小池真理子のレビュー一覧

  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    傑作ホラーを集めたアンソロジー。1993年以降に発表された全8編を収録する。「七つのカップ」の姉妹編。
    浮遊する水(鈴木 光司)
    猿祈願(坂東 眞砂子)
    影牢(宮部 みゆき)
    集まった四人(三津田 信三)
    山荘奇譚(小池 真理子)
    バースデー・プレゼント(綾辻 行人)
    迷い子(加門 七海)
    赤い月、廃駅の上に(有栖川 有栖)

    読み終えると、なんとなくじんわりゾクッとくる作品ばかり。さすが実力派作家の皆様だと感じる。

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    2024年04月12日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    ほろ苦さが秀悦

    ドラマでこの本の存在を知りました。

    豪華な作家陣と、歌詞そのものから情景が浮かびやすいユーミンの曲がどんなストーリーになるのか気になり、一気読みしました。
    多くのストーリーでのユーミンの歌詞の世界で表現されているほろ苦さが秀悦でした。

    もっとマイナーな曲を元にした第2弾が出ないかとひっそり期待。

    #共感する #エモい

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    2024年04月08日
  • 夜ごとの闇の奥底で

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    どんな結末が待っているのか?ドキドキしなから最後までイッキ読み。かなりサスペンスな内容ですが読後感は悪くない。

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    2024年03月30日
  • 無伴奏

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    自らの青春時代を振り返りつつ、楽しみながら執筆したと言う小池真理子の半自伝的作品「無伴奏」は、彼女が多感な時期を過ごした60年代終わりから70年代初めにかけての何処か張り詰めたような空気がヒシヒシと伝わってくる力作だ。主人公の響子が経験する胸が張り裂けんばかりの出来事には、思わず読んでいるこちら側も心を揺さぶられる。文中では、しばしばミック・ジャガーについて言及されるが、響子の恋人・渉と、彼と同居する友人・祐之介の関係性は、ミックとデヴィッド・ボウイのそれを彷彿とさせた。本編は、「恋」「欲望」と合わせ、著者の「恋愛三部作」と呼ばれるが、あとの二冊も久方ぶりに目を通したくなった

    (新潮文庫版に

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    2024年03月20日
  • 妖し

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    全編シンプルに怖い。どろどろしているわけじゃなくて、上品な怖さだけど、それ故に怖い…!作家さんたちがみんな巧みなんだな…

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    2024年03月19日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

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    最後がちょっと駆け足すぎたり、途中から全く出てこなくなった美村が唐突に出てきたり、いろいろ詰め込むあまり焦点がボヤけてしまってるとこもありますが、まあ面白かったと思います。

    ここ最近読んだ作品に女性主人公が多くてしかも皆完璧超人なんで凡人すぎる私からしたらちょっと感情移入しにくいとこもあったりします。
    女性特有の生きづらさを抱えてても完璧超人じゃんって凡人男性は思ったりします。
    40後半独身の身には耳の痛いお話でもありました。(女性に対する理解が足りないから独身なんですかね?もちろん左千夫には同情しませんが)

    あと初登場時30代のたづさんが話し方のせいで最初から最後まで終始おばあちゃんのイ

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    2024年03月10日
  • 二重生活

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    題材と、風景描写と、文体がとても好きだった。
    フランス文学には明るくなさすぎるけど、篠原教授が優しく教えてくれる(?)のですごく腑に落ちた。この教授ちょっとネジが外れてて良い。

    主人公視点で物語が進む中、彼氏などに対する認知がどんどん歪んでいってるのが地の文から伝わってきて良かった。この主人公は普通に頭がおかしい大学院生だと私は思うが、尾行が白熱してくるとこちらも興奮してきて、あれ私にもそんな異常性が...?なんて思って新鮮だった。尾行はしません。

    読み終えた率直な感想は「ひまで良いなあ」だった。

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    2024年03月16日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンのこの曲はこんな感じだ!という固定観念のムダさを ページの隅々から感じました。作家さんの想像力は やっぱりすごい。個人的に「春よ、来い」が好き。ライブ会場に足を運ぶ人々は 縁もゆかりもないけれど、誰かを必ず想っているんだなぁ〜と思う。だから ライブ後は しあわせ気分が満ち満ちに!贅沢な短編集で満足。ユーミンバンザイ!!(笑)

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    2024年03月08日
  • 唐沢家の四本の百合

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    ネタバレ

    妃佐子、勢津子、夏美に有紗。
    それぞれの夫婦感、愛情表現の違いがうまく絡み合い、それが四人の女性を巻き込み。真相がわかるまでハラハラする作品でした。
    最後に怖い表現があり後味の悪い作品との印象。
    それらも含め、面白かったです。

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    2024年02月29日
  • 贅肉 新装版

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    「贅肉」だけ既読だったけれど、どんな人でも加害者になるし被害者になる、たまたま今回のパターンではこうだっただけで次の瞬間には変わっているんだな…とつくづく感じました。
    面白かったです。登場人物たちの心はドロドロしてるんだけど、小池さんの文章だと気持ち悪さや醜さを感じず、薄気味悪さのほうが強い。悪意も。
    「贅肉」が改めて心に残ります。ラストの一文が良いです。
    「ねじれた偶像」も好き。この5人の今にも崩れそうなギリギリの関係がたまりませんでした。

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    2024年02月18日
  • 月夜の森の梟

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    静謐な空気の中で、果てしない喪失感に満たされた作品でした。というか、このエッセイ集の個々の作品はシチュエーションや時点が作品ごとに異なるのだけれど、どの作品を読んでも最後にはどうしようもない喪失感に襲われてしまいます。渦巻くような悲しみに沈んでしまい、結局最後まで読みきれませんでした。

    小池真理子さんのエッセイ集です。
    本屋さんの文庫の新刊を扱っているワゴンの中でひんやりと静かな表紙がその存在を主張しており、目が合ってしまったのでした。

    久しく小池さんの作品は読んでいなかったのですが、この作品を読んで小池さんに対するイメージが大きく変わりました。

    すでにかなり過去の話になりますが、小池さ

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    2024年02月17日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンの曲を題材にして描かれた短編集です。
    ユーミンの曲は、「春よこい」しか知らなかったので、他の曲も聴きたくなってすぐ調べて曲を聴きながら読んでいました!笑


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    2024年02月05日
  • 狂王の庭

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    男は庭を造り、女に捧げ、女はすべてをかなぐり捨てた。
    「僕があなたを恋していること、わからないのですか」昭和27年、国分寺。華麗な西洋庭園で行われた夜会で、彼はまっしぐらに突き進んできた。庭を作る男と美しい人妻。

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    2024年01月27日
  • 唐沢家の四本の百合

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    唐沢慎介の3人の息子たちの嫁と、後妻の美しい連れ子。4人の女性は慎介の別荘で彼の到着を待っていた。そこに不吉な速達が届く。連れ子が「昨日と変わらぬ今日」が破滅へと導く。

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    2024年01月27日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    江國香織さんの「夕涼み」と綿谷りささんの「青春リグレット」が読みたくて手に取った。夕涼みは、夫の行動にゾッとしたし、私だったらそんなズレた夫とは一緒にいられないと思った。「逃げたかったわけではない、が、逃げられないと思わされることは恐怖だった。竦むような、恐怖だった。」という言葉に共感。誰かに自分の選択肢を奪われたり、縛られたり、自分で自分を決められないことを、人は恐怖と感じるんだなと思った。そして誰にもその出来事は話せないことも、夫を含む周りにはいつまでも愛し合っている夫婦だと思われていることも、自分だけがこのザワザワした気持ちに気づかないふりをしていればいいんだと感じるのもわかる。老女たち

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    2024年01月21日
  • 神よ憐れみたまえ(新潮文庫)

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    文庫王国から。”墓地を見おろす家”しか読んだことがなく、必然的にそのイメージの作家だから、正直期待値は高くなかったんだけど、いやいや恐れ入りました。本作は、心に沁みる人間ドラマ。750頁の超大作ながら、本を置く能わずの展開の妙。倒叙ミステリ的側面を持つんだけど、そこを軸にした組み立てが、実に奏功している印象。あえて苦言を呈するとすれば、最終章がちょっと蛇足に思えるくらい。せめて直木賞受賞作くらい、読んでみようかしら、と思わされました。

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    2024年01月16日
  • 青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2

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    久しぶりに読んだ、小池真理子さんの作品。
    怪奇幻想傑作選というだけあって、なかなか雰囲気のある作品たちがズラリと並ぶ。
    ふんわりと(?)スーっと掻き消えるような、
    異様な雰囲気を余韻に残していくさまは、やはり不気味である。
    だが、なぜか不思議な美しさを伴う描写に、いつも惹き込まれていくのを改めて思い起こされた…そんな印象を強く待った。

    長編の『墓地を見おろす家』も私的にとてもゾワゾワしたが、こういった短編集もまた良いなと痛感。

    素敵な楽しい読書時間、持てました。

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    2023年12月30日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ユーミンの曲からイメージした短編集
    一流の女流作家ばかりなのでどの作品も興味深く面白かったし、贅沢だと思う。
    最後の「春よ来い」が1番印象に残った
    願いごとひとつ叶えられるとしたら、
    自分だったら何にするだろ?
    自分や身内、知り合い以外について願わないといけないという条件がつくと案外難しい。
    でも思いついたらきっとわくわくしそうで楽しい思考だなと思った

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    2023年12月11日
  • 日暮れのあと

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    主人公のほとんどが、もう若くはない女性で、おどろおどろしい話が多い。
    個人的には「白い月」が心に残った。
    赤の他人から知らされる、夫の心。奥ゆかしくて素敵。
    ひとりになった時の自分を、想像してみたくなる。
    とりあえず、次に「月夜の森の梟」を読みたい。

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    2023年12月05日
  • 妻の女友達

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    およそ四半世紀振りの再読。
    以前よく小池真理子氏の作品は読んでいて、久々に楽しく読み進め痛快な読後感でした。
    やはり、ちょっと今の時代には古いかな⁇と感じる描写はありました。

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    2023年09月11日