小池真理子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大変深く心に響く小説でした。
パーキンソン病を患った父、認知症で施設に入った母、ひとり娘である主人公は家族を持つ事なく離婚している。
父が不倫の末に母と離婚して新しい妻との間に娘が2人生まれた。
父の遺品整理の中から心情を知り想いを巡らす日々、母の心情を想像しながらかつての平和だった家族風景を風景画を見つめるように思い出す。
自分には家族がいない経済的には自立していて晩年の暮らしの保証もある、それが何だと言うのだ。長く走り続けてきて自分がいかに独りであったのか悟る、誰も追いかけて来ない静寂に満ち音もせず目を惹かれるものもない長く果てしなく伸びる道があるだけ。失望、絶望、うめき声をあげても誰も聞