小池真理子のレビュー一覧

  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    色々な作家さんの作品が読めるホラーアンソロジー。
    怖かった…!
    特に今邑彩さんの「鳥の巣」、小池真理子さんの「ゾフィーの手袋」は、後半にかけて恐怖がヒタヒタと迫り来てゾッとした。
    岩井志麻子さんの「依って件の如し」は、怖さよりも文章のリズム感と情景描写が美しすぎて感動させられた。
    もっとこの人の作品を読みたいと思った。
    もちろん田舎の陰鬱とした雰囲気漂うホラー要素もあるのでしっかり楽しませてくれた作品だ。

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    2022年07月16日
  • ひるの幻 よるの夢

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    儚い夢のような幻のような、不思議な気持ちになるお話。小池さんの美しい日本語に泣きそうになる。
    再々読。

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    2022年06月11日
  • 望みは何と訊かれたら

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    ネタバレ

    大好きな小池真理子さんの作品。
    学生運動の時代を舞台にしてます。
    沙織が秋津に出会うまで、出会ってからのこと、離れてからのこと。情景的にも心情的にも細かく書かれていて主人公になりきって読み進めました。

    小池真理子さんの作品を読むたびにこんな身を焦がすほどの恋愛をしてみたいと思います。

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    2022年06月07日
  • ふたりの季節

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    詳しくは覚えてないけど、年の差恋愛系だったはず。描写がリアル、女性的、そしてストーリー展開が刺さる。女性におすすめ。

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    2022年05月08日
  • 冬の伽藍

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    初めて小池真理子さんの小説を読んだけれど
    情景描写が細かくすぐに引き込まれていった。
    まるで軽井沢の銀世界にいるようで
    私が悠子でも全く同じ道を辿る気さえした。。。
    所々切なくて胸が締め付けられるような場面があり
    最後は悠子を思う摂子の友情に涙。

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    2022年05月04日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

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    律子さん連作は、あれ?これどこかで?と思いながら読んでいたが、著者自身があとがきで書いているように、『神よ憐れみたまえ』の原型と言えるね。

    どれもよく出来ていると思うけれど、『恋慕』『年始客』『やまざくら』あたりが特に◎。

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    2022年04月20日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

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    小説のみならずエッセイも収録された怪奇譚傑作選。小池真理子さんの短編ホラーって結構読んでる……って思っていたのですが。「律子慕情」「午後のロマネスク」って、ただの恋愛小説だと思って完全に読み逃していました。不覚。
    特に「律子慕情」に収録されている「恋慕」「花車」「慕情」が素敵。死者の霊が登場するのでホラーとは言えますが、全然怖くないの。むしろこういう現れ方ならしてほしいと感じてしまいます。どこまでもさりげなく現れ、ただただ見守りそして消えていく愛おしい死者の姿がこれほどまでに静謐に描かれている作品ってなかなかないのでは。そして最近「神よ憐みたまえ」を読んだところなので、そちらとの符合にも「おっ

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    2022年03月31日
  • 感傷的な午後の珈琲

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    小池真理子さんの代表作はほとんど読んでます。どの作品からも感じられる、鋭い心の機微や美しい情景描写、匂いや温度は、小池さんが過ごしてきた幼少期や思春期の家族との思い出。大人になってから出会った、魅力的な作家たちとその別れ。愛しい生き物たちからヒントを得て、作られているのだなぁとしみじみ感じた。作ること、食べることの章では、小池真理子さんという女性が身近に感じられた。面白かったです。これからも作品、読み続けます。

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    2022年03月20日
  • 恋

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    再読です。
    著者が配偶者を亡くし、それを綴ったエッセイが話題になっていたころから著者のことがなんとなく心配で、でも、そんな辛いエッセイを読む気にはなれず、本棚に合った直木賞作品を再読することで折り合いをつけました。意味ないけどね。

    著者のことを初めて知ったのはまさにこの小説で、当時はかなりインパクトがありました。
    その後も著者の本は何冊か読みましたが、本書を超えるものはありません。

    再読でも、軽井沢の風景描写が美しければ美しいほど不穏な気持ちに拍車がかかってゆくという読者の誘導は絶妙だと感じたし、70年代の学生闘争の象徴である浅間山荘事件の終結が奇しくも主人公の官能的な世界の終焉と同時にや

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    2022年01月27日
  • 恋

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    一言で言うならは、すさまじい本です。
    これほど力のある作品と出会えることは、一生のうちにそうたくさんはないだろうと思うほどです。
    作品に描かれることになるテーマもさることながら、最初から最後まで、ことごとく予想を裏切る展開が続き、特に後半は息をするのを忘れそうになります。
    情景・心理描写の生々しさも、自分がその世界に飲み込まれたような感覚になります。
    最初にどんな事件であったか、表面的な事実は語られている、いわゆる「サスペンス」でありながら、これほど最後の最後まで真相が分からず先へ進まずにいられない作品には出会ったことがありません。
    直木賞受賞という事実が霞んで見えるほどのとてつもない傑作です

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    2022年01月27日
  • 怪しい隣人

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    面白い。イヤミス。本当に嫌な気持ち!本当に読後感最悪!救いない。でもそれがいい。読んだあと数日、色んなこと考える……

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    2021年12月21日
  • 夏の吐息

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    《死を背景としつつ、それに抗う生を、いっそう鮮やかに浮かびあがらせている。》

    男と女の話ではあるが、(男と女と言っても、死んだ友達の不倫相手だったり、偶然知り合ったかなり若い男だったり‥)それぞれの人生が、短編ながら読みやすくまとまっている。どの話の終わりも決して悲観的でなく、ポジティブな読後感に浸れる。

    最後の春爛漫は小池真理子さんらしからぬ、男と女な友情が描かれていて、意外な感じがした。幼なじみのカズは、決して恰好よくはないけれど、関西弁と笑顔がよく似合う、死んだ妻を愛するあったかいイイ男とみた。40、50歳になっても続く男女の友情って、すっごく憧れる。

    全編を通して、透明感が

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    2021年10月18日
  • 会いたかった人

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    面白かったけど怖かった!
    嫌だった!!やめてー!!って思いながら読んだ。文章がいい。ストーリー展開もいい。読み返したい。

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    2021年10月04日
  • 怪しい隣人

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    最近小池真理子さんの本にハマってて、これも一気読みした。
    「寺田家の花嫁」が一番面白かったかも。
    え?そう来る???ってなって衝撃的な展開だった。

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    2021年08月14日
  • 感傷的な午後の珈琲

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    「大小の嵐をくぐり抜けつつも、人生を誠実に生きてきた人だけに神が特別に与えてくれる本物の力、本物の感受性、本物のやさしさ」という言葉が印象的だった。それは無理でも、少しでも近くにいきたいな、と思う。

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    2021年08月12日
  • 危険な食卓

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    ネタバレ

    父が昔に買った本で随分色褪せていたけど、暇だったので読んでみた。
    ゾクゾクする内容ばかりでページをめくる手が止まらなかった。「囚われて」は特に面白かった。まさか全部幻想だったとは、、、( °_° ) 最後の最後まで目が離せない展開が素晴らしい!

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    2021年08月10日
  • 泣かない女 短篇セレクション ミステリー篇

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    短編だけれどどれも読後はオチがあり、うなるような感じが味わえる。『鍵老人』はタイトルからどんな内容かと思ったらドキドキちながら最後はなんだかホッとするというか不思議な感覚になった。あまり長いミステリーよりもこのくらいの短編が今しっくりくる。再読しても楽しめそう。

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    2021年07月12日
  • 無伴奏

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    本作は、作者の小池真理子氏が、1960年代に仙台のある女子校に転入し、自身とその時代を下敷きにして書いた物語である(あとがきより)。
    実は私の母が、その当時、モデルとなった女子校の生徒で、在学中の小池さんのこともよく覚えていた。ちなみに母は小池さんより2学年下で、学生運動が最も高揚していた時期に入学したという。
    作品と合わせると、主人公・野間響子が、制服廃止闘争委員会の委員長になったのが高2生で、母は中3。響子もこの時がいちばん『闘争』として、反戦デモやアジビラ刷りに加わり、その渦中にいたが、渉と祐之介、エマらとの出会いにより、運動から徐々に疎遠になっていく。
    高3生の頃には、予備校と学校をサ

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    2021年05月06日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクション。というだけのことがあって、本当にもうどれをとっても大傑作のホラーアンソロジーです。お気に入りがどれかだなんて選べません。もう全部大好きすぎる作品でした。
    ほぼ既読だったので、雰囲気に浸りながらじっくりと再読。福澤徹三「五月の陥穽」だけ未読だったかな。これ、凄まじく怖かったです。リアルな恐ろしさというのでは一番だったかも。こんな状況には追い込まれたくないものです。

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    2021年04月15日
  • 沈黙のひと

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    最初から最後まで何度も泣かされます。

    自分の父はこの小説に登場するパーキンソン病とは異なる病でしたが幾度となく自分の父を想い出し辛く、悲しく、そして泣けました。

    いつもながらの丁寧な文章で一字一句読み漏らす事がない様にじっくり読みました。

    最後の著者の短いあとがきを読んでそこで絶句しました。
    著者のお父様がモデルであったと知り、更に感慨深い気持ちになりました。

    読んでいる間、フィクションの様でありながらも、どこか実在する物語の様な感情に陥ったのも納得が行きました。

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    2021年01月27日