから期待するものに十二分に応えてくれる内容だった。
クローズド・サークルはやはり、色々な登場人物のキャラクター性があってこそ!
徒党、派閥、対立、孤立、観察、疑心暗鬼……最高です。
私はミステリーを読んでると、前提知識のターンが必要なのも分かるが、長すぎると不謹慎にも「早く誰か死んでくれ!」って思ってしまうので、緊張感が常にあるのはとっても良かった。
そして主人公がミステリーの主人公として私が理想とするキャラクターだったのも嬉しかった。
皆をまとめあげるリーダー格ではなく、力自慢やガリ勉系でもなく、誰かにおもねるわけでもなく、かといって協調性はあり、切れ者とは見なされずむしろ暢気と評されるが、馬鹿ではなく、みんなが見落とすような事実を目に留める観察眼があり、機転も利く───────そんな主人公に、私は成りたい。
いや間違えた、そんな主人公を、私は欲している。
緊張感と続きを気になるのでページを読む手が止まらなかったし、とても理解しやすい文章と構成だった。
凶器と一緒に添えられるメモも、雰囲気が出ていて良かったね。
それらに書かれている作品を知らなかったので、ぜひ読みたいな。
気になるところがあるとすれば、せっかく登場人物にフォーカスが当たっていたのだから、犯人の動悸となった10億円の必要性は描いて欲しかった。
ちょっとそこは不完全燃焼。
それと、お金持ちの美人のお嬢様の来歴というか、正体が実は主催者側の人種だったよ〜ってことだと思うんだけれど、そこだけ急に、デスゲームが横行していてそれを開催したり出資したりするのが普通の世界線になってしまって、急に現実味なくなったな、と思ってしまった。
暗鬼館の中だから非日常なのであって、外に出たらむしろ生々しいくらい現実味があったりすると、面白いかなぁと素人ながらケチを付けてみたり。
構造の綺麗さやトリックを重視して、ミステリー自体の緊迫感が薄めの作品も多いなと思う中で、ページを読む手が止まらないというのはとても素晴らしいと思いました。
人気シリーズをバンバン出しているみたいだし、この作者さんの本読んでいきたいと思います。
今映画やってる黒牢城はもう買ってある。笑 -
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最初は「なんだこのタイトル。犬捜し専門?何それ?」って思ったし、正直ちょっと侮ってた。
とんでもない発掘本だったわ。
もうね、ごめんって言いたくなるくらい面白くてビックリした。
米澤さんの作品、片っ端から読みたくなったもん。
スイスイ読める文章が良いし、気になる謎も多いからついつい頁をめくってしまう。
リハビリがてら始めた探偵仕事(?)で紺屋の心境が変化していく様子も好ましい。
ワケアリ失踪人捜しと村で保管されていた古文書の解読。
一見、事件性なんて無さそうな二つの依頼が、まさかそんな風に繋がるなんて誰が予想できただろう。
ほのぼの系かと思いきや、予想外のところでヒヤリとさせられる。
他作品を読んでいる身からすると「さすがです。」のひと言。
そんでラストを《犬》で締めるところがまた良いんよね。 -
Posted by ブクログ
バブルがはじけて失意のうちに亡くなった父親と、立ち行かなくなった家業のために学費を払えず、大学を休学している芳光。
古書店を経営している伯父を手伝いながら居候している時に、ある女性から亡き父が書いた五つのリドルストーリーを探して欲しいと頼まれる。
金が欲しい芳光は、伯父に内緒で引き受けるのだが…。
ミステリの部分は、面白かった。
亡き父が関係した未解決事件の真相や、五つの作品に込められた想いを推理しながら読むのは楽しかった。
けれども、圧倒的に登場人物が、のっぺらぼうだ。
実家に母だけを残し、大学に戻れず田舎に帰る気にもならないという宙ぶらりんな状態の芳光が、依頼された物語を見つけることによって、何かを打開するのか、と思ったが特にそんなことはなく。
依頼した彼女も、父親が隠していた秘密を知って衝撃を受けたわけでもなく、何ならうっすら知っていたくらいだし。
伯父も、古書店を続ける意欲もなければ、畳むわけでもなく、甥を助けるわけでもないまま、パチンコ三昧の日々。
バイトの彼女も、作品として必要な人物だったかというと、特に必要もなく。
リドルストーリーの持つ読後のもやもや感を表現したと言われればそうかもしれないけれど、すっごく苦労して五つの掌編を繋いで一つの長編にしたのだろうに、あまり納得感を得られない読後でした。 -
Posted by ブクログ
この一冊にこの作者のこの作品。
どの作品も重厚でした。
贅沢な一冊です。
作家さんてすごいなぁ、と特に感じたのは
一話あたりのページ数です。
この短いページ数でこの内容を紡ぐことができて
さらには登場人物たちのキャラクターをたたせる。
どのお話も人物たちのキャラクターが現実にいるような
リアルさがある。
物語の構成もしっかりしていて、この頁数で
よく物語のまとめができるな。
と、そういう観点からもおすすめします。
一話がしっかりしているので、一話読み終わると
本を一冊読み切った感じがして、
次の話にすすんだとき前の話を思い出すのが
難しかったくらいです。
それぞれの作家さんの別の未読本に興味を
持つことができました。