小池真理子のレビュー一覧

  • モンローが死んだ日

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    夫を亡くし、猫2匹と軽井沢の外れの自宅でひっそりと暮らす鏡子が精神のバランスを崩したことから受診した精神科医。
    もう何もないと思っていた鏡子の人生に、ひと刷毛の朱を入れるように訪れる医師との静かな恋。その描写は淡々としながらも、小池さんならではの筆力でぐいぐい読ませられ、気付いたら500ページが終わっていた。
    鏡子の年代が近いこともあり、心の動きがすんなり入ってきて、今、この年で読んでこその面白さかなと感じた。

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    2015年08月19日
  • 無伴奏

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    映画化されると知り手に取った一冊。
    久しぶりの小池真理子さん。

    体験していない時代だけども、その焦燥的な時代背景や、登場人物たちそれぞれの想い、ファッション、煙草の煙や、レコードの音までも匂いたつような雰囲気にどっぷりと浸れました。

    いつの時代でも変わらないであろう恋愛での苦しみや妬み嫉妬、恋焦がれ翳りある愛もただただ切なく美しく感じました。
    映像化されるのが楽しみ。

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    2015年08月06日
  • 沈黙のひと

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    家族や大切な人の死。避けられず、いつかは訪ずれる現実。
    ここ数年、「死」を間近に何度か経験したからか‥
    突き刺さる言葉がちらほら
    残された時間を大切にしよう!

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    2015年06月23日
  • 沈黙のひと

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    私は極度のファザコンだ。亡くなって何十年も経つのに思い出すと涙が溢れる。この作品は離れていた父の死の前後、娘がどう関わって想って彼を理解するか、という作者の自伝的小説。私が涙を堪えて外で読める訳がない。二人の大切にしているもの(これが価値観ということかも)に共感する。特筆すべきは、ねちゃっとした「家族」感に気持ち悪いものを感じる、を代弁してくれていること。家族だって個々。私は愛すべき人を愛し、やっぱり父が大好きだ。

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    2015年06月23日
  • Kiss

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    短編集。大人のkissにまつわるお話。
    嫉妬、憎悪、純愛、慕情など、色々な感情で、異性をおもう作品。
    さまざまな恋愛模様がいっぱい

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    2015年06月22日
  • 沈黙のひと

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    ネタバレ

    小池真理子が、父を題材にした本とは珍しい。亡くなった筆者のお父様に捧げた小説だそう。
    自分が年を取ると、当たり前だけど両親も同じく年を取る。元気のまま老衰できれば一番良いのだろうけど、苦渋の決断の結果、24時間看護のホームに入れなければいけない場合もある。まだまだ軽いが、うちの父もパーキンソン病の気がある。両親の介護と亡くなった後に知る父の姿。読んでいて衿子が自分自身と重なった。なんだかすごく、両親に会いたくなった。
    それにしても手紙っていいな。間に出ていくる歌もいい。小池真理子の文章って、ほんと雰囲気がいい。

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    2015年05月26日
  • 無花果の森

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    どこかで見たようなベタなストーリーだけど、なかなか好きな話でした。
    先も読めて、最後も予想通り。
    でも好きだなぁ〜

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    2015年05月16日
  • 水の翼

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    純文学作品であり、そこにオリジナルの詩や独特の政治概念を詰め込んだ作品。
    堅苦しさをあまり感じさせず、展開も申し分ないほど自然的で読みやすい作品でした。
    ただ、まさかあのような結末になるとは思ってもいませんでした。あえてここでは書きません。是非、読んで味わって頂きたいですね。

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    2015年04月24日
  • 妻の女友達

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    小池真理子さんの妻の女友達

    波風のない人生を送る夫婦の前に、突然現れた妻の女友達。女流評論家として活躍する彼女の登場が、いつしか平穏な家庭を破滅に追い込む――推理作家協会賞受賞。

    菩薩のような女、転落、男喰いの女、妻の女友達、間違った死に場所、セフィニ-終幕-、の短編6作収録。うわああああああ面白い!久しぶりにイヤミス系読んだ(嫌なミステリー)やっぱこういうの好きだなー普通のミステリーじゃ物足りない、女の怖さ…男と女の価値観の差…意外すぎる結末…。どんな嫌な展開になるのwwってニヤけながら読めた。ちなみに本屋でジャケ買い。発行日が1995年で自分が生まれる前の作品とは思えない…。

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    2015年03月27日
  • 双面の天使

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    共犯関係 / 眼 / 薔薇の木の下 / 双面の天使 4編を収録。
    「眼」以外は初読み。

    「共犯関係」、猫を可愛がる男の話。ある面、粋なラスト、予想外だった。
    一番面白かったのは「双面の天使」
    無邪気であり残酷でもある資産家の子ども2人と後妻の話。子どもは恐ろしい。

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    2015年01月14日
  • 懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1

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    読書会で小池真理子ぜひ読んでみて!と強くお勧めされたことがあり、初めて読んでみました。ものすごくよかった。どの作品も引き込まれた。ひとつ読み終えると、すぐ次のを読みたくなったけど、夜寝る前に読むのは、怖くて無理Σ(゚д゚lll)怖いけど、憧れる場面ばかりでした。懐かしい家は、映画異人たちの夏を彷彿させられた。あれもすごくよかったな。怖いけど、そっちに行ってしまう感じ、切ない。哀しく愛しい。

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    2015年01月14日
  • 欲望

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    決して叶えられることのない欲望を持つというのが、こんなにも切なく悲しいものだとは。
    それなのに正巳に恋焦がれる類子の想いが、中学生の初恋みたいで初々しいとすら思う。
    文章が美しく、きめ細やかで、たっぷりと作品の世界に浸ることができた。

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    2015年01月13日
  • 無伴奏

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    渉たちの関係性については読み進めていくうちに、なんとなく想像がついていた。
    それでも諦めきれない気持ち、独り占めしたいと切実な想いは共感できた。

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    2014年12月09日
  • 無伴奏

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    切ない恋愛模様が描かれた作品。登場人物が皆魅力的で、頭の中で実写版の映像を作りたくなる。主人公は若いけれど、大人が読んだらより深く読めると思う。

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    2014年12月08日
  • 恐怖配達人

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    再読。
    梁のある部屋 / 喪服を着る女 / 死体を運んだ男 / 老後の楽しみ / 団地 / 霧の夜

    外れ無しの短編集。
    特にあまりにも皮肉な結果である「老後の楽しみ」が印象深い。

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    2014年10月26日
  • 会いたかった人

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    再読。6編収録。
    会いたかった人 / 結婚式の客 / 寄生虫 / 木陰の墓 / 運の問題 / 甘いキスの果て

    「会いたかった人」のラストは残酷過ぎ。
    それでも面白いと思わせるのがすごい。

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    2014年10月13日
  • 追いつめられて

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    再読。6編を収録。
    窓辺の蛾 / 悪者は誰? / 追いつめられて / 泣かない女 / 隣りの女 / 予告された罠

    相変わらず、正直者が馬鹿を見たり、策を労したことが逆効果になったり。
    小気味好い話が多かった。

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    2014年10月26日
  • 妻の女友達

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    「女は怖い」がテーマの短編集。スタンダードな悪女もの、ユーモラスなもの、驚きの展開があるものなど、それぞれの話がどれも個性的でしかも全て面白かった!会話にキレがあるのも魅力。大満足。

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    2014年10月07日
  • 怪しい隣人

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    再読。
    「妻と未亡人」「家鳴り」「終の道づれ」「寺田家の花嫁」「本当のこと」「隣の他人」を収録。

    勧善懲悪を望むわけではないが、落ち度のない人が不幸になる結末が多く哀しかった。

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    2014年09月14日
  • 冬の伽藍

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    伽藍つうには清謐さが人工的だけどでも良いわー。
    美男美女だけど甘過ぎないしクサ過ぎないし、
    何より三部それぞれの見せ方、切り口の変化が最高

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    2014年08月28日