小池真理子のレビュー一覧

  • 柩の中の猫

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    美しい悲劇の物語。

    54歳の主人公、雅代が、あるきっかけから、お手伝いの由紀子に、20歳の時の体験を話して聞かせる。

    時代背景は古いものの、物語はフランス小説のような雰囲気を醸し出している。

    20歳の雅代が、東京郊外の川久保家に住み込む。主人の悟郎に絵を学びながら、娘の桃子の家庭教師をする。
    母のいない川久保家だが、飼い猫ララが桃子の母代わりだ。
    そんな3人と1匹の幸せな日常が、千夏という美しい女性の出現で狂い始める…。

    情景の美しさ、人間のエゴ、幼さ故の残酷など、宮本輝の「避暑地の猫」を思い出させる小説。

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    2013年04月12日
  • 存在の美しい哀しみ

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    ネタバレ

    美しくロマンチックな家族の物語。共有できない時間を超えての結末。
    ごく微量だだけれど虚無的な諦めたような雰囲気をたたえた登場人物たち。ひせさしぶりに小池真理子ワールド堪能。しばし素敵な世界にたゆたいました。

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    2013年03月18日
  • 冬の伽藍

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    結末が気になり、半分以上を連続して読んでしまった。
    男女の物語でもあるが、友情もまた強く書かれている。

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    2013年03月13日
  • 存在の美しい哀しみ

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    「家族の秘密」

    そんなテーマに惹かれて読んだ。

    どこか悲しく、決して幸せとは言えないそれぞれの半生、心の中の惑いに共感してしまう。

    誰が悪い、というのではないのだ、と改めて思う。

    ほんとうに、そのときを精一杯生きていて、そのときの自分、そのときの相手と、そうなることでしか自分を保てない。
    そんな悲しいほどの運命が、人生にはあるのだろう。

    それでも、家族の歴史は「美しく」紡がれていくし、そんな悲しみを抱えながらでも、「美しく」生きていきたい。

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    2013年03月10日
  • 恋

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    ネタバレ

    連合赤軍が世を震撼させていた同じ時期、大学生の布美子は大学教授片瀬信太郎の翻訳の仕事を手伝うことになり定期的に彼の自宅に通ううちに片瀬夫妻を深く知ることになる。
    彼の妻雛子は他の男と浮気(これは便宜的表現。)をしており、それを信太郎は咎めていなかった。
    雛子も信太郎の浮気(同様)を咎め立てもしない。それで2人の関係はうまくいっていた。
    布美子は片瀬夫婦に徐々に惹かれて行き、やがて信太郎とも雛子とも肉体の関係に至るが、この奇妙な男女の三角関係がもたらす至福の時はずっと長く続くかと思われた。

    1972年、折しもあさま山荘落城の日、軽井沢の片瀬の別荘で、布美子は猟銃で若い青年を撃ち殺し、居合わせた

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    2013年03月01日
  • 妻の女友達

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    1995年4月25日初版
    目次
    ・菩薩のような女
    ・転落
    ・男喰いの女
    ・妻の女友達
    ・間違った死に場所
    ・セ・フィニ-終幕
    解説 権田萬治

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    2013年02月23日
  • 存在の美しい哀しみ

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    家族といえども人それぞれには秘密があり、時にはそれをずっと抱えたまま生きていくことになるかもしれないし、打ち明けて少し楽になったり…、そんなきっとどんな家族、人にもありそうなことを深く流れるように綴った小説。

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    2013年02月23日
  • 存在の美しい哀しみ

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    ネタバレ

    連続短編集(というのかな)。

    小池真理子の中では、家族というか血のつながりを題材にした作品ってめずらしいのかなと思った。
    離れて暮らした異父兄妹を中心に、その家族にまつわる話。すべて読み終わると、タイトルの意味が少しわかる気がする。

    プラハとウィーンが舞台になっている最初と最後の話は、小池真理子の美しい文体と上手く重なって、中央ヨーロッパの情景が目に浮かぶよう。まるで映画のような。

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    2013年02月18日
  • レモン・インセスト

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    ネタバレ

    久々の小池真理子。
    最後はそうきたか。
    いくとこまでいってしまえ、という流れではなく、踏みとどまったからこそ際立つ純愛。
    納得。

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    2013年02月14日
  • 東京アクアリウム

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    ネタバレ

    んー、うまい。アラフォー女性の心情がリアルに描かれている。夫、子ども、親、友達、恋愛。それぞれの悩み・葛藤・欲望が短編にまとめられていて、時々自分とシンクしてどきっとさせられる。

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    2013年02月18日
  • 間違われた女

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    ネタバレ

    初めて読んだ小池真理子さんの本です。

    怖かったような、なんというか、不思議な小説でした。
    ストーカーは気持ち悪いけど、単に「キモいーありえなーい」
    みたいな感想ではないんですよね…でも実際にこういう目にあったら
    めちゃくちゃ怖いですよね。本当に、夜も眠れないと思います。

    女性の皆さんは本当に気を付けてほしいと思います。
    夜道とかね。

    昼間でも要注意ですからね。

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    2013年01月26日
  • レモン・インセスト

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    表紙とタイトル、あらすじを見て購入。
    ある意味期待を裏切られた作品。二人の関係性が生々しく書かれてなかったところが逆にドキドキハラハラさせらました!
    結末に関しては賛否が分かれるけど、私は嫌いじゃなかったな…読み終えて大分経つけどインパクトがあったせいか未だに場面場面を結構覚えてる☆

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    2013年01月20日
  • 愛するということ

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    公園でしゃれた古本とファーストフードを売る店のオーナー(元産婦人科医)とそこで働く20代の女性との物語。2人はつきあいこの時間は永遠に続くと思われるが、男が年上の女性と付き合いはじめ別れる。2人が外国に旅立っても彼を思い出し、そのことを中心に日々の生活を続ける女性。そこに年上の太った料理の得意な男性が現れる。反発しあいながらも気持ちが傾きはじめ、別れた男性一筋だった気持ちがほぐれていく。

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    2013年01月14日
  • 望みは何と訊かれたら

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    この時代(政治と思想)の小説がとっても好き。60年代70年代の大学生を描いたものがたまらなく好き。
    私らの時代には時代の核とよべるものはもう何もないからなぁ。核の有無は単純な善し悪しでは測れないけど、ぼんやりとした憧れがある。

    安穏としているうちに終わりそうな今も好きだけど。

    小池真理子さんの作品は3作目。
    「恋」(これも政治と思想の季節が描かれている)、「瑠璃の海」。
    「恋」はひょっとしたら今まで読んだ恋愛を扱った小説の中でもかなり好きな作品になったんだけど「瑠璃の海」があまりにも陳腐なフリンものだったんで萎えてそれ以来読んでなかった。

    「無伴奏」も「恋」と本作と同じような時代が描かれ

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    2013年01月01日
  • 欲望

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    うーん、これは究極の恋愛ドラマよね~。

    『欲望』というタイトルからすると、ちょっとエロっぽい響きがあるけど、これはそのエロさがない。
    だって、起たない男を軸にしたストーリーなんだよ。
    インポな男に恋した『私』こと類子と、インポな男に愛された女・阿佐緒の三角関係。
    こう言葉にすると安っぽく感じるけど、これがとーっても重い内容になってるわけです。
    しかも、あの大作家・三島由紀夫の本も絡んでくるのでかなり重厚感あります。

    女の私からすると「たたない」「セックスできない」って言うことは、読んで字のごとくそんなこととしか意味しないけど、男からすると言葉以上の重みと意味があるらくしくって、それは男でも

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    2012年11月27日
  • 青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2

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    怖いというだけでなく、時にユーモラスだったり。だからこそ、怖さの余韻が残るのかもしれない。
    「足」や「ディオリッシモ」など、途中で話の行方の見当はつくけれども、完結度は高いと思う。

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    2012年11月19日
  • 愛するということ

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    タイトルそのまま…恋愛感がたっぷり詰まった作品です。

    主人公の恋愛は不倫なんですけど、“愛する”という気持ちは恋愛する人みんなおんなしですからね。
    ものすごく共感できる部分が多くて、完全に感情移入してました。。

    愛する人との出会い、愛する予感、愛される喜び、失う悲しみ、絶望・・・感情移入し過ぎて、なんだかおかしくなりそうでした。

    不思議だったのは、別れが訪れたときの自然な感じ…なんなんでしょね。
    相手が離れていくことが自然な流れのように感じて、それが逆に怖くなりました。。

    自分に対して愛したように、誰かを愛することがあるわけじゃないですか??
    そのとき自分はもう必要な存在

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    2012年09月22日
  • 熱い風

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    ネタバレ

    これは良かった。ハッピーエンドと言っていいのでは?!

    亡くなった婚約者の軌跡をたどるにつれ、熱くなっていたのは自分だけだったのでは?という不安が湧いてくる。しかし奇跡的に出会った彼の親友に聞いた、自分への熱い気持ち。もうちょっとヤンの話を聞いていたかったなあ。

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    2012年09月06日
  • 浪漫的恋愛

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    やっぱり重い小池さん。連続して何冊も読めないなあ。月に1冊かな。それにしても、会った瞬間に同時に相手に恋をするとは!なんて確率だろうか。日本だけでも1億人以上の人が生きているので、そんな幸せな出会いもどこかにあるんだろが。この作品の場合幸せと言えるのかは本人しだい。ラストは失楽園のように単純じゃなく、現実的だったのがgood。

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    2012年09月04日
  • 欲望

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    すごく意味深長な内容だったと思う。
    性と愛と肉体とは切り離して考えることは出来ないのだろうか。観念的には切り離して考えることは出来そうな気がするが、現実的には難しいようにも思える。
    一方で、自分の愛を性と言う肉体で表現したくても出来ない正己の苦悩には、現段階で共感できないのが複雑だった。きっと将来読み直すときには、また違う視点で捉えることができると思う、

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    2012年09月02日