小池真理子のレビュー一覧

  • モンローが死んだ日

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    2016.7.2

    途中までは、人生を半分終えた二人の恋愛小説でいってたのが、ある日突然男が消え それからは謎解きに入っていく。
    一人暮らしの鏡子は夫に先立たれ 子どももいない。
    一生一人で生きてゆくことに孤独感や不安に苛まれていたところに優しく話を聞いてくれる人があらわれたら、それが男でも女でも年令など関係なく、縋りたくなるのは誰でもそうだと思う。
    たまたま彼は犯罪を犯していたのだが、それを知ったとしても その相手を嫌いになる理由にはならないところが、人を好きになるということなのだろう。

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    2016年07月03日
  • モンローが死んだ日

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    高橋の娘、川原まりりんはもう少し何とかならなかったのかと思う
    どう見てもあの女芸人が被って酷かった
    物語は好きなのにそこだけは残念

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    2016年06月01日
  • 無伴奏

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    小説自体は25年くらい前のもので、舞台は1960年代後半の仙台。学園紛争やデモなどが激しかった時代の、ひとつの恋とミステリー。
    高校生の響子と大学生の渉。そして渉の親友の祐之介と恋人のエマ。四人の想いが交錯して、ある事件が起きる。

    小池真理子さんの小説を読むのは思えば初めてで、どうして今まで手に取らなかったのか自分でも不思議。
    全編通して美しい。人間の醜さが表れる場面もあるのに、なぜか穢れを感じない。始めに事件を予感させる描写があり進んでいくせいもあるのか、常に死の匂いが漂っていて、どこか物悲しい。

    勝ち気な高校生・響子と暗い過去を背負った大学生・渉の恋と一時の出来事を、二十数年後の響子が

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    2016年04月06日
  • モンローが死んだ日

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    ネタバレ

    お初だった小池真理子。
    アタシには、なんだろ。まだ、はやいっ。など、と。
    勝手に思っていた作家の方。
    いい年ですが…医師⁉︎高橋に近い年齢ですが。
    この大人のお話し。序章がある恋愛小説で‼︎
    ソコソコあたりをつけながら読み深められ。
    鏡子の行動にはなんだろ⁉︎アタシなら…って、ツッコムところが沢山…あんな風に、って。
    後半の展開、読むスピードが加速しました。

    そしてひたっております。この花折町⁉︎軽井沢にぃ。

    このタイトル…が、いいん、です。

    手紙、長いっ。

    〜人間としての本物深み〜

    そ、して。ご飯を作りたくなるお話し。

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    2016年03月01日
  • 妻の女友達

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    どの話も面白かった!
    まさに、女の方が男よりも一枚上手だということを思い知らされるような話ばかりだった。

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    2016年02月20日
  • 冬の伽藍

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    義彦に恋していながら、その義父である英二郎の誘惑も拒みきれない悠子。一章はその3人に亡くなった美冬も加えた歪んだ関係が描かれていて、英二郎には嫌悪感を抱きながらもその魅力に抗えない悠子の心情が揺れ動くのが甘美でもあり、スリリングでもあった。個人的には英二郎さんには魅力は感じないのだけど、言い寄られると弱い部分があるというのも、理解できなくはないかな。
    三章で、摂子視点に変わると作品の色合いも違ってきて、あまり見たことはないけど韓流ドラマみたいな展開だなと感じつつ、どうなるのだろうかと先が気になった。
    バッドエンドとは思わないが、幸福な話とも思えない、でも冬の軽井沢の情景描写も含めて美しいと思え

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    2016年02月20日
  • 沈黙のひと

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    なにか、すごくストーリー的に面白いというわけではない。
    でも、文章から、すごく現実感が伴う小説。
    こうなったら、大変だろうなあ、とか、年をとっても、病気になっても、生きているということだけで、その人にしかわからない人生というものがそれぞれにあるんだなあ、とか、親の気持ちってそうなんだろうなあ、とか様々なことを考えさせてくれる小説。
    話も読みやすく、結構一気に読み終えた。

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    2016年02月13日
  • モンローが死んだ日

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    小池真理子の小説を読むのは初めてでしたが、なかなか面白かった。終盤までの、50代半ばの精神科医と還暦前の女性患者という少し設定のこったハーレクインロマンス的な展開にはついて行けないし、自分にはあんまり合わないなぁ、と思った。中盤であからさまなネタバレ的記述があるのも、ここでバラしちゃこの後が面白くないじゃん、とも感じた。でも、終盤で徐々に明らかになってくる事実によってぐいぐいと引き込まれていった。自然風景や建物や家具などの描写も嫌みではないほどに繊細で読みやすかったと思う。雑誌連載小説なので仕方ないだろうけど、もう少し短くても良かった気もする。

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    2016年02月08日
  • 浪漫的恋愛

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    「月狂ひ」の男女と重なるような母と千津の恋愛。どんなに用心していても恋に陥ってしまったら、どうしようもない。

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    2016年01月22日
  • 沈黙のひと

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    ネタバレ

    2016年の4冊目です。
    小池真理子という作家の作品を読んだのは初めてでした。
    久しぶりに、ずっしりと心に応える作品を読んだという気持ちです。
    自分と母を捨て、若い女と結婚し家庭を持った父親が、難病であるパーキンソン病に侵され意志の伝達も難しくなって介護施設に入居してからの、娘の父へ向き合う心情が描かれている。老いて壊れていく父親の姿を見て悲嘆にくれたり、過去を思い返し冷淡な感情に支配されることも無く、父親の身勝手な娘への偏愛を、冷静に受け止め、それに対処する自分をまた冷静に見つめている気がする。それは、幼い子供時代に父と過ごした満ち足りた気持ちにへの、気を許すと落ちていくような速度で没してし

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    2016年02月13日
  • 水無月の墓

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    何気なく積読の中から手にとって読み始めたけど、とっても面白かった。
    短編なのに上手くまとまってて、それなのに描写がうまいからゾクゾク感がする。
    読んでてだんだん心臓がドキドキバクバクしてきたー。

    どの短編も静けさと漂ってくる怖さがあって良かったけど、
    一番好きなのは『夜顔』
    現実とあの世の狭間を行き交う感じが好き。

    とってもぞくっとさせられた本でした。

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    2015年12月10日
  • 短篇セレクション サイコ・サスペンス篇1 会いたかった人

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    「会いたかった人」「倒錯の庭」「災厄の犬」が収録された短編集です。
    小池真理子っぽさ全開の、静かにゾクっとするような、心がザワザワするような、居心地の悪い恐怖感が最高です。
    どの話も、結末の想像はなんとなくつきますが、わかっていても、そこに向かっていく過程の抗えなさがいいです。

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    2015年12月04日
  • 沈黙のひと

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    老い。人生。親子の繋がり。
    考える要素がたくさんあった。
    私が生まれてからずっと育ててくれた親の老いを目の当たりにして、私は衿子みたいに優しく静かに受け止めることができるのだろうか。
    親子って理解しているようで、実は半分も相手のことを理解してないんだと思う。私もお母さんお父さんが本当はどんな人で今までどんな風に考えて生きてきたのか、想像もつかない。
    それでいて、深い興味もない。少し衿子と似てるのかな。お父さんには、遠くからちゃんとみててもらってる、お母さんには近くで友達みたいに上部の付き合いで仲がいい。とっても。でも実際のところお互い腹のなかは何考えてるのかわからない。
    人生ってなんなんだろ。

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    2015年11月02日
  • 死者はまどろむ

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    夢見村に漂う美しさは人を魅了してやまないが、その奥に常に佇む村の不気味さにゾッとした。村人の、村で死んだ人(処置によれば生存の可能性があった)や都合の悪い部外者を生贄としてミイラ化することを正当化し、ムミイ様として崇めていることに戦慄を覚えた。何より一番怖かったのは、村の実態を知り戻ることに抵抗し続けていた主人公達が、最後には何かに引き寄せられるかのように嬉々として村に帰っていったことであった。

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    2015年10月24日
  • モンローが死んだ日

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    この世代の女性の心情がうまいな。
    長いと思ったけど
    この長さが必要だったのかも。

    最後は幸せの予感が・・・
    でもはたしてこの男で
    鏡子はうまくいくのかな・・・

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    2015年10月10日
  • モンローが死んだ日

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    主人公の初老の女性が、ひとり軽井沢の奥の方で暮らしていて、彼女の悩みを解決してくれた精神科医。
    その彼とのやり取りと、その人が抱えていた悩みが、色々とでてくる。
    主人公の素直な心のひだが、沁み入ってくる。
    彼女の友人も最後までいい人のままで終わってくれて、悪者が誰もいなくて、よかった。
    最後も、これからは幸せになってくれそうな予感で終わって、ほっとした。

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    2015年09月22日
  • モンローが死んだ日

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    夫を亡くして以来、軽井沢近郊の田舎町で天涯孤独な生活を送る女性が主人公。心の病にかかりクリニックを訪ねたことがきっかけで、その医師と愛を育んでいくのだが、ある日突然男性が姿を消してしまう。

    50代後半の男女の恋愛ものと言うと、不倫やら何やらどろどろしたものが多いが、本作は心に傷を負った大人同士の静かな恋愛を丁寧に描いている。前半、薄紙を少しずつはがすように、時間をかけて歩み寄っていく二人の姿は、穏やかで切なくて心地よい。
    が、後半は一転して姿を消した男を追う展開となり、ミステリー色が濃くなっていく。男の正体は早い段階から予測がつくが、理由は終盤まで明かされない。タイトルの意味がわかったときに

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    2015年09月22日
  • 妻の女友達

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    さくっと読めます。
    集中しちゃえば、数時間で読み終わる方もいるかもしれません。

    今作は、短編集です。

    《妻の女友達》
    《泣かない女》
    《悪者は誰?》
    《鍵老人》

    の4作からなります。

    どの短編も短編?って思ってしまうほど内容が濃い。なおかつ、どれも読後感…ゾクッとします。

    読んでいて先が気になりましたw

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    2015年09月08日
  • 天の刻(とき)

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    ネタバレ

    中年女性達を主人公にした短編集。若いとは言えなくなる時期には心、身体ともに変化し祖音変化に悩む時期だろう。その悩み、苦しむ女性の感情を表現した作品だと思う。ちなみにどの作品にも「食」の描写があり、人間の大きな欲求と絡めて表現しているのだろうか。

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    2015年08月30日
  • 危険な食卓

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    女性を奇妙などこか影のある謎の状態にさせておくほど恐ろしく描くことができるから簡単に騙されるのがいかに滑稽なことがよく分かる。

    簡単に信用してはいけない、誰もかも。

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    2015年08月21日