あらすじ
日常の裏側に死者たちは佇む。生きていた時に抱いていた想念を、妖しくも美しい幻に変えて、この世に残っている者たちを誘う。闇の中で死者たちが開く異界への扉。その向こうで、過去と未来は入り混じり、夢と現実が交錯し、死者と生者のひそやかな交歓が繰り広げられる。やがて、あふれくるエクスタシーと共に、すべては黄泉の世界へ流れゆく――。恐怖と官能を湛えた極上の幻想譚集。
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Posted by ブクログ
短編恐怖小説6話。
やまざくら
縁えにし
坂の上の家
イツカ逢エル
蛍の場所
康平の背中
蛍の場所は恐い。
結末の理由が分からない。
著者がなぜこういう小説を書くのかが分からない。
恐すぎて,読み切るのに3日かかりました。
次の話が読めない。
Posted by ブクログ
しっとりとしたほんの少し官能的なファンタジー。若干ホラー寄り。
しつこくなく読みやすい。
ただ、オチが難解というか、どう解釈していいのか分からない作品がある。
「夜は満ちる」が一番好き。人間らしくて愛に溢れてて。
Posted by ブクログ
幻想的で官能的な作品が詰っていた。
時折、ゾクっとするような瞬間もあり、とても怖くなるわけではないけれど、ほんのりと恐怖が迫ってくる感じだった。
Posted by ブクログ
小池作品は短編いくつかと、あの「恋」しか読んでいないので、
久しぶり。
不思議な、ややホラーテイストだが、深夜にテレ東あたりの単発ドラマでやりそうな雰囲気。
一番最初の「やまざくら」がちょっと好きな感じ。
Posted by ブクログ
サスペンスや恋愛小説も書く作家の為か、ホラーとはいえただ怖いだけの作品ではありませんでした。
勿論、怖いです。ただ、じわじわとやってくる怖さあり、愛憎あり、現実と夢の交錯がありと、色々な面で楽しめる作品だったと思います。正直、その重なりで気持ち悪ささえありました(きっとそれがいちばんの狙いでは、とも思います)。
この世の中で最も恐ろしいのは、霊でもお化けでも妖怪でもなく、人間なんだと改めて感じました。
最近は恋愛小説の目立つ作者ではありますが、初期の頃のサスペンス等も好きな方にはオススメ(ホラーが苦手ではない、という前提つきですが)ではないかと思います。
(2005年4月30日)