【感想・ネタバレ】水底(みなそこ)の光のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年11月27日

p50
「誰も否定できない,正しい当たり前のことを当たり前の顔をして口にして,したり顔をする人間が,わたしは昔から苦手だった。この種の人間は,人の心の中に生まれる曖昧な勘定を理解できないばかりか,強引に整理して,整理しきれないとわかると,平然と切り捨てにかかる。」
p51
「わたしはいつも中途半端...続きを読むだった。一番大切なものが,何なのか,わからなかった。同時に,一番背を向けたいものが何なのかも,わからなかった。大切なものも,背を向けたいものも,全部,自分が暮らしている家の中にあるような気がした。」

小池真理子が書きたいのは,当たり前の生活の中の,微妙なずれなのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2009年10月12日

◆あらすじ◆
パレ・ロワイヤルの灯、眠りについた東京タワー、掌で揺らめく花背の蛍、高原の霧に溶けてゆく花火、冬の観覧車、車窓に浮かぶ街の灯……。
イルミネーションに照らされて女たちの恋が浮かび上がる。
恋の闇のなかで、もがきながらも、一筋の光を見いだして前に進もうとする女性たちの喪失と再生の物語。

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

ドロっとした要素が多めな短編集でした。どれもなんか鬱屈とした雰囲気なのですが、それぞれに美しさがあり楽しめました。

最後の「ミーシャ」はちょっと寂しいです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年05月18日

書店でたまたま見て購入。
「不倫の恋」をテーマにした短編集。著者があとがきで、どの作品も「光」「イルミネーション」を重要なファクターにしたと書いている。どの作品も、障害がたくさんあるからこそ燃えるみたいな話では無く、重たい。
「冬の観覧車」が一番良かった。家族の象徴として登場する観覧車で撮影した写真...続きを読むは、不倫相手とその娘、不倫相手と自分のツーショットで、三人一組では撮らない。家族じゃないんだな、ということが重篤な病魔に侵されている不倫相手という設定とあいまって、痛切に胸に迫る。

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Posted by ブクログ 2011年08月17日

生と死、性と愛は本能なのだから、あがらえないのだ。
不倫、最愛の人の死、愛猫との別れ、
いろんなカタチの本能を美しい言葉で紡ぎ出す小池真理子さん、さすがです。
光をテーマに綴った美しい短編集。
最後の「ミーシャ」は猫への愛おしい気持ちが痛いほど伝わってきて切なすぎる。

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Posted by ブクログ 2011年08月31日

短編集。
小池真理子さんらしさというか雰囲気が少し薄れている感じ。
読みやすかったが、少し残念。


(09年8月13−14日)

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