小池真理子のレビュー一覧

  • 異形のものたち

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    タイトルや装丁の雰囲気から、楽しい内容ではないだろうと思いつつ手に取ったら、ホラーだった。日本的な、情緒たっぷりの系統で、シンプルに面白かった。
    私が小さかったころ、夏休みの1週間くらい「あなたの知らない世界」というコーナーがお昼の番組の中であって、それを姉と2人怖がりながらも毎日楽しみにしていたのだけど(視聴者投稿系でけっこうがっつり怖かった)それを観ていた時の感覚に少し似たものを覚えた。

    あるはずのものが無くなっていた、とか、生きていると思っていたら死んでいた、とか、禍々しきものを連れ帰ってしまった、とか、ホラーではよくある設定がふんだんに使われていて、馴染みがあるからこそ読みやすく面白

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    2022年12月11日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    いやあ……怖かった。
    ずーっとゾワゾワ落ち着かない話に、オチで心臓が凍りそうになった話も。さすがベストセレクション。

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    2022年11月09日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    綾辻先生以外のお話は読んだことがなかったので、どっぷりと楽しめました。今邑彩さんと小池真理子さんのお話はどっぷりホラー。福澤さんのはラストが不気味。何より初岩井志麻子さん。いや、こんな硬派で素敵な文章を書かれる方だと思わなかったのでわびっくり。他の本も読んでみたくなりました。こうした編者がテーマに沿って選んだものが一冊になってると、読んだことがない作家さんとの意外な出会いがあっていいよね。全体通して楽しめました!

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    2022年09月03日
  • 夏の吐息

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    過不足なく、しみじみとする短編集でした。いくつになっても恋愛に慣れることはないしいつもままならない。苦しみたくないけどそうも言ってられずこうなってしまいます。
    愛と死は近いところにあるなぁ。続きがあってもここで終わっても、すべてきっと大事な記憶になります。ほんの少し不幸でも、それもまた悪くはないです。

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    2022年08月19日
  • 懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1

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    切ない話とホラーのバランスがとても良かったです。
    世にも奇妙な物語で放映された話もあって、懐かしい気持ちになった。康平の背中が不気味で好き。全体的に妖気じみていていいですね。楽しんで読ませていただきました!

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    2022年08月06日
  • 夏の吐息

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    夏に読もうととっておいた小池真理子4作目。
    男女ではあるけれどただの夫婦とか恋人ではない色々な愛の形の短編集。
    個人的には【月の光】の関係がすき。
    『今、月がきれいなんだ。』でなぜか泣けた。
    そんなことを報告してくれるような【春爛漫】から言葉を借りれば『なじむ』相手がいい。

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    2022年08月03日
  • 無伴奏

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    ネタバレ

    途中から一気読みした。なんと…。
    普段呑気にBLを読んでいる身からすると、何だか申し訳ないような気持ちになった。
    重いけど、読後感は軽い。面白かった。

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    2022年07月28日
  • 柩の中の猫

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    芸術家の家に家庭教師として行、3人で暮らしていた時ある女性が現れその再婚相手に可愛がっていた猫「ララ」が殺される、そのことを知った娘は実の母とも知らず井戸の中に落ちるように仕向ける。一応事故死として片付けられたが、家庭教師と娘の間では秘密にしていた家庭教師は家を去り絵描きとして生きて行く。

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    2022年07月28日
  • 彼方の悪魔

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    アメリカでの語学留学を終えた男性が、飼っていたペットのリスの死骸を日本に持ち込み、自宅の庭に埋葬したことから恐ろしい感染病が発症します。
    他方、TVの女性ニュースキャスタに心を奪われ、一方的にその女性との関係を築こうとする心の病を持った男性が引き起こす誘拐事件。
    この二つの事象が絡み合ってストーリーが進みます。
    小池女史は女性心理を描きながら展開する作風が多いと思うのですが、この一冊は、キャスターの夫、警察の刑事、TV局のプロデューサーなど、男性達の心理描写が中心でストーリーが展開していきます。
    さて、恐ろしい「悪魔」の存在と結果は⋯⋯。

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    2022年07月08日
  • 見えない情事

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    幻想的な内容のものがあったと思えば、怪奇的な物語があり、そして複数の男女間の間に潜むサスペンスありと、満漢全席的内容で小池節を楽しませて頂いた。
    最後の章の『見えない情事』は、ちょっと先が見えない展開で、「短編は鮮やかに決める」が心情とされている小池女史の作品らしく、成る程と満足感を与えて頂いた内容だった。
    小池女史の短編の魅力に触れる最適な一冊となると思う。

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    2022年07月07日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    依って件の如し、良かったなぁ。
    読んでいるだけで灰色の空とじっとりとした空気を感じられる作品でした。

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    2022年06月30日
  • 怪談

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    背後から私の肩をトンと叩かれた気がする!この部屋には私一人っきり・・・・の筈だ
    何故?が判らずもやもやしたままで七編読み終えた
    「あとがきにかえて」でなぜ が解けた 著者のホンギョウハ恐山のイタコだったのだ

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    2022年06月18日
  • 恋

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    大久保勝也

    どんな男

    ベンさんと重なる
    そんな誠実な男ではなさそうだ

    これは恋なのか
    恋とは別次元の、別世界の、
    話。

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    2022年05月24日
  • レモン・インセスト

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    再読。ずっと会っていなかった肉親に会った時の感情は恋とよく似たものです。でもやっぱり似て非なるもの。昭吾にはその違いを見極めることができなかったんでしょうね。切ない終わり方でした。

    小池さんの新しい物語が読みたいなあ…

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    2022年05月19日
  • 妖し

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    ネタバレ

    「喪中の客」終始いやな予感にドキドキさせられ、身構えていたのにやはり最後にゾクリ。やられた。

    「細川相模守清氏討死ノ事」時代物は苦手だが我慢して読み続けただけの価値はあった。読後爽快!ニンマリ

    「フクライ駅から」なーんだネット系の都市伝説かぁ…期待せず読み進めたら意外な展開になり引き込まれた。フェスタのその後を知りたくなる。

    「真珠星スピカ」なんて素敵な家族。泣けた。

    「わたしキャベンディッシュ」バナナに対する認識が変わった。シゲルの味が気になって仕方ない。

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    2022年05月19日
  • 記憶の隠れ家

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    記憶と家とは切っても切り離せないもの。。。
    外からは分からない何かが潜んでいる。

    冬の伽藍に続く小池真理子2作目。
    雰囲気がガラッと変わり
    こういうゾクっとする話も書く方なんだと
    1話目から興味深く読ませてもらった。

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    2022年05月17日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    澤村伊智、岩井志麻子、鈴木光司さんの作品は既読だったので、それ以外の作品を。こういう感じの怖さか、という作品が多かったけど、中では鳥の話が面白かったです。短編は手っ取り早く面白くていい。

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    2022年05月01日
  • ふしぎな話 小池真理子怪奇譚傑作選

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    美しいホラーを始めて味わった。
    ひたすら恐怖を感じる作品も良いが、たまにはこういったものに手を出したみるのも悪くないと感じた。

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    2022年04月25日
  • 青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2

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     小池真理子さんのホラー短編小説集。初出のデータが不備のため個々の作品の年代は不明。主に80年代から20世紀末にかけての作品と思われる。KADOKAWAの編集者はちゃんと仕事してほしい。
     やはり小池さんのホラー小説はとても良い。どうやら作者自身、「美しさ」を心がけて書いているらしいが、全くその通り、美しいのである。淡々とした大人しい筆致で、どの短編も途中までは普通小説として書き上げられている。それから怪異が起こっても、その淡々としたたたずまいは変わらず、絶叫などはない。むしろごく当たり前の日常であるかのようにさえスーパーナチュラルな事象が馴染んでおり、その静かなタッチにはいささかのケレン味も

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    2022年04月23日
  • 私の居る場所 小池真理子怪奇譚傑作選

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    読んでる途中からそうじゃないかなそうじゃないかなと思わされ、やっぱりそうなのにやっぱり背筋がザワっとする『幸福の家』『坂の上の家』『囚われて』が◎。

    『カーディガン』ははっきりしないからこその不安定な怖さもあると思うけれど、私としてははっきりしてほしかった。

    ねばねばした感じは苦手と思う作品もありながら、結局は全部読んでしまった。

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    2022年04月14日