小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「生と死、そして性を描く濃密な短編集
過ぎてみれば、全部、どうってことなかった――」
王道の恋愛もの、ミステリー・サスペンス、あるいは幻想怪奇小説など幅広い作風で読者を魅了してきた小池真理子は“短編の名手”でもある。その実力をいかんなく発揮している「日暮れのあと」。
人の生と死、そして性を描き、人生の哀歓をつづる短編は大人の読書を満喫するのにちょうどいい。
ミソサザイ
喪中の客
アネモネ
夜の庭
白い月
微笑み
日暮れのあと
の7作品。
表題作「「日暮れのあと」の主人公は、日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。ある日やってきた植木屋の青年に興味を惹かれ話をしてみると、彼 -
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匿名
購入済み怖かった
小池先生の作品を初めて読みました。
読みやすい文章と結末が知りたいのとで一気読みしました。
昭和感たっぷり。
面白かったので違う作品も読んでみます。 -
Posted by ブクログ
松任谷由実の曲を元にしたトリビュート小説集
著名な作家さん達による、別角度からの切り口で綴られる物語
歌詞をそのまま物語にしたものではない
むしろ設定のリンクはそんなにないかも
タイトルにインスパイアされた短編という表現の方が近い
収録は6編
あの日にかえりたい/小池真理子
DESTINY/桐野夏生
夕涼み/江國香織
青春のリグレット/綿矢りさ
冬の終り/柚木麻子
春よ、来い/川上弘美
解説:酒井順子
・あの日にかえりたい/小池真理子
いまも私の心は学生時代を過ごしたあの場所にいる
昭和の学生運動が盛んな頃の大学生
男を巡る友人とのちょっとした行き違い
大学生の頃に戻りたい -
Posted by ブクログ
ネタバレユーミンの曲を女性作家さん達がトリビュートし
創作された物語の短編集。
小池真理子「あの日にかえりたい」
まだ共同玄関や共同トイレが一般的だったころに
学生時代を過ごした主人公の郷愁の物語
既に老年に入った主人公が人生を振り返るような
切ない物語。短編の中に人生の流れがつまっていて
さすが小池真理子さんだなと思った。
桐野夏生「DESTINY」
村上春樹が愛読書の争いごとを好まない青年の物語
変わらぬルーティーンの中ではっと目についた
女学生に少し惑わされてしまうけれど、また
普段の日常に戻っていく。何も劇的なことは
ないのだけれどシニカルでとても良かった。
村上春樹とか山田風太郎とか主人公 -
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Posted by ブクログ
どれも面白かった。
著書に『リング』がある鈴木光司の作品にはリアルな生々しさがあった。
特に好きだったのがビルとビルの隙間に落ちる『五月の陥穽』。
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角川ホラー文庫約30年の遺産!90年代から現在までの最恐セレクション。
1993年4月の創刊以来、わが国のホラー・エンターテインメントとともに歩んできた無二の文庫レーベル、角川ホラー文庫。その膨大な遺産の中から、時代を超えて読み継がれる名作を厳選収録したベストセレクションが登場。大学助教授の〈私〉が病院で知り合った美しい女性、由尹。ミステリアスな雰囲気をたたえた彼女は、自分の体は呪われていると告げる。ともに -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に色っぽくて背徳的だけどいかがわしい感じはしないという不思議な小説でした。
主人公がただ肉欲に溺れるわけではなく、片瀬夫妻を神聖視しているのではと思えるほど深く愛してしまったが故に起きた悲劇といった感じです。
どう考えてもピュアな恋愛とは程遠いはずなのですが、下手な恋愛小説よりよほど真剣さというか、鬼気迫るほどの純粋さを感じました。
雛子が大久保に恋をした時に、布美子が肉体ではなく精神での繋がりを求めるなんて汚いといった表現をしたのが印象的でした。
布美子に感情移入しすぎて大久保を撃ち殺すシーンで自分までスッキリしてしまいました(^_^;) -
Posted by ブクログ
「ドラマ的展開」が面白く、どんどん読み進めてしまう系統の物語だった。人間ドラマ+微サスペンスという風情。
有名な映画監督を夫に持つ新谷泉は、度重なる夫からの暴力に耐えかねて、ある日夫が不在のうちに家を出た。
そして流れ着いた寂れた地方都市で、老齢の女性画家の家での住み込み家政婦の仕事に偶然ありつき、身を潜めて暮らし始める。
夫に探し当てられるのではないかと怯えながら暮らす中、主である画家の付き添いで行った街のゲイバーで、かつて関わりのあったある男と再会してしまう。
後ろ暗い雰囲気が全開で、泉の怯えが文体からも伝わってくる。
そんな中「ある男」の塚本と再会したことが、泉の人生をがらりと変える