小池真理子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
長年連れ添った伴侶を亡くした小池真理子さんの喪失の日々を綴ったエッセイ。全50話、1話3ページほどの短いもの。軽井沢での静かな日々、夫婦喧嘩や2人で笑い合ったこと、自身の幼い頃の思い出、様々なことが書かれているが、それは全て失った寂しさにつながっていく。
時間は癒してくれないし、誰かと昔のように笑うフリはできても、昔と同じように笑うことはできない。
日常のどこを切り取っても、思い出と寂しさが詰まっている。
美しい文章で、時に豊かな自然の風景を描きながら、言葉にしない寂しさが切々と伝わってくる。
自分もいつかこんな思いをするのか、またはさせるのか。
まだ経験したことのない寂しさが怖くもあり、 -
Posted by ブクログ
小池真理子さんと藤田宜永さん二人とも好きな作家である。
小池真理子さんの新刊がでないな〜っと感じていたら藤田宜永さんの訃報が…
この本の単行本がでたときはなぜか手を出せなくて…今回文庫化したのを知り手にいれ一気に読みました。喪失感を小池真理子さんらしく書いていました。
藤田宜永さん、お疲れさまでした。そしてありがとう…訃報をきいてまだ私の本棚には未読の本があります。私も喪失感がやわらぎ始めたら手にとりますね。
水面に石を落とし波紋がひろがり、いつかはまた静かな水面にもどるけど落とした先の石の深さは人それぞれ。忘れることはできず、かえって私の身体に残り頭の片隅にくっきりと残る。悲しみは消えない -
-
Posted by ブクログ
まさしく傑作揃いというしかないホラーアンソロジーです。全部再読だけれどどれもこれも全部素敵すぎる一冊でした。
なんといっても綾辻行人「バースデー・プレゼント」が最強です。これは今まで読んだすべての作品でトップ1だと思っているし、そもそも私がホラーとミステリにどっぷりハマるきっかけになった一作なので、何度繰り返し読んでも飽きることがありません。おぞましく、美しく、そしてどこかしら穏やかで静謐な印象が強く残ります。
鈴木光司「浮遊する水」、三津田信三「集まった四人」は本当に怖くって、嫌。ホラーは怖くても楽しいと思えるものが多いのだけれど、こういう質の怖さは本当に嫌。なのだけれどもちろん大好きです。 -
-
-
Posted by ブクログ
あぁ〜、やっぱり小池真理子さんは、良いわ!すごい事件が起きるとか、犯人探しとかなくても、もう、グイグイと読まされてしまう。小池真理子さんは、美しい文を書くけれど、それは決して女らしいとか綺麗とかいうことだけではなく、丁寧さと、深みのある力強さと、リアリティがあるので、恋愛ものでも、ミステリーでも、ホラーでも、良い意味で、品の良い味わいがあるのです!
私自身は「何もかも捨てて見知らぬ地へ行く」ということをする勇気もないし、幸い、逃げなきゃならない事情に陥ったこともないけれど…。それしか選択はないと思えるほど…だけど、死ぬことは絶対考えない、という主人公の泉の心情に、終始いろいろと感じながら読ん