小池真理子のレビュー一覧

  • 欲望

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    ネタバレ

    再読。

    大人の恋愛小説。男と女が一緒にいるには体だけではないってこと。相手が性的不能であっても、精神のエクスタシーが得られればそれでいい。ハッピーエンドであったらもっと嬉しかったけど。そこが小池真理子らしいところなのだけど。

    昔、初めて本作を読み深く感銘したのを覚えてる。が、こんなの読んでるの?と官能小説扱いされ、私のことをいやらしい目つきで見た友人。まだまだこいつは稚拙だなと思った。精神的にも肉体的にも。

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    2013年12月26日
  • 夜の寝覚め

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    抱えている傷をなぞるように語り始めているのに、話が進むにつれ、主人公が傷口に爪をたててえぐっていく感じが好きです。

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    2013年12月23日
  • 懐かしい骨 新装版

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    ミステリーと恋愛小説がmixしたような作品。余韻を残して終わるところは流石。死人に口無しというがまさにその通りで、両親や家の思い出を最後まで壊さないように胸の内に秘めたまま残された人生を生きる子どもたちの人間模様は良かった。

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    2013年08月28日
  • 虹の彼方

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    読み進めていく中で、きっとラストは・・と予想していたのが良い意味で裏切られた。それにしても凄まじい恋。自分には絶対ないなあ。

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    2013年06月23日
  • 妻の女友達

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    はじめて読んだ小池真理子さんの作品。
    そして貧弱な私の読書経験のなかで最も私を震え上がらせた一冊。
    早く続きが読みたくてたまらない、でも夜は怖くて本を開くことさえできない。
    そのため通勤電車の中や、お昼休みに読み進めました。

    現実がこうだとは信じたくありませんが、女の怖さを垣間見た気がします。
    無知な私はタイトルからエロスを感じたのですが、開いてみると日常に潜み膨らむ殺意をリアルに読者に思い描かせる文章です。
    タイトルで私を誘っておいて、内容で震え上がらせた小池さんは私にとっての魔女ですね。笑

    また女性の怖さを知ると同時に、男性として殺意を抱く主人公にも共感してしまったので
    私の中にもこう

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    2013年06月02日
  • 狂王の庭

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    読んだのに、少しとまどって感想を書き忘れていました。
    小池真理子にまだ馴染んでいなかった頃に読んだ。
    何が書きたいのか、この作品だけでは分かりませんでした。

    100冊くらい読んで、ようやく何が書きたいか、
    分かりかけてきました。
    人について書きたいのだと。

    なぜ、ではなく、どうやって 生きて行くのかに焦点が当たっているのだと。

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    2013年03月24日
  • 欲望

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    初めて読んだ恋愛小説。
    良かった。冒頭の主人公が書店で本を買う場面から、のめり込んで読んだ。回想録ぽい進め方が、良かったのだと思う。
    ミステリー小説以外で、貪るように読んだ本は初めてだった。
    また三島由紀夫との絡みもよく、ラストの余韻の残しかたなど最高だった。
    初めて読んだ恋愛小説が、あまりにも良すぎた為に、なかなかこの作品を越える小説がなく、今はすっかり以前のように恋愛小説を読まなくなってしまった。
    三島由紀夫の作品は、読んでみたくはなったが。

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    2013年03月02日
  • 蠍のいる森

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    ネタバレ

    結末が怖かった。
    ひょっとしたら、うまくいかないのではないかとはらはらどきどきしながら読みました。

    なるほど、そうくるかというところもありーの、
    最後に向けて、筋が絡み合う。

    無駄な摩擦を避けながら、話は最終局面に。
    人生いろいろというが、因果応報ともいう。

    1月ぶりの小池真理子の作品に、すごいなと思う。

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    2013年02月25日
  • 恋

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    ネタバレ

    女子大生とある夫婦との3人の関係を描いた物語。活動家の男子学生と付き合っていた中で出会った、不思議な夫婦。とても仲はよいけれど、お互いにお付き合いをする彼女や彼氏がいるという夫婦。
    よく言う三角関係とは異なり、三人で過ごす時を重ねる中で、三人がひとつとなり、結びつきが布美子の心を揺さぶり、悲劇へとつながっていく。

    最後の最後に、夫婦の現在の姿が描かれていることで、今もまだ布美子の思いは息づいているんだと分かり、胸がいっぱいになった。読んで決して汚らわしい感じやいやらしい感じが一切そぎ落とされて、美しい「恋」の姿を見た気がした。

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    2013年02月25日
  • 第三水曜日の情事

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    掌編恐怖推理小説20話。

    解説を阿刀田高が書いている。
    小池真理子があとがきで、アメリカを舞台にした理由を書いている。

    恐い話が多いが、嫌な話ばかりではない。
    抜けるような爽快さか、暗い笑いがおきるか。

    結末が様々なので、予想をいつも裏切られる。
    だから推理小説と言えるのだろう。

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    2013年02月04日
  • あなたから逃れられない

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    ネタバレ

    久しぶりに小池真理子の話を読むと、
    突然の自殺、殺人に戸惑う。

    そうだ、小池真理子は推理小説を書くんだ。
    解説の森瑶子がうらやましがっている。

    「アルレーみたいなものを書きたいの」
    ごめんなさい。アルレー読んでません。

    アルレー読んでから、又読みます。

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    2013年01月28日
  • 猫を抱いて長電話

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    コワイ話
    踏んだり蹴ったり
    詐欺師
    恋の季節
    男を愛でる
    キョーフの白タク
    化粧仮面
    男と女
    女流とは
    。。。

    短い随筆。4ページくらいづつ。

    「知的悪女のすすめ」のような棘はないかも。
    猫を抱いて長電話するような世間話の延長線上。
    それなりのするどさと、小池真理子らしさは満載。

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    2013年01月04日
  • 欲望

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    三島由紀夫の話題が全編の下敷きになっている。
    著者の三島由紀夫に対する、あこがれと一つの回答になっている。

    登場人物が、著者の三島由紀夫に対する回答の道具になっているかもしれない。

    次々に亡くなっていく知人達。
    生き残った主人公の思いが不透明。

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    2013年01月03日
  • 玉虫と十一の掌篇小説

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    掌篇小説とは,英語でshort short。
    人名の固有名詞なしの小説群

    食卓
    千年烈日
    一炊の夢

    いのち滴る
    死に水
    妖かし
    飼育箱
    玉虫
    さびしい

    短いあとがきにかえて

    「午後のロマネスク」の「短いあとがきにかえて」に
    川端康成の作品集に「掌の小説」と題した1冊があるとのこと。
    超短編小説ばかりを100編以上集めたもの。
    小池真理子の愛読書とのこと。「掌の小説」に敬意を表して「掌篇小説集」と名付けることにしたとのこと。
    「午後のロマネスク」では17枚の版画が配してある。
    本書でも版画があるとよかったかも。

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    2012年12月29日
  • 二人で夜どおしおしゃべり

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    随筆集

    二人で夜どおしおしゃべり
    男と女のつづれ織り
    濃いのストリップディーズ
    人生は風をはらんで
    男たちとのサークルゲーム

    解説 江森陽弘

    初出の記載がない。

    ざっくばらんな話のなかに,文学などの話題がちらほら。

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    2012年12月27日
  • 虚無のオペラ

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    ネタバレ

    絵描き,ピアニスト,声楽家,モデル。
    芸術家の間の関係は不可思議。

    自己中心なはずなのだ。
    芸術というもやがかかっていて何でも正当化してしまう。

    場面の切り替え,過去と現在の切り替えがうまい。
    最後には全貌の一部が分かる。

    分からないところもいろいろあるところが文学なのだろう。
    結末がどうなるか。全く予想と違ったので推理小説なのかもしれない。

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    2012年12月26日
  • 水の翼

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    ネタバレ

    文学作品として,ここまで手が込んでいるものを見たことがない。
    三島由紀夫の死になぞらえて,
    一人の芸術家が死ぬ。

    その過程に,詩人 壬生幸作 の詩がある。
    「水には翼があるのだ,ときみは言ふ
     青い地平の遥か彼方で
     空の青
     海の青
     月の青とが解け合ひ
     混ざり合ひ,滲み合ふためにこそ
     水は今こそ翼を持ち,羽ばたいてゆかねばならぬのだ,と
     在るものを壊し
     無と共に受け入れ
     まことの美が誕生する瞬間を静かに待つ
     。。。。


    文学作品の中に,文学作品を入れる手法はいろいろある。

    木口木版画の作家とその弟子が登場する。

    いろいろな脇役を配置している。
    誰が,最後に亡くなるのか

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    2012年12月24日
  • 短篇セレクション ノスタルジー篇 夢のかたみ

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    ネタバレ

    短編5話

    夢のかたみ
    チルチルの丘
    路地裏の家
    ディオリッシモ
    約束

    巻末エッセイ5 遠い日の情景
    解説 稲葉真弓

    稲葉真弓はほぼ同世代とのこと。
    読者を引き込む無駄の無い書き出しを誉めている。

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    2012年12月19日
  • 蜜月

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    2枚目,辻堂薫の息子,辻堂環(たまき)の死亡の知らせに対する様々な反応を示す小説。主人公は女性の短編6話。
    それぞれを辻堂環の短編小説として,あるいは6つの話で1つの話と考えることもできる。

    小説新潮に1996年から1998年に掲載。

    画家とのこと。テレビの司会,美術書「十七世紀フランス絵画に見る私的情景」の本の中身が出て来ないのは残念。

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    2012年12月19日
  • ひぐらし荘の女主人 短篇セレクション 官能篇

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    短編3話。

    ひぐらし荘の女主人
    花ざかりの家
    彼なりの美学

    官能の風景 巻末エッセイ2
    解説 皆川博子

    まさか,そんな落ちとは。
    予想だにしなかった。
    小池真理子もやはりお嬢様だったのか。

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    2012年12月18日