小池真理子のレビュー一覧

  • モンローが死んだ日

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    誰かに話を聴いてもらえたら、誰かの話を聴いてあげられたら、それだけで人は優しくなれるはず。本当に信頼し、分かり合える相手に出逢えたら、いつまでも互いを大切に想おう。

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    2019年01月14日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

    購入済み

    粒揃いの作品集です。小池真理子さんの作品を目当てに買いましたが、各先生の作品それぞれ格調の高いエロスで楽しめました。このお値段でこの内容はお得です。

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    2020年05月05日
  • 水の翼

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    主人公の紗江は、親子ほど年の違う天才版画家、柚木の若妻である。二人は仙台のはずれに居を構え、世間の喧噪と隔たれた生活を送っていた。 ある時、柚木のファンという東吾という美青年が訪れる。柚木は天才的芸術家らしく気難しい。当然、この青年の訪問も喜んで受け入れない。しかし、東吾は弟子入りを乞い、ついには柚木から承諾を得る。東吾は内弟子ではないため夕方には自宅に帰るものの、昼間3人の生活が始まった。 その生活の中で、紗江は夫を愛しながらも、若い東吾に心惹かれていく自分に気づく。どこか近寄りがたい雰囲気をもつ東吾との距離を縮めようとする自分の情動に葛藤を覚え、悩み苦しむ。 そのような生活の中、柚木に大仕

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    2018年10月23日
  • 冬の伽藍

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    ネタバレ

    秋の夜長にじっくり読み応えのある小説に浸れました。これは女性ならでは、女性にしか、女性でも理解できない感覚なのかも。

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    2018年10月20日
  • 愛するということ

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    ネタバレ

    ひとつの恋が始まって、
    終わらせようとする時に
    生まれる苦しみが
    とてもリアルに、
    いきいきと描かれていて
    読んでいて息がつまるほど。

    本当に人を好きになると、
    こんなにも苦しく、
    それこそが生きているということなのだ、
    と、ひしひしと感じさせられる。

    再生への過程もとてもリアルで
    人の感情、感傷が
    苦しい中で小さな光を
    ゆっくりと見つけていくようで
    読むよりも感じるような
    小説だった。

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    2018年07月05日
  • 虹の彼方

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    小池真理子さんの小説は読み応えがある
    不倫であっても主人公の味方になって行く末を応援したくなってしまう

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    2018年05月06日
  • ふたりの季節

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    現在の自分の年齢とかぶり、なんとくウキウキとなり笑顔になる小説である。

    終わり方がすごくいい・・・ 読者にとっては、これからどうなるのかな? という想いが続く・・・・

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    2018年04月25日
  • 沈黙のひと

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    死ぬことを考えたことはこれまで何度もあったが、しゃべれなくなって死んでいくと言うことを考えたことはなかった。
    とても考えさせられる小説で、しかもとても心が打たれた、しかも俳句が何より感動させられた。

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    2018年04月09日
  • 愛するということ

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    薄くもないし濃くもない、ということは薄っぺらという感じはしなかったということかな。
    描かれているのは人たちが一般的な人かどうかは別にして描かれている感情に関しては生々しいものがあったかな。ありふれたことなのかもだけど、こんな風に書かれると無視しにくいというか。『愛するということ』について多くの人が通る気持ちがよくまとまっていると思う。

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    2018年02月21日
  • 沈黙のひと

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    自分の親がどう生きてきたか、話せるときは何も聞かず、話せなくなって初めて知りたくなる。自分もそうなると思う。

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    2017年11月23日
  • 二重生活

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    赤の他人を尾行するという、常識ではなかなか考えられない行動だけど、思わぬ発見がありどんどんはまってしまう主人公。
    私もちょっとやってみたくなったけど…誰を!?

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    2017年11月12日
  • 玉虫と十一の掌篇小説

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    ネタバレ

    2017年、47冊目です。

    「声」という短編は、谷崎潤一郎の「春琴抄」を連想してしまいます。自らの視力を無くし、醜いものを見まいとする男性の心理は共通のものか?

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    2017年11月04日
  • 二重生活

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    何の目的もなく、ただ尾行する行為。それによってもたらされる興奮や満たされる好奇心、とても分かる気がする。

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    2017年10月22日
  • 怪談

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    ネタバレ

    以前小池真理子がホラー作家だったころの作品も大好きだった。これもそう。
    文章が美しく、丁寧で甘美。なのに人の心をほんの少しぞくっとさせる感じがほどよく怖い。本作は怖いだけでなく不思議な感じもする。また過去のホラー作品を読み返したくなった。

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    2017年10月06日
  • 二重生活

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    他人の生活を知りたいと思うのは、誰もが持っている感情だと思う。
    どんなに深く知ろうとしたって、所詮他人の気持ちはわからない。恋人や親だって、本当はどんな人なのか知ることは難しい。
    私に見せている表情と、本来の姿は実は全く違うのかもしれない。
    私だってそうだ。自分が振舞っている行動は、本来の私とは少し違う。
    だからこそ、客観的に見てほしい。客観的に人をみてみたい。
    あなたの人生は充実してるのか

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    2017年06月25日
  • ソナチネ

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    安定の上手さの7編の短編集。夫の遺品から自分の知らない鍵が出てきた『鍵』と、子供の頃にいた家政婦のことを思い出す『美代や』が良かったかな。指圧院でマッサージを受け官能の扉を開いちゃった中年主婦の話『千年萬年』はどっかのエロ小説の設定にもありそうだけど、小池さんが書くと格調高くなるという……それで、どうなっちゃうの?という気になるところで終わっているのがニクイです。ここのところの小池さんのテーマなのか、どの話も背景には死や老いが含まれていて、文章は綺麗で堪能できたけど、私の好みとはずれていた。

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    2017年06月23日
  • 柩の中の猫

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    ネタバレ

    小池さん作品は大好きですが初めて読みました。ミステリー要素もあり、若さゆえの青くささもあり、そんなに明るいものではないけど恋模様もあり。
    桃子と猫のララの不思議な関係や、悟郎と主人公の雅代との微妙な距離感。
    ララが殺されてしまうシーンや、桃子が千夏を殺してしまうシーンは、息を呑むほど描写がすばらしくて、胸が苦しくなった。途中からじわじわ現れる恐ろしい予感に、そうならないでほしいと願いながらも、怖いもの見たさでページをめくる手が止まりませんでした!
    最後のシーン、結局は蚊帳の外だった主人公の雅代、、、ぞくりとしました。
    久しぶりに一気読み♡

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    2017年06月13日
  • 午後の音楽

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    「恋愛」って不思議なもので、もしこの2人が普通に独身同士で出会っていたら、こんなどうしようもなく求め合う関係になっていたのだろうか

    メールをお互いにするようになってからの初めての食事が 2人にとって最高の時だったのだろうと思う どれだけ心地よい素敵な時間だったか…

    こんな別れることが決まっている2人が交わすメールが切なくて涙してしまった

    「『やぎさん郵便』のようなやり取りを死ぬまで続けていきたい」というくだりがわかりすぎるくらいわかる…

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    2017年05月29日
  • 瑠璃の海

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    家族の不慮の死をきっかけに知り合った2人。

    家族を失ったことで自分の仕事や生活までも完全に狂ってしまって残されたものがどれだけ辛いかを体をもって知っているはずの2人なのに…。

    2人は幸せになってはいけないのか…未来はなかったのか…

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    2017年05月27日
  • 沈黙のひと

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    小説だと思って読み進めていったら リアルさに気づき 著者のお父様がモデルということだ
    『家族」という結びつきなどから遠ざかっていた衿子が 父親の死後残されたワープロから彼のことを知る

    実際に「歌友」であった 友人とのうたのやり取りは なんて素敵なのでしょう! 途中からはワープロも使いこなせなくなってしまったが それまでのこんな心に響くお手紙を交わしていた関係は2人にとっても 本当に大切なものであった
    それを知って衿子は 施設に入って思うように意識が伝えられない父親を想うなかでも 救われたのではないか
    文章中の、「潜水服は蝶の夢をみる」という本を読んでみるつもりである

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    2017年05月12日