小池真理子のレビュー一覧

  • 怪談

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    全ての物語の主人公に人生が感じられるのがいい。怖さは控えめだけど物語の味わいを十分に楽しめた。それでも『座敷』は怖かった。

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    2021年12月06日
  • 二重生活

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    「文学的・哲学的尾行」の物語。
    この話を読んで、実際に全く知らない人を、
    ただただ尾行する楽しさは確かにありそうだなと感じた。
    人の生活の一部を安全な場所で覗き見ることは
    好奇心をそそられ、若干の優越感を得られると思う。

    「結局のところ、人は秘密が好きなのだ。
    彼が失いたくないのは、特定の誰か、ではなく、秘密そのものなのではないだろうか。」

    このフレーズは、秘密を抱えた人間は誰しも少しは考えることではないかと思った。

    秘密を抱えている人間は相手に対して猜疑心を持ちやすくなったり、
    尾行相手と自分の取り巻く環境の共通点を見出すと、自分は同じルートを辿っているのではないかと不安にかられるとい

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    2021年12月01日
  • 異形のものたち

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    ネタバレ

    じっとりとした怖さと寂しさ、なんとも言えない後味の悪さ、非日常なはずなのに、すぐそばにあるような物語
    自分が死んでることに気づかず、山の奥の家に住み続ける話と、あるはずのない歯医者で治療後、その歯医者の後味の悪い話を聞かされる話がお気に入り

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    2021年11月25日
  • 妻の女友達

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    3.7
    →短編集でサクサク読めました。どの話もゾクッとする女の恐さがあり、面白かったです。
    個人的には『転落 』と『 間違った死に場所』が印象に残りました。

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    2021年09月08日
  • 夏の吐息

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    「恋」や「愛」という言葉で言い表すことの難しさを感じるような不思議な空気が漂った作品だった。

    恋人になったから、結婚したから、体の関係を持ったからそこに愛が生まれるとは限らないし、愛はもっと果てしなく深いところにあるものなのかな、ともひょっとしたらもっと軽いものなのかなとも考えさせられた。

    表題作も素敵だけど『パロール』が特に好き。
    一つの作品の中から暖かさと寒さが同時に漂ってきた。
    「死」と隣り合わせにあるからこそ「愛」がより引き立って不思議な暖かさと痛さを放って魅力的なものになるのではないかと思った。

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    2021年08月26日
  • 怪談

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    「怪談」っていっても、最初からおどろおどろしいとか、ぞわぞわするとかではありませんでした。
    普通の小説のようにはじまり、気が付くとこの世のものではないものとの関わっているという感じでした。でも、やっぱり、心に何か残るお話ばかりでした。

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    2021年08月21日
  • 沈黙のひと

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    2012年刊行、小池真理子さんの長編小説。裏表紙の解説を見ると、離婚によって疎遠になっていた父が難病にかかって死に、娘が遺されたワープロ原稿などを発見しそこに父の心の叫びを知る、という話だというので、これこそ私が読むべき本、読んで号泣しなければ! と衝動的に買った。
     私も2年前に離婚して家族を失い一人娘と離ればなれになり孤独になった状態なので、まさに「身につまされる話」なのである。
     もっとも、本作では冒頭で死ぬ父親は85歳、娘は50代ということで、私にとっては30年以上未来の状況ということになる。
     本作は全然エンターテイメントではないし、恋愛小説でもなく、際だったストーリーもない普通小説

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    2021年08月12日
  • 異形のものたち

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    久々のホラー。アラフォーだけど怖いの苦手。これ読んだあと、鏡の前に立つのも怖い。

    小池真理子さんらしく、季節や情景描写が非常に美しく、目に浮かぶ。大好きな軽井沢も出てくる。

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    2021年07月21日
  • 贅肉 新装版

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    どの章も引き込まれた。大体こういうのは結末がボヤッとしてるものが多かったりするが、これはきちんと先のことがみえていてもやっともなく面白かった。

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    2021年07月19日
  • 怪談

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    ガチガチのホラーというよりは、日常に潜む不思議な体験、不気味な体験といった感じ。どちらかというと、恒川光太郎さん寄りのジャンルだと思う。
    一つ一つの描写というか、言葉選びが私はいいなと思った。なんとなく、全ての話はどこかで繋がっているのか、はたまた無関係なのか分からない感じも、『怪談』全体の醸し出す朧げな雰囲気と一致しているように感じた。

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    2021年07月16日
  • 異形のものたち

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     先日読んだ『墓地を見おろす家』がなかなか良かった小池真理子さんのホラー短編小説集。2017年刊行。
     やはり派手なところが全然ない木訥とした語り口で、しかしそれがホラー小説として成功している。地味な短編集なのだが、全6編のうち5編目の「山荘奇譚」が非常に優れており、最後の方のぐんぐんと迫ってくるリアルな感じが素晴らしい。
     全体に目立つものはないが、じわじわと味わい深く、ホラー小説集として成功していると思う。

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    2021年07月15日
  • ノスタルジア 〈新装版〉

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    妻子ある父の友人と恋に落ち、そして、最後を看取った主人公。彼との日々を大切にしながら、古い借家で過去の思い出と過ごす。そこへ、死んだ彼の息子が訪ねてくる。憎まれるべきはずが、思い出を語り合ううちに、自然に恋に落ちる二人。それはとても美しい日々で、丁寧に、ひとつひとつ、織り込む様に暮らして行く二人の恋を応援してしまうのですが、途中から疑問が…。恋とは、何と苦しいものか。心に沁みます。

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    2021年07月06日
  • 妖し

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    印象的だった作品

    ANNIVERSARY/村山由佳
    真珠星スピカ/窪美澄
    李果を食む/阿部智里
    かぐわしきひと/乾ルカ
    喪中の客/小池真理子

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    2021年05月31日
  • 殺意の爪

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    私はミステリーを読む時は大抵、犯人を推理しながら読むのですが、この作品は出てくる登場人物が皆怪しい!
    一見すると怪しくは無いのですが、犯行理由や状況をふまえて考えると、この人なんじゃないか?いや、やっぱりこの人か?と二転三転する展開にハラハラしっぱなしでした。
    結局終盤まで犯人は分かりませんでしたが、面白かった!

    ミステリーの部分もですが恋愛小説?の要素もあり、とても楽しめました。
    今から30年程前の作品ですので、連絡先の交換は自宅の電話番号と住所(今だったらまだ親しくもない相手に、住所を教えたりなんて考えられない)その当時の人達の恋愛模様と現在とを比べながら読むと、何だか新鮮な気持ちにも

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    2021年05月26日
  • 妖し

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    以前読んだ妖のアンソロジーと同じかと思いきや少しテイストが違った。
    でもどれも一通り面白かった。

    その中でも武川佑さんの短編が素晴らしかった。
    日本史に明るくない私が読んでも目が離せない凄まじい熱量。読めない字も吹き飛ばすほどの強風がふく文章。本を持つ手が肘まで熱くなるような引き込まれ方をする物語に久々に出会った。まるでVRの映像を観たような読後感。

    うーん、アンソロジーにハマりそうだな。

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    2021年04月19日
  • 怪談

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    あちら側の世界とこちら側の世界はいつも、目に見えないところでつながっていて、そのつながっていることに気づくことができた人だけが、還ってきた人と再会を果たすことができる。

    ちょっと怖いけど理解不能ではない、な。

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    2021年03月28日
  • 妖し

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    ネタバレ

    特に「マイ、マイマイ」と「李果を食む」が印象に残った。

    マイ、マイマイ
    過去の体験は今の自分を作っている。その事実を物理的なものに例えて、体からぽろっと抜け落ちる表現がおもしろかった。
    自分が持っている価値観に案外無自覚だったりするよなと思った。

    李果を食む
    兄弟それぞれの事実に基づいた認識が、同じものを見ているはずなのに、捩れの位置みたいに全く違うものとして突き進んでいく感じ、徐々にどれが真実が分からなくなる奇妙さが読んでいておもしろかった。

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    2021年03月20日
  • 二重生活

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    「文学的・哲学的尾行」の話。
    いつも冷静で、取り乱さずありたいと願いそれを実践する珠だけど、本当は人並みに?それ以上に?いつも不安で、秘密の裏にある真実が気になって。
    ありもしない妄想をもくもくと膨らませてしまうの、めちゃ気持ちわかる

    210206

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    2021年02月07日
  • 欲望

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    幻想と現実
    そして肉体と精神の乖離…

    小池真理子さんの本は独特の世界観があるなぁと思いました。

    気だるいような感じもしますが、ダラダラしている訳じゃなく。

    精神で結ばれるのってすごく幸せなことなんじゃないかと私は思います。

    これを機にもっと小池真理子さんの本を読みたくなりました。
    もう一度『恋』を読み返そうかな。

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    2021年02月05日
  • 千日のマリア

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    今回の8つの短編ではまっとうではない歪んだ男女関係も登場しますが小池さんの美しい文章と淡々と静謐に流れる独特な空気感の中ではそれすらも自然に思えて来ます。

    表題作の「千日のマリア」では妻とその母との関係を持つ男、秀平が描かれていますが歪んだ関係の中にも人間の脆弱さや哀しみを感じ、切ない気持ちになりました。

    どの短編も決して派手ではないけれど趣があり会話1つ1つを取っても登場人物の表情が浮かび上がる様でした。

    装丁の美しさもいつも楽しみの一つとなっています。

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    2021年02月04日