小池真理子のレビュー一覧

  • 冬の伽藍

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    ネタバレ

    唯川恵が解説を書いている。
    「この美しい結末に、涙することのできる自分が嬉しかった。
     大丈夫,私はまだ失ってはいない。大切なものを感じる力をちゃんと持っている。
     私がこの「冬の伽藍」で感じた感動を、今,読者のみなさんと共有していることをとても光栄に思う。」

    うまい。この文章を読んだら,唯川恵の書いたものが読みたくなってしまう。

    作家は、他の作家のよいところを見つけた時に,その作家自身も伸びるのかもしれない。違う方向へ進みながらも、別の方向も良いと思えることに自信が涌くのだろう。

    「冬の伽藍」は第一部は目をつむって、黙々と読み進み,
    第二部の手紙の部分まで辿り着くことが大切。
    第二部の

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    2012年11月05日
  • 怪しい隣人

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    ネタバレ

    短篇六話
    「妻と未亡人」
    「家鳴り」
    「終の道づれ」
    「寺田家の花嫁」
    「本当のこと」
    「隣の他人」

    「妻と未亡人」は,誤解なのか,詐欺なのか。結末が悲惨すぎるかも。

    「家鳴り」は、家にまつわる話題。
    短篇なので、結末が唐突なのは仕方が無いかも。

    作者は文学者なので、余韻を残す為に説明はしない。

    「小説すばる」に1993年から1994年に掲載。

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    2012年12月29日
  • あなたに捧げる犯罪

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    ネタバレ

    標題は小説推理のシリーズ名とのこと。

    各短編の標題は、
    菩薩のような女
    転落
    男喰いの女
    妻の女友達
    間違った死に場所
    セフィーニ 終幕
    で読み切り。

    「あとがきに代えて」がある。

    他の短編集に出ているものもあり、ちょっと恐い話もある。
    男喰いのように因果関係が不明確な場合もある。
    間違った死に場所のように、そこまでやるかという話もある。

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    2012年11月04日
  • いとしき男たちよ

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    ネタバレ

    日刊スポーツ西部版 九州
    毎週1回の連載。

    毎回読み切りで、友人のネタを使ったとのこと。
    そんな恐いこと。
    結構際疾い話題もあり、友達どうしであれば、誰のことかばれてしまうはずなのに。

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    2012年11月04日
  • 肉体のファンタジア

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    ネタバレ

    「骨」「指」「歯」「目」「背中」「舌」「毛」「爪」などなどの18節の見出しをもった評論集。
    映画
    ツゴイネルワイゼン
    あの胸にもういちど 原作 オートバイ(マンディアルグ)
    ピアノレッスン カイテル
    愛と時のアレゴリー ブロンツイーノ作
    ジュテームモアノンプリ ジェーンパーキン セルジュゲンズブール
    エイリアン

    文学
    美徳のゆらめき 三島由紀夫
    案山子 水上勉
    翼 三島由紀夫
    水の翼 小池真理子


    鏡を見るヴィーナス ディツアーノ

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    2012年11月01日
  • 死者はまどろむ

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    ネタバレ

    坂東眞砂子さんが解説を書いている。
    日本的な恐怖小説。
    「日本人の皮膚感覚を大事に」という表現が丁度よい。

    こんな恐い話は、日本人でないと理解できないかも。
    隠れキリシタン。
    ミイラ。
    という、非日本的なものと日本的なものの、日本的な融合。

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    2012年10月31日
  • 瑠璃の海

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    ネタバレ

    「エリカ」と「瑠璃の海」を同時に読んでいます。

    エリカの感想には
    小池真理子の書きたかったこと。
    日常にありえる設定で、どの方向へ進むかではない。
    どの方向へ進んだとしても、そこにあるのは日常であるということ。

    設定そのものに対する見方を提示している。
    描写の旨さは、旨いことがいいことなのではなく、日常的である枠に収めてしまうところがいいことなのではないか。

    小池真理子が書きたかったことはそんなことではないかと思う。
    と書きました。

    瑠璃の海も全く同じ文脈で読んでいます。
    進んだ方向に疑問を投げかける方も見えます。

    物語なのだから、そちらに進んだらという仮設だと思って読まないと,疲れ

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    2012年10月21日
  • エリカ

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    ネタバレ

    小池真理子の書きたかったこと。
    日常にありえる設定で、どの方向へ進むかではない。
    どの方向へ進んだとしても、そこにあるのは日常であるということ。

    設定そのものに対する見方を提示している。
    描写の旨さは、旨いことがいいことなのではなく、日常的である枠に収めてしまうところがいいことなのではないか。

    小池真理子が書きたかったことはそんなことではないかと思う。

    「瑠璃の海」と並行で読んでいた。

    エリカが積極的な人との出会いの場合で、
    瑠璃の海が後ろ向きな人との出会いの場合を
    模擬実験した結果の例だと見ればいいかも。

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    2012年10月24日
  • 彼女が愛した男

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    ネタバレ

    推理小説として逸品。
    全く著者に騙されていた。

    ネタバレの記事は読まずに読む事をお勧めする。

    人間として、どう生きるのがよいのか。
    考えさせられた。

    小池真理子が、表現の細部に気をつかうだけでなく、大きな話題をさりげなく忍ばせて行くことが旨い。

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    2012年10月20日
  • 青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2

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    1よりすごい怖い話が多かったのですが!!ひい!!朝読書の間、一人でひぃひぃ怖がっておりましたよ。

    生きがい
    人を世話することが生きがいの女性。彼女は、飛行機事故で夫と子供を同時に失って以来、生きる気力を失っていた。そんな時、彼女の管理するアパートに住む、息子と良く似た大学生が、風邪をひいて寝込んでしまう。
    彼女は献身的に彼を看病し、久しぶりに生きがいを見つけるのだが、その結果、思わぬ事実に気がついてしまう。

    青い夜の底
    売れないシナリオライター。今回の原稿も没を食らい、愛する女とはしばらく連絡が取れていない。無気力になった主人公の目の前に、数週間ぶりに彼女が現れる。しかし、彼女が連れていく

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    2012年10月18日
  • 記憶の隠れ家

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    ネタバレ

    なんらかの家にまつわる記憶短編集6話。
    刺繍の家
    獣の家
    封印の家
    花ざかりの家
    緋色の家
    野ざらしの家
    解説は結城信孝

    「刺繍の家」は、結末の説明が十分にないところが恐い。読者がいろいろかってに想像できる。
    「獣の家」は、「キノコ」の家と呼んでもいいかもしれない。結末が恐すぎ。
    「封印の家」は、義母の愛情か,自分の思い込みか、家族について考えさせられる。
    「花ざかりの家」は、女性が気が狂う話でちょっと苦手。
    「緋色の家」は、推理小説はこうじゃなきゃというような展開。「
    「野ざらしの家」は、父親と娘の関係がいま一歩理解できていない。ある意味恐い。
    この本は、恐い,本当に恐い。

    あとがき、解

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    2012年11月04日
  • 美神

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    ネタバレ

    一人の女性の9,17,22,26,30,35歳を扱った6編の短編集のようなもの。
    父と義理の母とその連れ子の義弟の4人家族。

    1回ごとに、男性の主人公は異なる。
    最後に最初に出会った男が弁護することになる。
    結末は悲しい。

    小池真理子がこの本で言いたかったことは、なんだろう。
    記憶の断片の模細工が織りなす美なのだろうか。

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    2012年10月16日
  • 一角獣

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    ネタバレ

    超短編集(ショートショート)8話

    こんな花あらしの日の午後は
    月影の中で
    石榴(ざくろ)の木の下
    雨の朝
    闇のオンディーヌ
    一角獣
    妖かし
    光きらめく海
    あとがきにかえて

    日常生活を書かせたら,こんなにすごい作家はいないかも。
    怪しげな話も日常生活の一小間にすぎない。

    あとがきにかえて、では、掌編小説から短篇小説まで集めたとのこと。
    掌編小説は20枚。短編小説は60枚。なるほど分類があるんだ。

    銅版画が1話に1枚づつ。
    紙が薄いので裏は白紙。

    初出は2000年から2002年。

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    2012年10月14日
  • 浪漫的恋愛

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    ネタバレ

    恋愛小説が嫌いな方へ。

    違う視点での読み方。
    家族の交通事故死と自殺という2つの事象に立ち会った女性が、どう生きて行くか。

    自殺した母と同じ年代になり、当時の母の感じたことをなぞる。
    違いは子供がいるかどうかだけ。

    主人公に子供がいたら、これほど冷静な描写にはならなかったのかもしれない。

    小池真理子の主題は「行きて行く」こと。
    答えは書いていない。

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    2012年10月13日
  • う わ さ

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    ネタバレ

    短編集4話

    独楽の回転
    災厄の犬
    ひぐらし荘の女主人
    うわさ

    日常生活に潜む罠。
    冒険と犯罪の境界に挑む。

    まえの2話は他の本ですでに読んでいた。
    短編集の一覧を作らねばと思った。

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    2012年10月14日
  • ひるの幻 よるの夢

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    ネタバレ

    短編集

    夢のかたみ
    静かな妾宅
    彼なりの美学
    秋桜の家
    ひるの幻 よるの夢
    シャンプーボーイ

    解説は張競
    中国でも受け入れられるが,中国に書き手がいないかもとのこと。

    シャンプーボーイはやや気合い抜けかも。

    全体では作家の話がでてくるところが面白いかも。

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    2012年10月12日
  • 短篇セレクション サイコ・サスペンス篇1 会いたかった人

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    ネタバレ

    恐怖小説短編集。

    会いたかった人
    倒錯の庭
    災厄の犬
    3話。

    巻末エッセイあり。
    単行本は結城信孝が解説を書いている。

    子供を生まないと誓い合った話。
    恐すぎて結末が読めない。

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    2012年12月15日
  • 青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2

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    ネタバレ

    解説 新保博久。編集を担当している。

    小池真理子の幻想恐怖小説は、恐いだけでなく,美的な感覚がある。
    終わり方も苦しいだけでなく、悲しい,わびしい,寂しいなどいろいろ。

    ありきたりでないところがよい。

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    2012年10月09日
  • 夜ごとの闇の奥底で

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    ネタバレ

    解説 吉野仁 によれば、
    心理サスペンスであり、モダンホラーだとのこと。

    たしかに、心理不安,現代恐怖ということばはよく似合う。
    妹が事故で人を殺した時,不安さえなければ、すぐに救急車を呼び,
    必要があれば警察が来るだろう。

    不安だからこそ、冷静な時になら取れる行動が取れない。

    山奥のペンションの親娘も同様だろう。
    不安だからこそ、男を監禁しようとする。

    現代社会の心理の裏側を描写している。

    最後は裁判の陳述を台本風に描写しているのは一工夫なのだろう。

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    2012年10月06日
  • 蔵の中

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    ネタバレ

    大きな家に嫁いだ女性の物語。
    蔵の中に冷蔵庫がある。

    最後まで読んで,推理小説ではなく文学なんだろうなと思いました。
    結末はいろいろ考えられ,小池真理子の本を半分以上読まないと,推測できないかもしれないと思いました。

    1 冷蔵庫の中身はすでにない
    2 冷蔵庫の中身は別のもの
    3 その後冷蔵庫の中は空になる
    4 その後冷蔵庫そのものがなくなる
    5 関係者がいなくなる

    何がどうなるか、続編を読みたいのは推理小説慣れしているのかもしれません。

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    2012年10月05日